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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第三種
令和元年9月19日
令和5年12月31日
令和5年11月14日
令和5年5月31日
免疫細胞療法(αβT)と免疫チェックポイント阻害薬併用の有効性に関する探索的臨床研究
免疫細胞療法と免疫チェックポイント阻害薬併用療法
医療法人社団滉志会 瀬田クリニック東京
後藤 重則
進行・再発固形がん患者を対象に、すでに安全性が担保されている免疫細胞療法(αβT細胞療法、NK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法)に免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ)を併用した際の有効性を評価・検討する。また、副次的に安全性、免疫学的反応性、バイオマーカー探索についても評価・検討する。
2
悪性腫瘍
研究終了
ニボルマブ
OPDIVO®
瀬田クリニックグループ認定再生医療等委員会
NB3140002

総括報告書の概要

臨床研究の名称等

第三種
令和5年11月30日
jRCTc031190101
提供しようとする再生医療等の名称 免疫細胞療法(αβT)と免疫チェックポイント阻害薬併用の有効性に関する探索的臨床研究
認定再生医療等委員会の名称(認定番号) 瀬田クリニックグループ認定再生医療等委員会 (NB3140002)
2023年05月31日
4
/ 免疫細胞療法と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法を希望される進行・再発固形がん患者。

登録症例4例の内訳は、男性2例(61歳:膵尾部がん、68歳:前立腺がん)、女性2例(23歳:原発性脳腫瘍、92歳:下部食道がん)、であった。
The 4 enrolled patients consisted of 2 males (61 years old pancreas cancer, 68 years old: prostate cancer) and 2 female (23 years old brain tumor, 92 years old esophageal cancer).
/ 登録症例4例すべてプロトコール治療(免疫細胞治療+免疫チェックポイント阻害薬併用×4回投与)を実施した。 Of the 4 enrolled patients, all completed the protocol treatment (4 immune therapy and 4 Immune checkpoint inhibitor.
/ 当該研究(試験薬)に関連する有害事象なし。 No adverse events related to protocol treatment.
/ 主要評価項目(有効性)は、画像評価ができた3例の評価はPR、SD、PD、評価不能 各1名、生存期間はPR(39.8ヶ月)、SD(15.9ヶ月)であった。PR症例はその後の画像診断によりCRと評価されている。

副次的評価項目(安全性)は、細胞治療による有害事象の報告はなかった。
In the primary endpoint (efficacy), 3 patients with imaging evaluation had 1 PR 1 SD and 1 PD. One patient discontinued study treatment due to worsening disease.Survival time was 39.8 months in PR and 15.9 months in SD patinet.
The secondary endpoint (safety) showed no adverse events due to protocol treatment.
/ 本臨床研究は、2019年9月19日に受理され翌年6月から登録を開始したが、新形コロナウイルス感染症の影響で症例登録が進まず、2022年5月31日の症例登録期間までに計4例を登録した。
登録された症例の有効性評価は、評価はPR、SD、PD、評価不能 各1名、生存期間はPR(39.8ヶ月)、SD(15.9ヶ月)であったが、今後の症例登録が望めないため研究終了とする。
A total of 4 patients with malignant tumors were enrolled in this clinical study from June 2020 to May 2022. One PR, 1 SD and 1 PD were observed. Survival time was 39.8 months in PR and 15.9 months in SD patinet.
Due to the COVID-19 outbreak, few patients participated in the study. The study has been terminated as it will be difficult to involve more patients.
2023年12月31日

IPDシェアリング

/ No
/

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和5年11月30日
jRCTc031190101
医療法人社団滉志会 瀬田クリニック東京
東京都千代田区神田駿河台2-1-45 ニュー駿河台ビル3階
後藤 重則 Goto Shigenori

(1)再生医療等の名称及び分類

免疫細胞療法(αβT)と免疫チェックポイント阻害薬併用の有効性に関する探索的臨床研究 A clinical trial on the efficacy of combination therapy with immune-cell therapy(Alpha beta T-cell therapy) and immune check point inhibitor for malignant tumor( Combination therapy with immune-cell therapy and immune check point inhibitor )
免疫細胞療法と免疫チェックポイント阻害薬併用療法 Combination therapy with immune-cell therapy and immune check point inhibitor( Combination therapy with immune-cell therapy and immune check point inhibitor )
第三種
当該治療では、患者の末梢血より採取したリンパ球を培養・活性化し、再び患者本人の血管内に投与することから、相同利用に該当し、第三種再生医療等技術に該当すると判断した。

(2)再生医療等の内容

進行・再発固形がん患者を対象に、すでに安全性が担保されている免疫細胞療法(αβT細胞療法、NK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法)に免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ)を併用した際の有効性を評価・検討する。また、副次的に安全性、免疫学的反応性、バイオマーカー探索についても評価・検討する。
2
実施計画の公表日
2025年05月31日
40
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
ヒストリカルコントロール historical control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
(1)進行・再発固形がん患者。
(2)測定可能病変を有する患者。
(3)PSが0~1の患者。
(4)研究実施施設で、免疫チェックポイント阻害薬による治療と免疫細胞療法を同時(4週間以内)に投与する患者。
(5)適格性確認時に主要臓器(心・肺・肝・腎・骨髄)の機能が十分に保持されている患者。
(6)本研究への参加について、主治医の同意が得られている患者。
(7)緊急時に搬送・入院可能な医療施設が確保できている患者。
(8)本研究への参加について、文書にて同意をした患者。
A patient MUST:
1) Be diagnosed with relapsed or advanced malignant tumor.
2) Have a measurable lesion of tumor.
3) Have an Eastern Cooperative Oncology Group performance-status score of 0 or 1.
4) Be administered immune check point inhibitor and immune-cell therapy within 4 weeks at the clinic.
5) Have an adequate function of liver, kidney, and bone marrow when the eligibility is confirmed.
6) Provide agreement of the attending doctor to participate in this study.
7) Have a backup hospital in the case of emergency.
8) Provide written consent to participate in this study.
(1)HIV抗体が陽性である患者。
(2)(活性化自己リンパ球療法の場合)T細胞、NK細胞由来悪性リンパ腫及び白血病の患者。
(3)同種移植を受けたことのある患者。
(4)免疫チェックポイント阻害薬による治療で重篤な有害事象を生じたことのある患者。
(5)妊婦あるいは妊娠の可能性がある婦人、または授乳中の婦人。
(6)その他、研究責任者または研究分担者が対象患者として不適当と判断した患者。
A patient MUST NOT:
1) Have a positive result of HIV antibody.
2) Have a T cell-, NK cell-derived malingnant lymphoma/leukemia (in the case of activated immune-cell therapy).
3) Be post allogenic bone marrow transplantation.
4) Have a history of a serious adverse event due to immune check point inhibitor.
5) Be a female who is pregnant, lactating, or with a possibility of pregnancy.
6) A patient who is judged as inadequate for enrolment by doctors is excluded
下限なし No limit
上限なし No limit
男性・女性 Both
(1)治療用細胞の品質、安全性、有効性に関し、臨床研究全体を中止あるいは中断すべきと判断するに至る重大な情報が得られた場合。
(2)研究参加者の安全性の確保が困難と判断された場合。
(3)認定再生医療等委員会より、研究計画等の変更の指示があり、これを受け入れることが困難と判断された場合。
(4)認定再生医療等委員会からの、意見に基づき中止を決定した場合。
(5)その他、上記以外の理由で研究計画書の遵守が不可能となった場合、あるいは研究責任者が本研究全体の中止あるいは中断を必要と判断した場合。
悪性腫瘍 malignant tumor
・治療用細胞調製のための採血および研究用各種検査の採血。
・免疫細胞及び免疫チェックポイント阻害薬の投与を計4回実施。
blood collection for cell culture and tests.
combination of of immune cell administrations and immune checkpoint inhibitor infusion, total 4 times
有効性 Efficacy
安全性、免疫学的反応性 Safety, Immunological response
別添の通り

患者本人より、全血採血またはアフェレーシス(成分採血)で得られた血液から、約2週間かけて治療用細胞の培養・調製を行う。治療用細胞は30分以上かけて血管内へ投与する。
また、ニボルマブを投与する場合には、投与前に適切な血液検査を行い、担当医師が状態を確認したうえで実施する。
投与のタイミングは治療スケジュールを基準にして、担当医師の判断で実施する。

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
瀧本 理修 Takimoto Rishu
医療法人社団滉志会 Koshikai, Non-profit Medical Corporation
瀬田クリニック東京
101-0062
東京都千代田区神田駿河台2-1-45 ニュー駿河台ビル  3階 3F New Surugadai Bld. 2-1-45 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku Tokyo
03-5280-0086
info@j-immunother.com
第三種のため該当しない。 救急医療のため救急カートを準備している。

(2)その他研究の実施体制に関する事項

小熊 恵利 Oguma Eri
医療法人社団滉志会 Koshikai, Non-profit Medical Corporation
臨床研究・治験センター
101-0062
東京都千代田区神田駿河台2-1-45 ニュー駿河台ビル 3F3階 3F New Surugadai Bld. 2-1-45 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku Tokyo
03-5244-5751
03-5280-0890
citeg@j-immunother.com
医師
瀧本 理修
医療法人社団滉志会
瀬田クリニック東京
医師
後藤 重則
医療法人社団滉志会
瀬田クリニック東京
医師
神垣 隆
医療法人社団滉志会
臨床研究・治験センター
医師
瀧澤 憲
医療法人社団滉志会
瀬田クリニック東京
医師
伊東  久夫
医療法人社団滉志会
瀬田クリニック東京
医療法人社団滉志会
西岡 陽介
医療法人社団滉志会
-
医療法人社団滉志会
阿曽沼 元博
医療法人社団滉志会
-

(3)多施設共同研究に関する事項

医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
山田 有則
杉江 広紀 Sugie Hiroki
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック LSI Sapporo Clinic
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
sugie-h@s-sanken.com
亀谷 俊満
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
090-9511-4708
011-711-1337
t-kameya@lsi-sapporo.jp
杉江 広紀
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
自施設
第三種のため該当しない。
救急医療のため救急カートを準備している。
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
山田 有則
杉江 広紀 Sugie Hiroki
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック LSI Sapporo Clinic
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
sugie-h@s-sanken.com
亀谷 俊満
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
090-9511-4708
011-711-1337
t-kameya@lsi-sapporo.jp
清野 研一郎
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
自施設
第三種のため該当しない。
救急医療のため救急カートを準備している。
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
山田 有則
杉江 広紀 Sugie Hiroki
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック LSI Sapporo Clinic
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
sugie-h@s-sanken.com
亀谷 俊満
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
090-9511-4708
011-711-1337
t-kameya@lsi-sapporo.jp
瀧本 理修
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
自施設
第三種のため該当しない。
救急医療のため救急カートを準備している。
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
山田 有則
杉江 広紀 Sugie Hiroki
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック LSI Sapporo Clinic
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
sugie-h@s-sanken.com
亀谷 俊満
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
090-9511-4708
011-711-1337
t-kameya@lsi-sapporo.jp
山田 有則
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
自施設
第三種のため該当しない。
救急医療のため救急カートを準備している。
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
山田 有則
杉江 広紀 Sugie Hiroki
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック LSI Sapporo Clinic
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
011-731-6669
sugie-h@s-sanken.com
亀谷 俊満
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
065-0013
北海道札幌市東区北13条東1丁目2-50
090-9511-4708
011-711-1337
t-kameya@lsi-sapporo.jp
武内 周平
医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック
-
自施設
第三種のため該当しない。
救急医療のため救急カートを準備している。

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

患者自己末梢血単核球
再生医療等提供機関、共同研究機関と同じ。
細胞提供者と再生医療等を受ける者が同一
「主たる選択基準」、「主たる除外基準」を参照
細胞提供者と再生医療等を受ける者が同一
「主たる選択基準」、「主たる除外基準」を参照
また、上記以外の適格性確認として、患者背景の確認、ウイルス検査を実施する。
アルファ・ベータT細胞療法を受ける患者本人より、全血採血またはアフェレーシス(成分採血)で得られた血液から、治療用細胞の培養・調製に必要な末梢血単核球を回収する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

アルファ・ベータT細胞
詳細は「特定細胞加工物概要書」及び「特定細胞加工物標準書」を参照。

(ア)特定細胞加工物の製造方法
治療用細胞の調製は、厚生労働省に許可された株式会社メディネット(以下、メディネット社)が所有する細胞培養加工施設にて、再生医療等安全性確保法における細胞培養加工施設基準並びに製造及び品質管理基準を順守し、特定細胞物概要書に基づき、作成した「特定細胞加工物標準書」に従い実施する。

患者本人から得た末梢血単核球を培養することで、アルファ・ベータT細胞を刺激・増殖させる。培養後、治療用細胞を回収し、洗浄後、点滴剤に調製する。

(イ)特定細胞加工物の保管方法
出荷から細胞投与前まで専用の輸送箱で冷蔵保管(凍結を避ける)
治療用細胞を室温に戻し、処置室にて点滴により静脈投与
株式会社メディネット
FA3150001
株式会社メディネット 品川細胞培養加工施設
特定細胞加工物の加工、品質検査、輸送等に関わる業務(「特定細胞加工物製造委受託契約書」を参照)。

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

医薬品
適応外
ニボルマブ
OPDIVO®
-
Bristol-Myers Squibb Company
USA

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

株式会社メディネット

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

瀬田クリニックグループの免疫細胞療法の安全性についてはこれまでに多くの臨床試験にて評価されているが、一般的に重篤な有害事象を認めることなく安全に実施できることが報告されている(Egawa K, Anticancer Res. 2004;24)。また、瀬田クリニックグループでは、免疫細胞療法を受けた患者144例に対して、安全性(副作用の種類、頻度、発生時期など)の調査を実施している。細胞療法との関連性が否定できないgrade1、2の軽微な有害事象を認めたが、安全に実施可能であることが確認された(Kamigaki T, Anticancer Res. 2014;34)。

ニボルマブは、様々な癌種を対象とした計27の臨床試験をメタアナリシスにより解析した報告によると、ニボルマブに関連する有害事象の発生率は65%、このうちGrade3以上のものは12%であった。また、ニボルマブ関連の死亡率は0.25%であり、これらの結果からニボルマブの副作用リスクは既存の抗がん剤と比べて低いと報告されている(Tie Y, Int J Cancer. 2017;140)。しかしながら、間質性肺炎や甲状腺機能異常、劇症1型糖尿病、自己免疫性腸炎、重症筋無力症などなど、一部で重篤な副作用が確認されており、ニボルマブの使用にあたっては慎重なリスクマネジメント(緊急時に十分に対応できる医療施設等においての投与)が求められている。

免疫細胞療法とニボルマブの併用療法について、国内の民間医療機関において、自由診療下で免疫チェックポイント阻害薬投与後に免疫細胞療法を施行したケースで、治療との関連性は明らかではないものの死亡例が報告されており、これを受けて厚生労働省は併用療法に対する注意喚起(平成28年7月28日事務連絡)が出されている。瀬田クリニックグループでは、当該注意喚起をふまえ独自に設けた規定の下、認定再生医療等委員会への報告を条件に、限定的に免疫チェックポイント阻害薬と免疫細胞療法の併用療法を行っている。これまでに様々な癌種の患者数例に対して併用療法を行い、重篤な有害事象を認めることなく実施できている。
その状況を踏まえ、先行研究(免疫細胞療法と免疫チェックポイント阻害薬併用の安全性に関する探索的臨床研究:UMIN000028756)では、Grade1の有害事象が認められたが安全に施行することができた。
アルファ・ベータT細胞療法の臨床試験は数多く実施されている。試験の大半が比較対照群をもたずレトロスペクティブな解析による報告であるが、様々な癌種のステージIV、切除不能或いは転移性患者における単独あるいは併用療法としての平均有効率を23.8%と報告しており、一定の有効性が示されている(培養に抗CD3抗体を用いないLAK療法やCTL療法、TIL療法の成績を含む)(Egawa K, Anticancer Res. 2004;24)。
また、瀬田クリニックグループで行った進行・再発非小細胞肺がんを対象とした多施設ヒストリカルコホート研究では、アルファ・ベータT細胞療法群がベストサポーティブケア群に比べて全生存期間の有意な延長を認め、また化学療法とアルファ・ベータT細胞療法の併用による有効性の上乗せ効果が確認された(Iwai K, Cancer Immunol Immunother. 2012;61)。
また、瀬田クリニックグループでは、固形癌に対するアルファ・ベータT細胞療法の抗腫瘍効果について検証し、結果を報告している(第51回 日本癌治療学会学術総会)。進行・再発固形癌(肺、胃、大腸。肝、乳、膵、子宮及び卵巣)を対象にRECISTを参考にした評価を実施したところ、評価可能な1,109例の評価結果は、奏効率(CR+PR):13.0%、有用率(CR+PR+Long SD):24.7%であった。
再生医療等を実施する医師は、毎投与時に、品質検査結果等が記載された文書を確認し、また患者の容態を慎重に確認した上で投与可否を判断し、投与可と判断した場合のみ投与を実施する。
治療用細胞は、規格検査として細胞数のカウント、生細胞率の測定、無菌検査、エンドトキシン検査を実施し、疑義が生じた場合には再生医療等を実施する医師又は研究責任者へ報告し、治療用細胞の投与可否判断等を協議する。無菌検査は培養工程中にも適宜実施するが、最終加工物の無菌検査の結果は投与後に判明するため、結果が陽性であった場合には直ちに細胞培養加工施設の施設管理者、再生医療等を実施する医師及び研究責任者及び研究責任者に報告を行い、当該患者と連絡を取り必要な対応を行う。
治療終了後5年
廃棄する場合は、原則として、不活性化処理を行った上で適切な方法で廃棄する。
有害事象の発症を認めたときは、直ちに適切な処置を行うとともに、カルテに記載する。また、投与を中止した場合や、有害事象に対する治療が必要となった場合には、当該患者にその旨を伝える。

(1)重篤な副作用※の報告
再生医療等を実施する医師は、研究期間中に重篤な副作用を認めた場合は、速やかに実施責任者及び当該実施医療機関の長へ報告するとともに、研究事務局を通じて研究責任者及び代表管理者へ報告する。研究責任者は、当該副作用情報について、再生医療等安全性確保法に準じ、規定の期日内に認定再生医療等委員会及び厚生労働大臣へ報告する。
※重篤な副作用は、省令に準じて定義する。詳細は「研究計画書」参照。

(2)重篤な有害事象(副作用を除く)の報告
再生医療等を実施する医師は、研究期間中に、副作用と判断されるもの以外の重篤な有害事象の発生に関する情報を入手した場合は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に準じて、各実施医療機関の規定に従い、当該実施医療機関の長へ報告する。また、研究事務局を通じて研究責任者へ報告する。研究責任者は、重篤な有害事象の発生状況について、研究事務局を通じて瀬田クリニックグループの倫理委員会へ報告する。(原則1年に1回報告することとする。)

(3)重篤な有害事象に関する情報の共有
研究事務局は、研究期間中に確認された重篤な有害事象情報について、速やかに共同研究機関に適切な手段により共有する。また、定期的に開催するカンファレンス等を通じて情報共有する。

(4)非重篤な副作用発生時の報告
再生医療等を実施する医師は、研究期間中に重篤な副作用に該当しないもの(非重篤な副作用)を認めた場合は、研究事務局を通じて研究責任者へ報告する。研究責任者は、当該副作用情報について、再生医療等安全性確保法に準じ、認定再生医療等委員会へ定期的に報告する。
追跡調査は治療終了後1年間、安全性の評価に必要な情報を得るため、可能な範囲で電話や手紙などの方法を用いて追跡調査を実施する。なお、定期的に受診をしている場合はこの限りではない。
下記検査項目を適切に実施する。
臨床症状、バイタルサイン、胸部レントゲン、心電図、尿検査、血液検査
実施計画の公表日
2020年06月23日
研究終了 Complete

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

瀬田クリニックグループ認定再生医療等委員会 Seta Clinic Group Certified Committee for Regenerative Medicine
NB3140002
東京都千代田区神田駿河台2-1-45ニュー駿河台ビル3階 3F New Surugadai Bld. 2-1-45 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku Tokyo, Tokyo
03-5244-5751
ccrm@j-immunother.com
第三種再生医療等のみを審査することができる構成
2023年05月26日

7 その他

本研究の実施に関わる原資料類及び同意文書等を取り扱う際は、患者の秘密保護に十分配慮し、「再生医療等安全性確保法」に準じて個人情報を管理する。各実施医療機関外に提出する報告書等では、患者識別コードを用いて匿名化する)。
本研究の結果を公表する際は、患者を特定できる情報を含めないように管理し、また、研究の目的以外に本研究で得られた患者データを使用しない。その他、患者から得た細胞や血液等の試料を検査等で外部機関(特定細胞加工物製造事業者も含む)へ渡す際は、その外部機関に個人情報管理の為に必要かつ適切な安全管理措置を講じさせるものとする。
eラーニング(臨床研究教育サイトICRweb等)または瀬田クリニックグループにて実施される合同カンファレンス・勉強会・研修会や、研究事務局の実施するモニタリング業務の一環としての院内説明会等を適宜継続的に受講する。
新任の医師、看護師、事務等の関係者については、共同研究機関の医師も含め、必要に応じて瀬田クリニックの導入研修を実施する(新規参加研究機関は必須)。
細胞培養加工に係るスタッフについてはあらかじめ定められた手順に従い、技術者要件と作業認定要件について教育訓練が実施される。
【(ア)各医療機関窓口】
各医療機関に設置する窓口。

【(イ)本研究に関する窓口】
担当者:神垣 隆(瀬田クリニックグループ 臨床研究・治験センター)
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1-45 ニュー駿河台ビル3階
電話:03-5244-5751 平日 午前10時‐午後5時(平日夜間、土日・祝日除く)
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 添付4_【マスキング】同意説明文書(ニボルマブ併用・有効性)_210101.pdf

変更履歴

種別 公表日
終了 令和5年12月31日 (当画面) 変更内容
中止 令和5年11月14日 詳細 変更内容
変更 令和5年7月5日 詳細 変更内容
軽微変更 令和5年4月11日 詳細 変更内容
変更 令和5年2月16日 詳細 変更内容
変更 令和3年12月9日 詳細 変更内容
変更 令和3年10月13日 詳細 変更内容
変更 令和3年6月8日 詳細 変更内容
変更 令和3年4月5日 詳細 変更内容
変更 令和3年2月18日 詳細 変更内容
軽微変更 令和3年1月7日 詳細 変更内容
変更 令和2年11月30日 詳細 変更内容
軽微変更 令和2年6月26日 詳細 変更内容
変更 令和2年4月14日 詳細 変更内容
軽微変更 令和2年2月17日 詳細 変更内容
変更 令和元年10月16日 詳細 変更内容
新規登録 令和元年9月19日 詳細