切除可能膵癌に対する術前治療としてのS-1併用放射線療法とゲムシタビンとS-1の併用療法の有効性と安全性をランダム化第II相試験で検討し、より有望な治療法を選択する。 | |||
2 | |||
2013年05月01日 | |||
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2020年06月30日 | ||
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100 | ||
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介入研究 | Interventional | |
Study Design |
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無作為化比較 | randomized controlled trial |
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非盲検 | open(masking not used) | |
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実薬(治療)対照 | active control | |
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並行群間比較 | parallel assignment | |
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治療 | treatment purpose | |
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なし | ||
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なし | ||
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あり | ||
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1) 腹部造影CTを中心とする画像診断から、切除可能浸潤性膵管癌(膵癌取扱い規約第6版に基づく)と診断されている(すなわち、膵管内粘液乳頭粘液性腺癌、腺房細胞癌は除く)。 2) 以下のいずれかの規準を満たす。 a)(膵頭部癌、膵体尾部癌とも)膵腫瘤からの組織生検もしくは細胞診*1にて腺癌と診断され、かつ乳頭腺癌、管状腺癌、低分化腺癌、腺扁平上皮癌のいずれかに矛盾しないことが画像診断により判断される。 b)(膵体尾部癌のみ)病理学的診断はないが、画像と腫瘍マーカーから癌であることが明らかである*2。 *1:細胞診はclassIVまたはVを適格とする。 *2:非切除となった場合には、生検または細胞診で癌の確診を得るようにすること。 3) 化学放射線療法を行うと仮定した場合に、腹部CTもしくはMRIにて、原発巣+リンパ節転移(PETが実施されている場合はPET陽性リンパ節も含める)が呼吸性移動を含めて10cm×10cm以内の照射野*3に含めることが可能と、施設の放射線治療医が確認している(治療計画は必須としない)。 *3:本試験では所属リンパ節領域への予防照射は行わない。 4) 消化管潰瘍(胃、十二指腸)のないもの(ただし、潰瘍瘢痕は除く)。 5) 以下のいずれかに該当する消化管への直接浸潤所見がないもの。 a)上部消化管内視鏡検査にて胃や十二指腸への粘膜浸潤所見。 b)CT等の画像所見にて内腔に突出する消化管浸潤所見。 6) 登録時の年齢が20歳以上79歳以下である。 7) PS:Performance status (ECOG)が0、1のいずれかである(PSは必ずカルテに記載する)。 8) 経口摂取が可能である。 9) 腹部に対する放射線治療の既往がない。 10) 3年以内の化学療法の既往がない。 11) 膵癌に対する治療歴がない。 12) 以下の条件を全て満たす。全ての検査項目は登録前7日以内の最新の検査値を用いる。登録日の1週間前の同じ曜日の検査は許容する。 ①白血球数 ≧3,000 /mm3 ②ヘモグロビン ≧9.0 g/dL ③血小板数 ≧100,000 /mm3 ④アルブミン ≧3.0 g/dL ⑤総ビリルビン 減黄処置*4なしの場合:≦2.0mg/dL、減黄処置ありの場合:≦3.0 mg/dL ⑥AST:減黄処置*4なしの場合:≦100 IU/L、 減黄処置ありの場合:≦150 IU/L ⑦ALT:減黄処置*4なしの場合:≦100 IU/L、 減黄処置ありの場合:≦150 IU/L ⑧血清クレアチニン ≦1.2 mg/dL ⑨クレアチニンクリアランス*5 ≧50 mL/min/body *4:経皮的胆道ドレナージ(PTCD、ステント)、内視鏡的胆道ドレナージ(ENBD、ERBD、ステント)のいずれかの方法。ただし、金属ステントは推奨しない。 *5:クレアチニンクリアランスはCockcroft-Gault式による推測値で50 mL/min以上であること。推測値で50 mL/min未満の場合、実測値で50 mL/min以上であることが確認されれば適格とする。Cockcroft-Gault式を以下に示す。 男性:Ccr ={(140-年齢)×体重(kg)} / {72×血清Cr値(mg/dL)} 女性:Ccr =0.85×{(140-年齢)×体重(kg)} / {72×血清Cr値(mg/dL)} 13) 本試験の参加に関して、患者本人からの文書による同意が得られている。 |
1) Resectable invasive ductal carcinoma of the pancreas (according to the General Rules for the Study of Pancreatic Cancer, the sixth edition, excluding intraductal papillary mucinous carcinoma and acinar cell carcinoma) diagnosed based on the images of contrast abdominal CT scan mainly 2) Conformity with either a) or b) criterion a) Adenocarcinoma proven by biopsy or cytology*1, which is consistent with papillary adenocarcinoma, tubular adenocarcinoma, poorly differentiated adenocarcinoma, or adenosquamous carcinoma on the imaging diagnosis b) Although there is no pathological evidence, cancer is evident based on the imaging diagnosis and a high tumor marker value (only in pancreatic body and tail cancer)*2. *1: Cytology of class IV or V is eligible. *2: If a patient turns to be inoperable, pathological confirmation of cancer by biopsy or cytology is necessary. 3) A radiologist has to confirm that an estimated radiation field*3 is within 10x10 cm in size including a primary lesion and metastatic nodes (PET-positive nodes are considered to be metastatic) on abdominal CT or MRI. *3: Prophylactic irradiation for regional nodes is not performed in this study. 4) No active gastric or duodenal ulcer 5) No findings of gastrointestinal invasion conformable with a) or b) a) Findings of mucosal invasion of the stomach or duodenum by endoscopy b) Protrusion of the tumor into the gastric or duodenal lumen by CT scan 6) Age of >20 or <79 years on enrollment 7) ECOG performance status of 0 or 1 (PS has to be written in the medical record) 8) Adequate oral intake 9) No past history of irradiation for the abdomen 10) No past history of chemotherapy within 3 years 11) No past history of treatment for pancreatic cancer 12) All the following conditions have to be fulfilled. All data have to be the newest and examined within 7 days prior to enrollment. (1) White blood cell >3,000 (2) Hemoglobin >9.0 g/dL (3) Platelet >100,000/mm3 (4) Albumin >3.0g/dL (5) Total bilirubin <2.0mg/dL without biliary decompression*4 or <3.0mg/L with biliary decompression (6) AST <100IU/L without biliary decompression*4 or 150IU/L with biliary decompression (7) ALT <100IU/L without biliary decompression*4 or 150IU/L with biliary decompression (8) Serum creatinine <1.2mg/dL (9) Creatinine clearance*5 >50mL/min/body *4: Percutaneous biliary drainage (PTCD, stent) or endoscopic biliary drainage (ENBD, ERBD, stent). Metallic stent is not recommended. *5: Estimated creatinine clearance has to be 50mL/min or more by the Cockcroft-Gault formula. If an estimated creatinine level is below 50mlL/min, an actual measurement level of >50mL/min is required. The Cockcroft-Gault formula is following: Ccr is [(140-age)xbody weight (Kg)]/[72xserum creatinine level (mg/dL)] in men, Ccr is 0.85x[(140-age)xbody weight (Kg)]/[72xserum creatinine level (mg/dL)] in women 13) Written informed consent of the patient |
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1) ゲムシタビン、またはフッ化ピリミジン系薬剤の治療歴がある。 2) フルシトシン、フェニトイン、ワルファリンカリウムを使用している。 3) 胸部単純X線所見上明らかである、または臨床症状のある、肺線維症または間質性肺炎を有する。 4) 中等度以上の胸水、あるいは腹水が貯留している。 5) 水様性の下痢を有する。 6) 重篤な合併症(心不全、腎不全、肝不全、腸管麻痺、腸閉塞、コントロール不良な糖尿病など)を合併している。 7) 発症後6ヶ月以内の心筋梗塞を有する 8) 活動性の重複がん(同時性重複がんおよび無病期間が3年以内の異時性重複がん。ただし局所治療により治癒と判断されるCarcinoma in situ(上皮内癌)や粘膜内癌相当の病変は活動性の重複がんに含めない)。 9) 活動性の感染症(ウイルス性肝炎は除く)を有する(38℃以上の発熱を認めるなど)。 10) 登録前2週間以内に輸血を施行している。 11) 妊娠中または妊娠の可能性がある、または授乳中の女性。パートナーの妊娠を希望する男性。 12) 精神病または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される。 13) ステロイド剤の継続的な全身投与(内服または静脈内)を受けている。 14) 重篤な薬物アレルギーを有する。 15) 薬物アレルギーにより、ヨード系薬剤、ガドリニウム系薬剤の両者とも使用できない。 16) その他、医師により本試験を安全に実施するのに不適当と判断される。 |
1) Past medical history of usage of gemcitabine or fluoropyrimidine drugs 2) Usage of flucytosine, phenytoin or warfarin potassium 3) Pulmonary fibrosis or interstitial pneumonia, evident by chest X-ray or symptomatic 4) Moderate amount of plural effusion or ascites 5) Watery diarrhea 6) Severe comorbidity (heart failure, renal failure, hepatic failure, intestinal paresis, ileus, uncontrollable diabetes mellitus, etc) 7) Cardiac infarction within 6 months 8) Active double cancer (synchronous double cancer or metachronous double cancer within 3 years excluding carcinoma in situ or mucosal cancer) 9) Active infectious disease excluding hepatitis B (pyrexia of over 38 degree, etc) 10) Blood transfusion within 2 weeks prior to enrollment 11) Pregnant, possibly pregnant or breast-feeding women. Men who wish his partner to be pregnant 12) Mental disease or mental symptom which makes participation to the study difficult 13) Continuous systemic steroid treatment (per-oral or infusional) 14) Severe drug allergy 15) Contraindication of both iodine-based and gadolinium-based drugs due to drug allergy 16) Patients who are considered inappropriate to participate this study safely by physicians |
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20歳 以上 | 20age old over | |
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79歳 以下 | 79age old under | |
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男性・女性 | Both | |
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<プロトコール治療中止規準> 以下のいずれかの場合、プロトコール治療を中止とする。 1) 以下のいずれかにより、根治切除(R0, 1切除)が不可能と判断 ① 術前の画像評価にて原病の増悪を認め、根治切除が不可能と判断した場合 ② 術中にR0, 1切除が不可能と判断した場合 ・大動脈周囲リンパ節サンプリングの術中迅速病理にて癌陽性が判明した場合 ・ダグラス洗浄細胞診の術中迅速細胞診にて癌陽性が判明した場合 ・その他の開腹所見によってR0, 1切除不能と判断された場合 ③ 術後の病理診断にて、非R0, 1切除と判明した場合 ・大動脈周囲リンパ節サンプリングの術後病理診断にて癌陽性が判明した場合 ・ダグラス洗浄細胞診の術後病理診断にて癌陽性が判明した場合 2) 有害事象によりプロトコール治療が継続できない場合 ① Grade 4の非血液毒性*が認められた場合 ただし、以下の有害事象を除く 高ナトリウム血症、低ナトリウム血症、高カリウム血症、低カリウム血症、高血糖、低血糖、総ビリルビン、ALT、AST、アルカリフォスファターゼ、γ-GTP、アミラーゼ、リパーゼ *非血液毒性:CTCAE ver4.0における「貧血」「骨髄細胞減少」「リンパ球数減少」「好中球数減少」「白血球数減少」「血小板数減少」「骨髄機能不全」「CD4リンパ球減少」以外の有害事象 ② Grade1の肺臓炎(間質性肺炎)が認められた場合 ③ 有害事象により手術療法の開始規準を満たさず、術前補助療法の最終治療日(A群:放射線最終照射日、B群:S-1最終内服日)から(最終治療日の翌日を1日目として)56日目までに手術を行うことができない場合 ④ 「治療変更規準」以外で、有害事象により、担当医がプロトコール治療中止を要すると判断した場合 3) 有害事象との関連が否定できない理由により、患者がプロトコール治療の中止を申し出た場合 ・有害事象との関連が否定できない場合はこの分類を用いる。 4) 有害事象との関連が否定できる理由により、患者がプロトコール治療の中止を申し出た場合 ・本人や家人の転居など、有害事象との関連がまず否定できる場合のみこの分類を用いる 5) プロトコール治療中の死亡 ・他の理由によりプロトコール治療中止と判断する以前の死亡 6) その他、登録後治療開始前の増悪(急速な増悪によりプロトコール治療が開始できなかった)、プロトコール違反が判明、登録後の病理診断変更などにより不適格性が判明した場合など <S-1併用放射線療法の中止規準> 以下のいずれかに該当する場合には、S-1併用放射線療法を中止する。 ① 消化管(胃、十二指腸、空腸、回腸、結腸)の潰瘍Grade2、または出血Grade2 ② 原病の増悪により、化学放射線療法無効と判断した場合 ③ 化学放射線治療の総治療期間が61日以上となることが明らかとなった場合 ④ 治療変更規準以外で、有害事象により、担当医がS-1併用放射線療法中止を要すると判断した場合 ⑤ 有害事象との関連が否定できない理由により、患者がS-1併用放射線療法の中止を申し出た場合 ⑥ 有害事象との関連が否定できる理由により、患者がS-1併用放射線療法の中止を申し出た場合 ⑦ 「プロトコール中止規準」に該当した場合 <GEM+S-1併用療法の中止規準> 以下のいずれかに該当する場合には、GEM+S-1併用療法を中止する。 ① 原病の増悪により、GEM+S-1併用療法無効と判断した場合 ② ゲムシタビンをレベル-2へ減量後に、再び減量規準に該当した場合 ③ S-1をレベル-1へ減量後に、再び減量規準に該当した場合 ④ GEM+S-1併用療法との因果関係がある(因果関係がpossible、probable、definiteのいずれかと判断)有害事象により、前コースの最終投与日から(最終投与日の翌日を1日目として)28日目までに開始できない場合 ⑤ 治療変更規準以外で、有害事象により、担当医がGEM+S-1併用療法中止を要すると判断した場合 ⑥ 有害事象との関連が否定できない理由により、患者がGEM+S-1併用療法の中止を申し出た場合 ⑦ 有害事象との関連が否定できる理由により、患者がGEM+S-1併用療法の中止を申し出た場合 ⑧ 「プロトコール中止規準」に該当した場合 <手術療法の中止規準> 本試験では、R0, 1切除が行われた場合に、プロトコール治療完了となる。よって、術中にR0, 1切除が不可能と判断した場合は、プロトコール治療中止とする。 |
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切除可能膵癌 | resectable pancreatic cancer | |
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あり | ||
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A群:術前S-1併用放射線療法 B群:術前ゲムシタビン+S-1併用療法 |
arm A: chemoradiotherapy with S-1 as neoadjuvant treatment arm B: Gemcitabine and S-1 combination therapy as neoadjuvant treatment |
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2年無増悪生存割合 | 2-year progression-free survival | |
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全生存期間(2年生存割合)、R0,1切除割合、組織学的奏効割合、術前補助療法の有害事象発生割合、手術合併症発生割合、Grade 4の非血液毒性発生割合、早期死亡割合、治療関連死亡割合 | overall survival (2-year survival rate), R0 or 1 resection rate, pathological response rate, adverse event of neoadjuvant therapy, morbidity rate of surgery, non-hematologic adverse event of grade 4, early mortality rate, treatment-related mortality rate |
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医薬品 | ||
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承認内 | ||
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テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 |
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ティーエスワン配合カプセルT20、ティーエスワン配合顆粒T20等 | ||
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22100AMX00886000、22100AMX00111000 | ||
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医薬品 | ||
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承認内 | ||
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ゲムシタビン塩酸塩 |
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ジェムザール注射用200mg、ジェムザール注射用1g | ||
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21300AMY00405、21300AMY00404 | ||
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なし |
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2013年05月01日 |
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2014年10月31日 |
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研究終了 |
Complete |
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なし | |
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なし |
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なし |
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大鵬薬品工業株式会社 | |
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あり | |
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大鵬薬品工業株式会社 | Taiho Pharmaceutical Co., Ltd. |
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非該当 | |
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なし | |
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なし | |
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なし | |
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日本イーライリリー株式会社 | |
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なし | |
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なし | |
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なし | |
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なし | |
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静岡県立静岡がんセンター臨床研究倫理審査委員会 | Shizuoka Cancer Center Certified Review Board |
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CRB4180010 | |
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静岡県 駿東郡長泉町下長窪1007 | 1007 Shimonagakubo, Nagaizumi-cho, Sunto-gun, Shizuoka, Shizuoka |
|
055-989-5222 | |
|
rinsho_office@scchr.jp | |
|
承認 |
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UMIN000014894 |
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大学病院医療情報ネットワーク |
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University hospital Medical Information Network |
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該当しない | |
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なし | none | |
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なし | ||
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該当しない | ||
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該当しない | ||
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該当しない |
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設定されていません |
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設定されていません |
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JASPAC04 プロトコール【ver2.5】FIX.pdf | |
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【実施計画別紙】JASPAC04 説明・同意文書【ver1.4】.pdf | |
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設定されていません |