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臨床研究・治験計画情報の詳細情報です。

特定臨床研究
令和2年7月27日
令和4年10月7日
令和2年10月1日
重症COVID-19肺炎に対するニンテダニブによる抗線維化療法の有効性 ヒストリカル対照単群試験
重症COVID-19肺炎に対するニンテダニブ投与の有効性
梅村 穣
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター
COVID-19感染症による重症肺炎に対する治療薬として、ニンテダニブの有効性及び安全性を評価すること。
2
重症COVID-19肺炎
研究終了
ニンテダニブ
オフェブカプセル150㎎
地方独立行政法人大阪府立病院機構医療センター臨床研究審査委員会
CRB5200005

総括報告書の概要

管理的事項

2022年10月04日

2 臨床研究結果の要約

2020年10月01日
30
/ COVID-19の診断でICUに入室し、人工呼吸器管理を要した30例(男性23例、女性7例)を対象とした。年齢とBMIの中央値はそれぞれ75歳、24.6 kg/m3であった。 We included 30 patients (23 Males and 7 Females) were admitted to the ICUs with the diagnosis of COVID-19 and underwent mechanical ventilation. Median age and body mass index was 75 years old and 24.6 kg/m3, respectively.
/ 2020年7月29日より患者登録を開始し、同年10月1日の時点で目標症例数である30例に到達したため、患者登録を終了した。 We started patient recruitment from July 29, 2020, and completed it at October 1, 2020 because the number of participant reached the preplanned number.
/ 腸管不全の発生頻度は、軽症、中等症、重症でそれぞれ83.3%、30.0%、6.7%であり、この比率は対照群と比較して有意差はなかった。
急性肝障害の発生頻度は、軽症、中等症、重症でそれぞれ80.0%、36.7%、6.7%であり、この比率は対照群と比較して有意差はなかった。
Mild, moderate and severe gastrointestinal adverse events were developed in 83.3%, 30.0% and 6.7% in the participants. These rates were not significantly different compared to the control group.
Mild, moderate and severe cute liver failure were developed in 80%, 36.7% and 6.7% in the participants. These rates were not significantly different compared to the control group.
/ 28日死亡率はニンテダニブ投与群で23.3%(30人中7名)、対照群で20%(30名中6名)であり、両群間で有意差はなかった(P=0.834、ログランク検定)。
しかしニンテダニブ投与群では、人工呼吸器期間は有意に短く(P = 0.046, Gehan–Breslow–Wilcoxon検定)、28日以内の人工呼吸器を装着しなかった期間が有意に長かった(12日対17日, P = 0.038)
CT検査における肺障害の面積の定量評価を行ったところ、ニンテダニブ投与群では人工呼吸器離脱時の肺障害が有意に小さかった(38.7% vs 25.7%, P = 0.027)。
The 28 day mortality rate was 23.3% (7 of 30 patients) in the control group versus 20% (6 of 30 patients) in the nintedanib group. The difference between the 2 groups was not significant (P:0.834, log-rank test).
However, the lengths of mechanical ventilation were significantly shorter in the nintedanib
group (P:0.046, Gehan Breslow Wilcoxon test). Furthermore, the median number of ventilator-free days within 28 days was significantly longer in the nintedanib group (12 vs 17 days, P:0.038).
Computed tomography volumetry showed that the percentages of high attenuation areas were significantly lower in the nintedanib group at liberation from mechanical ventilation (38.7% vs 25.7%, P:0.027).
/ 本研究は人工呼吸器管理を要する成人のCOVID-19症例を対象とした介入研究である。対象患者30名に対してニンテダニブを投与し、ヒストリカル対照群30例と臨床像、転帰を比較した。28日死亡率は両群で有意差はなかったが、ニンテダニブ投与群では人工呼吸器の装着期間が有意に短く、またCTによって定量評価した肺障害の体積も有意に小さかった。以上のことから重症COVID-19に対するニンテダニブの投与は肺障害を最小限に制御することができる可能性が示唆された。 Thirty patients were in nintedanib group and 30 patients were in control group. There were no significant differences in 28-day mortality between the groups. Lengths of mechanical ventilation were significantly shorter in the nintedanib group. Computed tomography volumetry showed that the percentages of high-attenuation areas were significantly lower in the nintedanib group.These finding suggested that the administration of nintedanib may offer potential benefits for minimizing lung injury in COVID-19.
2022年10月05日
2021年05月25日
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8146615/pdf/main.pdf

3 IPDシェアリング

/ No
/ IPDシェアリングに関しては予定していない。 We do not plan to share IPD.

管理的事項

研究の種別 特定臨床研究
届出日 令和4年10月4日
臨床研究実施計画番号 jRCTs051200036

1 特定臨床研究の実施体制に関する事項及び特定臨床研究を行う施設の構造設備に関する事項

(1)研究の名称

重症COVID-19肺炎に対するニンテダニブによる抗線維化療法の有効性 ヒストリカル対照単群試験 Efficacy and safety of nintedanib on lung fibrosis in severe pneumonia induced by coronavirus disease 2019: Historical control study.
重症COVID-19肺炎に対するニンテダニブ投与の有効性 Efficacy of nintedanib on severe COVID-19 pneumonia.

(2)研究責任医師(多施設共同研究の場合は、研究代表医師)に関する事項等

梅村 穣 Umemura Yutaka
20743561
/ 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター Osaka Genaral Medical Center
救急診療科
558-8558
/ 大阪府大阪市住吉区万代東3丁目1-56 3-1-56, Bandaihigashi, Sumiyoshiku, Osaka, Osaka
06-6692-1201
plum0022@yahoo.co.jp
梅村 穣 Umemura Yutaka
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター Osaka
Osaka Genaral Medical Center
558-8558
大阪府大阪市住吉区万代東3丁目1-56 3-1-56, Bandaihigashi, Sumiyoshiku, Osaka, Osaka
06-6692-1201
06-6692-1155
plum0022@yahoo.co.jp
嶋津 岳士
あり
令和2年7月8日
高度救命救急センター

(3)研究責任医師以外の臨床研究に従事する者に関する事項

地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター
梅村 穣
20743561
救急診療科
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター
西田 岳史
救急診療科
大阪大学医学部附属病院
吉村 旬平
高度救命救急センター
東北大学病院 
後岡 広太郎
臨床研究推進センター
東北大学病院 
後岡 広太郎
臨床研究推進センター
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター
梅村 穣
20743561
救急診療科
藤見 聡 Fujimi Satoshi
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター 救急診療科 Osaka General Medical Center
非該当

(4)多施設共同研究における研究責任医師に関する事項等

多施設共同研究の該当の有無 なし

2 特定臨床研究の目的及び内容並びにこれに用いる医薬品等の概要

(1)特定臨床研究の目的及び内容

COVID-19感染症による重症肺炎に対する治療薬として、ニンテダニブの有効性及び安全性を評価すること。
2
実施計画の公表日
2021年12月31日
30
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
ヒストリカルコントロール historical control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
なし
なし
なし
1)研究参加に関して、本人または近親者に十分な説明を行い同意が得られた者
2)同意取得時の年齢が20歳以上の男女
3)PCR法またはLamp法によりCOVID-19感染症と診断されている者
4)人工呼吸器管理を要する程度の呼吸不全をきたしている者、あるいは人工呼吸器を要する程度に重症化した者
5)ニンテダニブの経管投与が可能な者
1) Obtaining sufficient informed consent for this trials from participates or their close relatives
2) 20 years or older at the time of informed consent
3) Confirmed COVID-19 by PCR assay or LAMP assay
4) Respiratory failure requiring mechanical ventilation
5) Availability of a nasogastric tube
1)特発性肺線維症の既往歴がある者
2)中等度以上の慢性肝機能障害(Child Pugh BまたはC)のある者
3)妊娠中または授乳中である者
4)血栓塞栓症の既往、またはその素因がある者
5)出血性素因のある患者
6)経管投与が困難である者
7)研究責任医師が研究への組み入れを不適切と判断した者
1) History of Idiopathic pulmonary fibrosis
2) History of chronic liver failure (Child Pugh B or C)
3) Breastfeeding and pregnancy
4) History or proven risk factors of thrombosis
5) Proven risk factors of bleeding
6) Unavailable to use enteral tube
7) Ineligibility for other reasons
20歳 0ヶ月 0週 以上 20age 0month 0week old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
・予測できない重篤な疾病等が発生し、被験者全体への不利益が懸念される場合
・介入の有効性が見られない場合
・法及び関連法令または研究計画書に対する重大な違反/不遵守が判明した場合
・倫理的妥当性もしくは科学的合理性を損なう、または損なう恐れのある事実を得た場合
・被験者に対する重大なリスクが特定された場合
・認定臨床研究審査委員会に意見を述べられた場合
・厚生労働大臣に中止要請や勧告を受けた場合
重症COVID-19肺炎 Severe pneumonia induced by COVID-19
COVID-19
COVID-19 COVID-19
あり
ニンテダニブの経管投与 Administration of nintedanib via nasogastric tube
nintedanib
ニンテダニブ nintedanib
人工呼吸器管理後28日後の死亡転帰 28 days mortality after the initiation of mechanical ventilation
1) 投与後28日以内の胃腸障害の発現率
2) 投与後28日以内の肝障害の発現率
3) 生存症例における人工呼吸器管理後14日目、28日目のP/F ratio、KL-6
1) Gastrointestinal adverse events within 28 days after adiministration of nintedanib
2) Liver failure within 28 days after adiministration of nintedanib
3) P/F ratio and KL-6, 14 days and 28 days after the initiation of mechanical ventilation

(2)特定臨床研究に用いる医薬品等の概要

医薬品
適応外
ニンテダニブ
オフェブカプセル150㎎
22700AMX00694000

3 特定臨床研究の実施状況の確認に関する事項

(1)監査の実施予定

あり

(2)特定臨床研究の進捗状況

実施計画の公表日

2020年07月29日

/

研究終了

Complete

/

4 特定臨床研究の対象者に健康被害が生じた場合の補償及び医療の提供に関する事項

あり
あり
医療費、医療手当に対する補償
保険診療の範囲内での最大限の医療提供

5 特定臨床研究に用いる医薬品等の製造販売をし、又はしようとする医薬品等製造販売業者及びその特殊関係者の当該特定臨床研究に対する関与に関する事項等

(1)特定臨床研究に用いる医薬品等の医薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供等

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
なし
なし
なし

(2)特定臨床研究に用いる医薬品等の医薬品等製造販売業者等以外からの研究資金等の提供

あり
大阪府立病院機構 研究活動支援等基金 Osaka General Medical Center, Funding for research projects
非該当

6 審査意見業務を行う認定臨床研究審査委員会の名称等

地方独立行政法人大阪府立病院機構医療センター臨床研究審査委員会 Medical Center Clinical Research Review Board
CRB5200005
大阪府 大阪市住吉区万代東三丁目1番56号 3-1-56, Bandaihigashi, Sumiyoshiku, Osaka, Osaka, Osaka
06-6692-1201
kenkyu-crb@gh.opho.jp
承認

7 その他の事項

(1)特定臨床研究の対象者等への説明及び同意に関する事項

(2)他の臨床研究登録機関への登録

(3)特定臨床研究を実施するに当たって留意すべき事項

該当しない
なし none
なし
該当しない
該当しない
該当しない

(4)全体を通しての補足事項等

添付書類(実施計画届出時の添付書類)

設定されていません

設定されていません

添付書類(終了時(総括報告書の概要提出時)の添付書類)

研究計画書ver2.0.pdf
説明文書ver2.0.pdf

設定されていません

変更履歴

種別 公表日
終了 令和4年10月7日 (当画面) 変更内容
変更 令和3年8月17日 詳細 変更内容
変更 令和3年2月25日 詳細 変更内容
新規登録 令和2年7月27日 詳細