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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第二種
令和元年11月7日
令和4年10月5日
スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を用いたバスキュラーアクセスの再建
スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を用いたバスキュラーアクセスの再建
佐賀大学医学部附属病院
野口 満
日本における透析患者数は増加傾向にあり、2016年には33万人に迫っている。そのうち1割程度の患者が人工血管を使用しており、国内においては年間約12,000本の透析用の小口径人工血管が販売されている。既存の小口径人工血管は人工材料から成るため、血栓閉塞や感染、劣化などの課題を抱えており、長期開存が困難である。透析時、送脱血のための穿刺部から感染が波及した場合、人工材料製の人工血管は細菌感染に弱い。よって、これらの課題を克服した新たな人工血管が待ち望まれている。 抗感染性、抗血栓性において有用性が期待される本人工血管を用いることで、バスキュラーアクセスの開存性向上、延いては繰り返すバスキュラーアクセストラブルによる患者の苦痛軽減が期待される。
1
維持透析を要する末期腎不全
募集中
蒲郡市民病院特定認定再生医療等委員会
NA8150012

変更内容

管理者(多施設共同研究として実施する場合は代表管理者)
氏名:山下 秀一
氏名:野口 満
令和4年4月1日
管理者(多施設共同研究として実施する場合は代表管理者)
Name:Yamashita Shuichi
Name:Noguchi Mitsuru
令和4年4月1日
特定細胞加工物製造事業者の名称
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング
令和4年10月3日
細胞培養加工施設
細胞培養加工施設の名称:株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング細胞培養加工施設
細胞培養加工施設の名称:株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング細胞培養加工施設
令和4年10月3日
7 その他
再生医療等を受けた個々の者の匿名化されたデータを共有する予定:
再生医療等を受けた個々の者の匿名化されたデータを共有する予定:無 / No
令和4年10月3日
29 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
遅延理由書_20221003.pdf
令和4年10月3日

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和4年10月4日
jRCTb070190033
佐賀大学医学部附属病院
佐賀県佐賀市鍋島五丁目1番1号
野口 満 Noguchi Mitsuru

(1)再生医療等の名称及び分類

スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を用いたバスキュラーアクセスの再建 Reconstruction of vascular access with vascular graft from autologous dermal fibroblasts
スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を用いたバスキュラーアクセスの再建 Reconstruction of vascular access with vascular graft from autologous dermal fibroblasts
第二種
本再生医療等提供計画は、自家皮膚由来線維芽細胞を培養し、作製したスキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を移植するものであり、 ・政令の除外技術にあたらない。 本再生医療等提供計画は、 ・ES/iPS/iPS様の細胞を利用しない。 ・遺伝子を導入する操作を行った細胞を利用しない。 ・動物の細胞を利用しない。 ・投与を受ける者以外の人の細胞を利用しない。 ・幹細胞を利用しない。 ・人の身体の構造又は機能の再建、修復又は形成を目的としている。 ・培養を行う。 ・相同利用にあたらない。 上記理由により第二種であると判断した。

(2)再生医療等の内容

日本における透析患者数は増加傾向にあり、2016年には33万人に迫っている。そのうち1割程度の患者が人工血管を使用しており、国内においては年間約12,000本の透析用の小口径人工血管が販売されている。既存の小口径人工血管は人工材料から成るため、血栓閉塞や感染、劣化などの課題を抱えており、長期開存が困難である。透析時、送脱血のための穿刺部から感染が波及した場合、人工材料製の人工血管は細菌感染に弱い。よって、これらの課題を克服した新たな人工血管が待ち望まれている。 抗感染性、抗血栓性において有用性が期待される本人工血管を用いることで、バスキュラーアクセスの開存性向上、延いては繰り返すバスキュラーアクセストラブルによる患者の苦痛軽減が期待される。
1
2019年11月07日
2023年11月06日
3
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
① 同意取得時の年齢20歳以上
② 狭窄箇所の置換もしくはバイパス、瘤化箇所の置換が必要と判断される血液透析用バスキュラーアクセスを有する者
③ 同意取得後に行う事前検査の結果、被験者として適当と判断される者
④ 本人の自由意思に基づき本研究への参加を希望し、文書による同意取得が可能な者
1. Age >=20
2. Subjects with vascular access for hemodialysis which is judged to need replacement or bypass of stenosis, or replacement of aneurysm
3. Judged appropriate for this trial from a result of pre-test
4. Written informed consent
① 活動性の感染症もしくは登録前3か月以内の既往歴のある者
② 事前検査において梅毒(TP、RPR)、HBs抗原、HCV抗体、HIV遺伝子、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)抗体、パルボウイルスB19抗体が陽性である者。ただし、抗体検査が陽性の場合は、問診等により感染力のある感染症を有すると診断された者。
③ 重症心不全、重症肝障害を有する者
④ 急性期(3か月以内)の心筋梗塞、脳梗塞を有する者
⑤ 治療を必要とする悪性腫瘍を有する者及び5年以内に悪性腫瘍(上皮内新生物は除く)の既往歴のある者
⑥ 薬物依存、アルコール依存などの現病もしくは既往歴のある者
⑦ 本研究参加前3か月以内に、他の臨床研究に参加した者
⑧ 薬剤過敏症の既往歴を有する者(細胞培養に使用するアミノグリコシド系、ポリエン系の抗生物質を含む)
⑨ 動物(ウシ)及び金属に対するアレルギーを有する者
⑩ アナフィラキシー反応の既往歴を有する者
⑪ 妊婦・授乳婦及び本研究参加中の避妊に同意できない女性
⑫ その他、研究責任者が不適当と判断した者
1. Subjects with active infection or medical history
2. Subjects with positive for syphilis, HBs antigen, HCV antibody, HIV gene, HTLV-1 antibody, or parvovirus B19 antibody in pre-test. But, if antibody is positive, judged infectivity
3. Subject with severe heart failure, or severe liver disorder
4. Subjects with acute phase myocardial infarction, or cerebral infarction
5. Subjects with active tumor, or a history of malignant tumor (excluding intraepithelial neoplasia) within 5 years
6. Subjects with drug dependence, or alcohol dependence
7. Subjects who participated in other clinical research within 3 months
8. Subjects who have a history of drug hypersensitivity (including aminoglycosides and polyene antibiotics)
9. Subjects with allergies to animals (cow) and metals
10. Subjects with a history of anaphylactic reaction
11. Pregnancy, breast feeding or intention to become pregnant
12. Judged inappropriate
20歳 以上 20age old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
個々の被験者に関する中止基準:以下のうち1つでも該当する場合は当該研究対象者について研究を中止する。
① 研究対象者から研究参加の辞退の申し出や同意の撤回があった場合
② 採取した組織から基準を満たす3DCellTubeの製造ができなかった場合
③ 本研究全体が中止された場合
④ その他、研究責任者が当該研究対象者に対して研究の継続が不適当と判断した場合

研究を中止する際には必要に応じて研究責任者から研究対象者へ説明する。中止後の研究対象者の治療については、研究対象者の不利益とならないように対応する。


試験そのものの一部及び全体の中止基準:以下の者または機関において、本研究が安全でかつ適切な医療を提供できないと判断された場合、本研究を中止する。
①規制当局
②特定認定再生医療等委員会
③佐賀大学医学部附属病院 管理者
④研究責任者
維持透析を要する末期腎不全 end-stage renal failure
スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を移植する。 Transplant a vascular graft from autologous dermal fibroblasts
移植後6か月の有害事象発現割合 Rate of adverse event
移植後6か月における一次開存期間、二次開存期間

ただし、研究終了後も可能な限り情報を入手し、移植後1,2,3年における一次開存期間、二次開存期間についての評価を行う。
Primary and secondary patency period
【再生医療等の対象疾患】
本研究では末期腎不全の維持透析患者で、人工透析バスキュラーアクセス用内シャントの狭窄または閉塞、瘤化により維持透析が困難、あるいは近い将来に困難となることが予測され、以下①~④いずれかの条件を満たす症例を対象とし、シャント血流量の改善、あるいはシャント瘤の破裂の予防を目的としてスキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を移植する。
①シャント狭窄または閉塞箇所の置換もしくはバイパスが可能な症例
②瘤化箇所の置換が可能な症例
③動脈-静脈間、あるいは静脈-静脈間の短い距離の橋渡し、延長が可能な症例
④再建後、シャント過剰流量(1500mL/min以上)とならない症例

【再生医療等を受けるものの基準】
以下の基準をすべて満たす被験者を対象とする。
① 同意取得時の年齢20歳以上
② 狭窄箇所の置換もしくはバイパス、瘤化箇所の置換が必要と判断される血液透析用バスキュラーアクセスを有する者
③ 同意取得後に行う事前検査の結果、被験者として適当と判断される者
④ 本人の自由意思に基づき本研究への参加を希望し、文書による同意取得が可能な者

以下のうち1つでも該当する場合は対象から除外する。
① 活動性の感染症もしくは登録前3か月以内の既往歴のある者
② 事前検査において梅毒(TP、RPR)、HBs抗原、HCV抗体、HIV遺伝子、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)抗体、パルボウイルスB19抗体が陽性である者。ただし、抗体検査が陽性の場合は、問診等により感染力のある感染症を有すると診断された者。
③ 重症心不全、重症肝障害を有する者
④ 急性期(3か月以内)の心筋梗塞、脳梗塞を有する者
⑤ 治療を必要とする悪性腫瘍を有する者及び5年以内に悪性腫瘍(上皮内新生物は除く)の既往歴のある者
⑥ 薬物依存、アルコール依存などの現病もしくは既往歴のある者
⑦ 本研究参加前3か月以内に、他の臨床研究に参加した者
⑧ 薬剤過敏症の既往歴を有する者(細胞培養に使用するアミノグリコシド系、ポリエン系の抗生物質を含む)
⑨ 動物(ウシ)及び金属に対するアレルギーを有する者
⑩ アナフィラキシー反応の既往歴を有する者
⑪ 妊婦・授乳婦及び本研究参加中の避妊に同意できない女性
⑫ その他、研究責任者が不適当と判断した者

【再生医療等に用いる細胞】
自家皮膚由来線維芽細胞

【原料となる細胞の採取の方法】
再生医療等提供機関の手術室において、鼠径部など普段服の下に隠れる部分から10mm×30mm程度の皮膚を採取する。
採取部位に部分麻酔をかけ、医療用メスで採取し、縫合する。

【細胞の加工の方法】
再生医療等提供機関において採取した皮膚組織を、株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(以下、本欄において「J-TEC社」とする。)に輸送し、J-TEC社において皮膚組織から線維芽細胞を単離し、培養する。十分数の細胞が確保された後にスフェロイドを作製し、バイオ3DプリンタRegenova®を用いてスフェロイドをチューブ状に積層する。スフェロイド同士が融合した後、熟成培養を行い、スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を得る。

【細胞加工物の投与方法】
バスキュラーアクセスの狭窄や瘤などの部位を、3DCellTube 1本で置換または橋渡しを行う。手術室において、麻酔(全身麻酔、局所麻酔、神経ブロック等)を使い、外科的縫合術により実施する。3DCellTubeは使用する直前に、ヘパリン加生理食塩水で洗浄する。3DCellTubeは必要に応じ、鋭利な剪刃(はさみ)でトリミングして使用する。術中、3DCellTubeの乾燥を防ぐため、必要に応じヘパリン加生理食塩水をかけること。

【研究目的・意義】
日本における透析患者数は増加傾向にあり、2016年には33万人に迫っている。そのうち1割程度の患者が人工血管を使用しており、国内においては年間約12,000本の透析用の小口径人工血管が販売されている。既存の小口径人工血管は人工材料から成るため、血栓閉塞や感染、劣化などの課題を抱えており、長期開存が困難である。透析時、送脱血のための穿刺部から感染が波及した場合、人工材料製の人工血管は細菌感染に弱い。よって、これらの課題を克服した新たな人工血管が待ち望まれている。

抗感染性、抗血栓性において有用性が期待される本人工血管を用いることで、バスキュラーアクセスの開存性向上、延いては繰り返すバスキュラーアクセストラブルによる患者の苦痛軽減が期待される。

【研究方法の概略】
①研究デザイン
単施設、単群非対照、第Ⅰ相安全性検証試験
②評価項目
主要評価項目:移植後6か月の有害事象発現割合
副次評価項目:移植後6か月における一次開存期間、二次開存期間

ただし、研究終了後も可能な限り情報を入手し、移植後1,2,3年における一次開存期間、二次開存期間についての評価を行う。

【研究期間】
本再生医療等提供計画の届け出が地方厚生局に受理された時点から4年(全症例の中止もしくは観察期間終了日として)

【対象患者数】
移植例として3例

【再生医療等の内容をできる限り平易な表現を用いて記載したもの】
別添の通り。

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
伊藤 学 Itoh Manabu
佐賀大学医学部附属病院 Saga University Hospital
心臓血管外科
849-8501
佐賀県佐賀市鍋島五丁目1番1号 5-1-1, Nabeshima, Saga-shi, Saga-ken, Japan
0952-34-2345
itomana@cc.saga-u.ac.jp
自施設
6床の救急ICU病棟、24床のHCU病棟、超音波診断装置、輸血及び輸液のための施設、緊急手術を実施するための設備等を有する。

(2)その他研究の実施体制に関する事項

伊藤 学 Itoh Manabu
佐賀大学医学部附属病院 Saga University Hospital
心臓血管外科
849-8501
佐賀県佐賀市鍋島五丁目1番1号 5-1-1, Nabeshima, Saga-shi, Saga-ken, Japan
0952-34-2345
0952-34-2061
itomana@cc.saga-u.ac.jp
医師
伊藤 学
佐賀大学医学部附属病院
心臓血管外科
佐賀大学医学部附属病院
伊藤 学
佐賀大学医学部附属病院
心臓血管外科
佐賀大学医学部附属病院
末岡 榮三朗
佐賀大学医学部附属病院
メディカルバイオバンクセンター
シミック株式会社
鈴木 徳昭
シミック株式会社
クオリティマネジメント本部 信頼性保証部
佐賀大学
中山 功一
佐賀大学
医学部附属再生医学研究センター
佐賀大学医学部附属病院
伊藤 学
佐賀大学医学部附属病院
心臓血管外科
中山 功一 Nakayama Koichi
佐賀大学 Saga University
医学部附属再生医学研究センター
該当

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

自家皮膚由来線維芽細胞
再生医療等提供機関と同じ。
自家移植であるため、細胞提供者は、再生医療等を受ける者の基準を満たす者と同一である。したがって、①細胞提供者(患者)の健康状態については、感染症(HBV抗原、HCV抗体、HIV遺伝子、ヒトT細胞白血病ウィルス1型抗体、バルボウィルスB19抗体及び梅毒)に関する問診及び検査を実施し、感染力がないことを確認する。②細胞提供者(患者)の年齢については20歳以上とし、再生医療等を受ける者の基準を満たすことを確認する。
自家移植であるため細胞提供者のスクリーニングを必要としない。
再生医療等提供機関の手術室において、鼠径部など普段服の下に隠れる部分から10mm×30mm程度の皮膚を採取する。
採取部位に部分麻酔をかけ、医療用メスで採取し、縫合する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管 (vascular graft from autologous dermal fibroblasts : 3DCellTube)
① 採取した細胞の加工の方法
再生医療等提供機関において採取した皮膚組織を、株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(以下、本欄において「J-TEC社」とする。)に輸送し、J-TEC社において皮膚組織から線維芽細胞を単離し、培養する。十分数の細胞が確保された後にスフェロイドを作製し、バイオ3DプリンタRegenova®を用いてスフェロイドをチューブ状に積層する。スフェロイド同士が融合した後、熟成培養を行い、スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を得る。

②品質試験
特定細胞加工物概要書に定める「原料受入試験」、「工程内管理試験」、「最終特定細胞加工物の試験」を行い、規格に適合することを確認する。

③特定細胞加工物の保管方法
保管条件を満たす容器に入れ、実施責任者管理の元、心臓血管外科研究室 に室温で保管する。
保管条件、投与可能期間の詳細は特定細胞加工物概要書に定める。
バスキュラーアクセスの狭窄や瘤などの部位を、3DCellTube 1本で置換または橋渡しを行う。 別添資料参照
株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング
FA4150005
株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング細胞培養加工施設
特定細胞加工物の製造工程の全部

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

株式会社サイフューズ
株式会社サイフューズ Cyfuse Biomedical K.K.
該当
2019年04月01日
細胞製人工血管の製造に必要な臨床用バイオ3Dプリンタ等の機器および資材の提供およびその整備
細胞製人工血管の製造に熟練した作業員の派遣及びJ-TEC社製造スタッフの教育等の役務の提供

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 Japan Agency for Medical Research and Development
非該当

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

①ミニブタ移植試験
大型動物における安全性を評価するため、ヒト皮膚由来線維芽細胞から作製した細胞製人工血管を、ミニブタ10例に移植し、動静脈シャントを作製した。
異種移植による拒絶反応をコントロールするために実施した免疫抑制プロトコルの副作用により肺炎等を発症し死亡した1例を除く、9例中9例で移植後4週以上、最長20週の開存を認めた。

その他、核型や残留物の検討により、本研究は十分留意の元、安全に実施できると考える。

別添資料参照
製造検証試験
佐賀大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会で承認を得た、侵襲及び介入を伴わない臨床研究「ヒト由来の細胞を用いた人工血管の作製と評価」(臨床研究予定期間:平成28年4月4日~令和4年3月31日)において、皮膚を原料とする細胞製人工血管を製造した。この臨床研究において、同意を得たボランティアの方の皮膚組織からの線維芽細胞の単離に成功、本研究で必要とされるサイズ、強度等を持つ細胞製人工血管の安定的な製造方法、及び品質試験方法の確立を行い、臨床研究を実施するための製造体制を整備した。
また、再生医療等製品の製造販売実績を有するJ-TEC社にスキャフォールドフリー自家細胞製人工血管の製造を委託するため、技術指導、並びに設備体制について整備した。本研究では採取した皮膚組織をJ-TEC社に搬送し、スキャフォールドフリー自家細胞製人工血管を製造する。

ミニブタ移植試験
大型動物における有効性を評価するため、ヒト皮膚由来線維芽細胞から作製した細胞製人工血管を、ミニブタ10例に移植し、動静脈シャントを作製した。
異種移植による拒絶反応をコントロールするために実施した免疫抑制プロトコルの副作用により肺炎等を発症し死亡した1例を除く、9例中9例で移植後4週以上、最長20週の開存を認めた。
解剖所見では細胞製人工血管の移植部から吻合部を越えて連続して滑らかな白色組織の浸潤が認められ、浸潤部位において、αSMA染色及びERG染色による平滑筋細胞及び内皮細胞の局在を確認した。移植前の細胞製人工血管には平滑筋細胞及び内皮細胞を認めないことから、移植後にミニブタ(レシピエント)の自己組織に置換していることが示された。

以上の結果から、本製品は縫合術及び血圧に耐えうる強度を持ち、さらに、移植後自己組織に置き換わる可能性が示唆され、移植後に本製品の内腔表面が内皮化されることで、血流の維持、抗感染性及び抗血栓性が期待できると判断した。
特定細胞加工物製造事業者の細胞培養加工施設から、適切な時期に報告を受けた製造及び品質管理の状況をふまえて、再生医療等を行う医師が投与の可否を判断する。
原則として、当該再生医療等を行う医師は、報告を受けた製造及び品質管理の状況のうち、「最終特定細胞加工物の試験」に全て適合している場合に「可」と判断する。
細胞の安全性に疑義が生じた場合、担当者は研究責任者に報告する。
報告を受けた研究責任者は以下の通り対応する。

①投与前
研究責任者は、疑義の内容およびその他必要な製造および品質に関する情報を確認し、投与の可否を決定する。投与否の場合、当該被験者について研究を中止する。
再建手術開始後に、疑義が生じた場合は、再建手術の中止または既存の人工血管を用いた再建術を行う。
研究を中止する際には必要に応じて研究責任者から研究対象者へ説明する。中止後の研究対象者の治療については、研究対象者の不利益とならないように対応する。

②投与後
研究責任者は病棟往診、または外来や電話連絡による問診により患者の健康状態を把握する。
特に特定細胞加工物の汚染が疑われる場合、手術部位の確認(発赤、発疹など)、体温測定、血液学検査を実施し、抗菌薬による治療や移植物の摘出など、症状に応じ必要な治療を実施する。
その他、疑義の内容により必要な検査・処置を実施する。
①採取した細胞の一部等
保管のため、皮膚組織を余分に採取することは手術創・傷跡が広がり、被験者の負担となる。そこで、皮膚組織から単離、培養した細胞の余剰分がある場合は、一部を再生医療等提供機関で凍結保管する。
研究終了の報告から5年又は結果の最終公表についての報告から3年のいずれか遅い日まで保管する。

②再生医療等に用いた細胞加工物の一部
作製したスキャフォールドフリー自家細胞製人工血管は全量が移植に用いられる。そのため、製造過程で得られる細胞製人工血管の余剰分がある場合は、一部を再生医療等提供機関で凍結保管する。
研究終了の報告から5年又は結果の最終公表についての報告から3年のいずれか遅い日まで保管する。

③製造途中の培養上清及び洗浄液の一部
熟成工程の最終培養上清及び洗浄工程における最終洗浄液の一部を再生医療等提供機関で凍結保管する。
研究終了の報告から5年又は結果の最終公表についての報告から3年のいずれか遅い日まで保管する。
再生医療等提供機関の廃棄物処理方法に従って医療廃棄物として廃棄する。
① 再生医療等の提供によるものと疑われる疾病等を知ったときは、再生医療等提供機関の管理者、佐賀大学認定IRB及び研究責任者(実施責任者)に対し、速やかにその旨を報告する。
② 再生医療等提供機関の管理者または研究責任者は当該再生医療等の中止その他の必要な措置を講ずるよう指示する。また、当該疾病等が医療事故による可能性がある場合には、実施医療機関の医療事故マニュアルにも従い対応する。
③ 研究責任者は特定細胞加工物製造事業者に、発生した事態及び講じた措置について速やかに通知する。
④ 再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則に定められた疾病等について、研究責任者は実施医療機関の管理者を通じ、所定の期限内に所定の報告先に報告する。
主要評価項目として、移植後6か月の有害事象発現割合を確認し、副次的評価項目として、移植後6か月における一次開存期間、二次開存期間を確認する。
さらに、可能な限り情報を入手し、移植後1年、2年、3年における一次開存期間および二次開存期間についても確認する。

本研究においては、移植した細胞製人工血管への穿刺は実施しない。また、研究期間中(移植手術退院後)および研究終了後、他医療機関で透析治療を受ける場合があるため、細胞製人工血管を移植した場所や穿刺の可否について記載した研究参加カードを被験者に渡し、透析治療を実施する医療スタッフへの提示を求める。
細胞製人工血管移植後、1、3、7、14、21、28日目、以降2週ごと3か月まで、6か月において、観察・検査を実施する。また、移植後3年まで追跡調査を実施する。
2019年11月07日
2020年03月17日
募集中 Recruiting

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

蒲郡市民病院特定認定再生医療等委員会 Gamagori City Hospital,Deliberation Committee for Specific Regenerative Medicine.
NA8150012
愛知県蒲郡市平田町向田1-1 1-1, Mukaida, Hirata-tyo, Gamagori-shi, Aichi
0533-66-2226
saisei@city.gamagori.lg.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2019年07月18日

7 その他

被験者の個人情報は「国立大学法人佐賀大学個人情報保護規則」に基づき適切に管理し、採取した検体、研究結果含め、被験者を識別できない形で取り扱う。
No
再生医療等を行う医師は再生医療等を適正に実施するために定期的に適切な教育又は研修の機会を確保する。

特に、医療機関の管理者及び実施責任者は、以下を受講する。

医療機関の管理者:
 ・佐賀大学の臨床研究法講座(年1回)
実施責任者:
 ・佐賀大学の臨床研究法講座(年1回)
 ・日本再生医療学会が開催する学会及び再生医療認定医向け講習会(2年に1回)
佐賀大学医学部附属病院 心臓血管外科
 心臓血管外科 医局:0952-34-2345
 佐賀大学医学部附属病院 受付:0952-31-6511

苦情や問い合わせを受けた者は、実施責任者に詳細を伝える。実施責任者は対応を検討した上で適切に処理する。
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当
なし
なし none

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 添付4_同意説明文書(1回目)_公開用マスキング_191025差替.pdf

変更履歴

種別 公表日
軽微変更 令和4年10月5日 (当画面) 変更内容
変更 令和4年3月22日 詳細 変更内容
変更 令和2年7月28日 詳細 変更内容
新規登録 令和元年11月7日 詳細