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臨床研究・治験計画情報の詳細情報です。

特定臨床研究
平成31年3月15日
令和4年9月8日
令和2年5月24日
悪性リンパ腫におけるFAMT-PETの治療効果と予後予測における有用性の探索試験
悪性リンパ腫におけるFAMT-PET
塚本 憲史
群馬大学医学部附属病院
悪性リンパ腫の病期診断における18F-FAMT PETの有用性、ならびに、全身化学療法後の治療効果予測における18F-FAMT PETのモニタリングとしての有用性を検討することである。化学療法前後におけるリンパ腫病変部の18F-FAMTの集積(SUVmax, MTV, TLG)を評価し、治療前後におけるCTでの腫瘍縮小とPETにおける集積の増減の変化を比較して、18F-FAMT PETの治療効果および予後予測の有用性を探索的に検討する。
N/A
悪性リンパ腫
研究終了
18F-3-fluoro-α-methyl tyrosine (FAMT)
なし
群馬大学医学部附属病院臨床研究審査委員会
CRB3180034

総括報告書の概要

管理的事項

2022年09月08日

2 臨床研究結果の要約

2020年05月24日
12
/ 男6、女6 例、年齢中央値63 歳(47-76)で、病型は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)3,濾胞性リンパ腫(FL)4,濾胞辺縁滞リンパ腫(MALT)5であった。
臨床病期は、臨床病期は、I期5 例、Ⅲ期6 例、Ⅳ期1 例であった。
Total of 12 patients were man 6, woman 6; the median age was 63 (47-76). Histological types were; diffuse large B-cell lymphoma (DLBCL) 3, follicular lymphoma (FL) 4 marginal zone B-cell lymphoma (MALT) 5; clinical stage was stage I 5, stage III 6, stage IV 1.
/ 登録ペースは、当初予測したペースと比べて大幅に遅れた。また、治療効果判定用の2回目のFAMT-PET検査の日程が合わせられなかった症例、放射線治療を選択されたため、2回目の検査を実施できたのは1例のみであった。
加えて、2019年秋からFAMT合成器械が不安定となり、安定したFAMT合成ができなくなったため、症例のリクルートが完全に停止してしまった。これらのため、本試験に同意されたのは15例、2名同意撤回、1名FAMT合成機の不
具合で実施なしのため、実際に1回目の検査を実施できたのは12例、2回目の検査ができたのは1例にとどまった。
Originally 15 patients agreed this project, but two patients refused to receive FAMTPET and one patient could not receive FAMT-PET duo to machine trouble of the synthesizer. So, total of 12 patients received FAMT-PET. After the 1st PET scan, one patient selected watchful waiting; five patients received radiation therapy; one patient received rituximab monotherapy; accordingly, five patient received combination chemotherapy containing rituximab. However, 4 patients could not receive 2nd FAMT-PET; 3 patients failed to perform FAMT-PET at appropriate timing of chemotherapy; one patient moved to another hospital; one patient was able to receive 2nd PET scan.
/ 有害事象の発生はなかった。 No adverse event has happened.
/ 病型ごとのFAMT集積(SUVmax)の中央値は、DLBCL 2.43(1.2-3.98)、FL 2.12(1.91-2.33)、MALT 0.65(集積なし-1.3;膀胱MALT1例は判定不能)であった。Indolentリンパ腫とaggresiveリンパ腫間のSUVmax値の差は明らかでなかったが、FDG-PET avidとされるDLBCL、FLのSUVmaxは、MALTと比較して高い傾向を示した。しかし、DLBCLとFLのSUVmaxにはそれほど違いはなく、FDGPET同様、FAMT-PETのみから病理組織型、形質転換の可能性を診断するのは困難と思われた。 病変部位の検出能については、FDG-PETで検出された病変は、FAMT-PETでも検出可能であった。サルコイドーシス合併例では、リンパ腫病変とサルコイドーシス病変との区別に有用であった。しかし、腎臓、尿管にFAMTがびまん性に集積しており、尿路系近傍の病変描出には問題があった。本来、治療2コース後の反応も検討する予定であった。患者が無治療経過観察、放射線治療、リツキシマブ単剤療法を希望されたのと、2 コース終了時に検査スケジュールを合わせることができず、実際に 2 コース後に FAMT-PETを行えたのは1 例のみであった。この症例はサルコイドーシス合併例であり、治療前はリンパ腫病変、サルコイドーシス病変との鑑別に有用であり、治療2コース後はリンパ腫病変の集積はすべて消失していた。 The SUVmax in histological subtypes was DLBCL 2.43 (1.2-3.98), FL 2.12 (1.91-2.33), and MALT 0.65 (0-1.3). The difference of SUVmax between DLBCL and FL was not clear. On the contrary, SUVmax of DLBCL and FL, which are considered as FDGavid, tended to higher than that of MALT.
Concerning the lesion detection ability, FAMT-PET can detect almost all of lesions. Especially, in a DLBCL patient complicated by Sarcoidosis, FAMT-PET can clearly distinguish lymphoma lesions from Sarcoidosis lesions. However, as FAMT accumulate diffusely to kidney, ureter and bladder, it was hard to demonstrate lymphoma lesions close to urinary tract.
Although FAMT-PET after 2 cycles of chemotherapy was scheduled, PET scan was carried out in only one patient because patients selected watchful waiting, radiation therapy, and rituximab monotherapy instead of retuximab containing chemotherapy. In addition, FAMT test did not match the timing of chemotherapy. In the patient performed 2nd FAMT-PET, lymphoma lesions had completely disappeared which was in accordance with that of FDG-PET.
/ 病型ごとのFAMT集積(SUVmax)のみから、Indolentリンパ腫とaggresiveリンパ腫の鑑別は困難と思われた。FDG-PET avid病型のSUVmaxは、FDG集積が不安定な病型と比較して高い傾向を示したが、症例数が少なく有意ではなかった。病変部位の検出能については、FDG-PETで検出された病変は、FAMT-PETでも検出可能であった。サルコイドーシス合併例では、リンパ腫病変とサルコイドーシス病変との区別に有用であった一方、尿路系近傍の病変描出には問題があった。FAMT-PETの予後への影響については今後の検討課題である。 The difference of SUVmax between DLBCL and FL was not clear. On the contrary, SUVmax of DLBCL and FL, which are considered as FDG-avid, tended to higher than that of MALT. FAMT-PET can detect almost all of lesions which FDG-PET
demonstrated. Especially, FAMT-PET can clearly distinguish lymphoma lesions from Sarcoidosis lesions.
2022年09月08日

3 IPDシェアリング

/ No
/ なし None

管理的事項

研究の種別 特定臨床研究
届出日 令和4年9月8日
臨床研究実施計画番号 jRCTs031180300

1 特定臨床研究の実施体制に関する事項及び特定臨床研究を行う施設の構造設備に関する事項

(1)研究の名称

悪性リンパ腫におけるFAMT-PETの治療効果と予後予測における有用性の探索試験 FAMT-PET as treatment response evaluation and prognostic modality in malignant lymphoma
悪性リンパ腫におけるFAMT-PET FAMT-PET for lymphoma

(2)研究責任医師(多施設共同研究の場合は、研究代表医師)に関する事項等

塚本 憲史 Tsukamoto Norifumi
10292583
/ 群馬大学医学部附属病院 Gunma University Hospital
腫瘍センター
371-8511
/ 群馬県前橋市昭和町3-39-15 3-39-15 Showa-machi Maebashi, Gunma, JAPAN
027-220-8529
tsukamoto@gunma-u.ac.jp
塚本 憲史 Tsukamoto Norifumi
群馬大学医学部附属病院 Gunma University Hospital
腫瘍センター
371-8511
群馬県前橋市昭和町3-39-15 3-39-15 Showa-machi Maebashi, Gunma, JAPAN
027-220-8529
027-220-8609
tsukamoto@gunma-u.ac.jp
齋藤 繁
あり
平成31年3月13日
自施設に当該研究で必要な救急医療が整備されている

(3)研究責任医師以外の臨床研究に従事する者に関する事項

群馬大学医学部附属病院
香川 裕美
先端医療開発センター 
群馬大学医学部附属病院
浅尾 高行
群馬大学未来先端研究機構 ビッグデータ統合解析センター
群馬大学医学部附属病院
久保田 有香
臨床試験部
前橋赤十字病院
森田 英夫
放射線科
静岡県立静岡がんセンター
盛 啓太
臨床研究支援センター  臨床研究推進室
樋口 徹也 Higuchi Tetsuya
群馬大学医学部附属病院 Gunma University Hospital
非該当

(4)多施設共同研究における研究責任医師に関する事項等

多施設共同研究の該当の有無 なし

2 特定臨床研究の目的及び内容並びにこれに用いる医薬品等の概要

(1)特定臨床研究の目的及び内容

悪性リンパ腫の病期診断における18F-FAMT PETの有用性、ならびに、全身化学療法後の治療効果予測における18F-FAMT PETのモニタリングとしての有用性を検討することである。化学療法前後におけるリンパ腫病変部の18F-FAMTの集積(SUVmax, MTV, TLG)を評価し、治療前後におけるCTでの腫瘍縮小とPETにおける集積の増減の変化を比較して、18F-FAMT PETの治療効果および予後予測の有用性を探索的に検討する。
N/A
2017年02月01日
2023年03月31日
80
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
無治療対照/標準治療対照 no treatment control/standard of care control
単群比較 single assignment
診断 diagnostic purpose
なし
なし
なし
1)年齢が20歳以上の症例
2)組織診断あるいは細胞診にて悪性リンパ腫と診断され、初回全身化学療法の適応となった症例
3)Performance status (ECOG scale)が0-2である症例
4)測定可能病変を有する症例
5)主要臓器機能が保持されている症例
6)本研究の参加に関して同意が文書で得られている患者
1)20 years of age or older
2)untreated malignant lymphoma
3)Eastern Cooperetive Oncology Group (ECOG) Performance status (PS) 0-2
4)Measurable disease
5)Adequate organ function
6)Written informed consent
1)妊婦、授乳中及び妊娠の可能性または意思のある症例
2)抗生物質や抗真菌剤の静脈内投与を要する感染疾患を合併している患者
3)同時性重複癌および無病期間が5年以内の異時性重複癌を有する患者。ただし、治療により治癒と判断された上皮内がんは活動性の重複癌には含めない
4)継続的に全身性のステロイドやその他の免疫抑制剤の投与を要する患者
5)特発性肺線維症、間質性肺炎、じん肺症、活動性の放射線肺炎、薬剤性肺炎等の肺障害を合併している患者
6)その他、医師の判断により対象として不適当と判断された患者
1)Pregnant, unwilling to practice contraception during the study or lactating female
2)Active infection
3)Multiple primary cancers with disease-free period less than 5 years, except carcinoma in situ or intra mucosal disease cured by local therapy
4)systemic steroid or immunosuppressant administration
5)pulmonary injury
6)Unfit patients judged by doctors
20歳 以上 20age old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
1. 患者(被験者)ごとの中止基準
有害事象
効果不十分
被験者が追跡不能となった場合
妊娠または妊娠の疑いが生じた場合
被験者及び代諾者からの研究参加取りやめの申し出
服薬不遵守
実施計画書違反
その他
2.  研究全体の中止基準
1)臨床研究実施医療機関のIRBが研究を継続すべきでないと判断した場合
2)研究の安全性に疑義が生じた場合
3)研究の倫理的妥当性や科学的妥当性を損なう事実や情報が得られた場合
4)研究の実施の適正性や結果の信頼を損なう情報や事実が得られた場合   
悪性リンパ腫 Malignant lymphoma
D008223
悪性リンパ腫 Malignant lymphoma
あり
18F-FAMT-PETを治療前、治療2コース後に実施する 18F-FAMT-PET performed on pre-and mid-treatment
18F-FAMT, lymphoma
治療前、治療2コース後の18F-FAMTの集積の増減と治療効果、予後との相関 The relationship between the disappearance of 18F-FAMT and response to treatment
1)18F-FAMT-PETと、CT、FDG-PETによる病変描出能の比較
2)有害事象の頻度、内容、および重症度
1)Comparison of detection of lesion between 18F-FAMT-PET and CT or 18F-FDG-PET imaging
2)Incidence, nature, and severity of of adverse event

(2)特定臨床研究に用いる医薬品等の概要

医薬品
未承認
18F-3-fluoro-α-methyl tyrosine (FAMT)
なし
なし

3 特定臨床研究の実施状況の確認に関する事項

(1)監査の実施予定

あり

(2)特定臨床研究の進捗状況

2017年02月01日

2017年04月19日

/

研究終了

Complete

/

4 特定臨床研究の対象者に健康被害が生じた場合の補償及び医療の提供に関する事項

あり
あり
死亡補償・後遺障害補償
なし

5 特定臨床研究に用いる医薬品等の製造販売をし、又はしようとする医薬品等製造販売業者及びその特殊関係者の当該特定臨床研究に対する関与に関する事項等

(1)特定臨床研究に用いる医薬品等の医薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供等

なし
なし
なし

(2)特定臨床研究に用いる医薬品等の医薬品等製造販売業者等以外からの研究資金等の提供

あり
協和発酵キリン株式会社 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd.
非該当
アステラス製薬 Astellas Pharma
非該当
中外製薬株式会社 Chugai Pharmaceutical Co., Ltd.
非該当

6 審査意見業務を行う認定臨床研究審査委員会の名称等

群馬大学医学部附属病院臨床研究審査委員会 Gunma University Hospital Clinical Research Review Board
CRB3180034
群馬県 前橋市昭和町3丁目39-15 3-39-15 Showa-machi Maebashi, Gunma
027-220-8740
irb-jimukk-ciru@ml.gunma-u.ac.jp
承認

7 その他の事項

(1)特定臨床研究の対象者等への説明及び同意に関する事項

(2)他の臨床研究登録機関への登録

UMIN000025980
UMIN臨床試験登録システム(UMIN-CTR)
UMIN Clinical Trials Registry(UMIN-CTR)

(3)特定臨床研究を実施するに当たって留意すべき事項

該当しない
なし none
あり
該当しない
該当しない
該当しない

(4)全体を通しての補足事項等

添付書類(実施計画届出時の添付書類)

設定されていません

設定されていません

添付書類(終了時(総括報告書の概要提出時)の添付書類)

研究計画書FAMT(第2.1版).pdf
同意説明文書FAMT(第2.1版).pdf

設定されていません

変更履歴

種別 公表日
終了 令和4年9月8日 (当画面) 変更内容
変更 令和3年5月31日 詳細 変更内容
変更 令和2年3月31日 詳細 変更内容
新規登録 平成31年3月15日 詳細