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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第二種
令和2年10月13日
令和6年4月8日
令和5年1月9日
男女の壮年性脱毛症に対する、培養ヒト自家毛球部毛根鞘細胞移植に関する多施設共同臨床研究
男女の壮年性脱毛症に対する、培養ヒト自家毛球部毛根鞘細胞移植に関する多施設共同臨床研究
東京医科大学病院
山本 謙吾
本研究は、男女の壮年性脱毛症患者に対して、特定細胞加工物(S-DSC)を脱毛部位全体に反復注入し、脱毛症の持続的な外観改善効果を目指す治療法の開発を目的とする。本研究に用いられる治療法は、自毛移植術における課題(外科手術による侵襲の大きさ、ドナー毛髪数の限界等)や薬剤治療における課題(使用の継続が必要、一部薬剤において女性は適応外等)を解決する可能性があり、壮年性脱毛症のあらたな治療法となりうると考えられる。
N/A
男女の壮年性脱毛症
募集終了
東京医科大学特定認定再生医療等委員会
NA8150033

変更内容

研究の進捗状況
主たる評価項目に係る研究結果:
主たる評価項目に係る研究結果:注入12ヵ月後の主要評価では、外観写真評価により被験者の30%が改善を示した。15ヵ月後の副次評価での改善率は37.1%に達し、被験者自身の評価では約63%が効果を実感していた。これらの結果は、S-DSCによる新たな治療方法が、安全性と患者の満足度を確保しながら、治療法の限られた壮年性脱毛症治療の選択肢として有望であることを示している。
研究の進捗状況
Summary Results (Primary Outcome Results):
Summary Results (Primary Outcome Results):In the primary end point, 30% of the participants showed improvement. In The improvement rate of the secondary evaluation increased to 37.1%, and approximately 63% of the participants felt the effects. These findings suggested that this novel approach with S-DSC is a promising option for the treatment of pattern hair loss for which there are limited treatment.
1 認定再生医療等委員会意見書
意見書(皮膚科)20221012審査(変更申請).pdf
意見書等(主要評価項目報告書)_修正版.pdf
2 提供する再生医療等の詳細を記した書類(研究として再生医療等を行う場合は、研究計画書)
20220901_研究計画書 第2.2版.pdf
20230901_研究計画書 第2.3版_.pdf
4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式
20220901_同意説明文書_第2.1版_黒塗.pdf
20231117_同意説明文書_第2.3版_マスキング.pdf
28 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
主要評価報告書_1.1版_最終.pdf

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和6年4月5日
jRCTb032200148
東京医科大学病院
東京都新宿区西新宿6-7-1
山本 謙吾 Kengo Yamamoto

(1)再生医療等の名称及び分類

男女の壮年性脱毛症に対する、培養ヒト自家毛球部毛根鞘細胞移植に関する多施設共同臨床研究
Multicenter clinical study on the efficacy and safety with extensive and repeated injections of cultured (human) autologous hair follicle dermal sheath cup cells on male and female pattern hair loss
男女の壮年性脱毛症に対する、培養ヒト自家毛球部毛根鞘細胞移植に関する多施設共同臨床研究 Multicenter clinical study on the efficacy and safety with extensive and repeated injections of cultured (human) autologous hair follicle dermal sheath cup cells on male and female pattern hair loss
第二種
本臨床研究では、非脱毛部由来の自家培養毛球部毛根鞘細胞(S-DSC)を、脱毛部頭皮に注入する。注入されたS-DSCは既存毛包の毛乳頭(DP)に取り込まれ、サイトカイン等の液性因子を放出することで、うぶ毛化した毛包を活性化させ太毛化させる作用機序が考えられる。 本臨床研究は、人の身体の構造又は機能の再建、修復又は形成を目的としており、培養を行った細胞を使用することからリスク分類に基づき、第二種として申請するに至った。

(2)再生医療等の内容

本研究は、男女の壮年性脱毛症患者に対して、特定細胞加工物(S-DSC)を脱毛部位全体に反復注入し、脱毛症の持続的な外観改善効果を目指す治療法の開発を目的とする。本研究に用いられる治療法は、自毛移植術における課題(外科手術による侵襲の大きさ、ドナー毛髪数の限界等)や薬剤治療における課題(使用の継続が必要、一部薬剤において女性は適応外等)を解決する可能性があり、壮年性脱毛症のあらたな治療法となりうると考えられる。
N/A
実施計画の公表日
2024年03月31日
36
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
1.壮年性脱毛症と診断された、脱毛症以外には健康状態良好な20歳以上の男女。
2.男性被験者の場合、頭頂部の脱毛パターンがNorwood分類のIIIvertex~VI型に該当、またはこれと同等と判断される者 。女性被験者の場合、頭頂部の脱毛パターンが資生堂分類の3~6型に該当する者。
3.本人より本臨床研究参加への文書同意が得られ、すべての来院への参加及び研究計画書に規定されている全手順実施の意思がある者。
4.臨床研究期間を通じて毛髪成長に影響を及ぼすと思われる医薬品及び医薬部外品育毛剤の使用を控える意思のある者、並びに臨床研究結果に影響する可能性のある施術の実施を控える意思のある者。
1. Male or female of 20 year old or more with in good health having pattern hair loss involving the vertex area of the scalp.

2. Male subjects with pattern hair loss characterized as type III vertex to type VI on the Norwood Scale, or equivalent type. Female subjects with pattern hair loss characterized as type 3 to type 6 of the Shiseido Scale.

3. Subjects with willingness to provide written informed consent for participation in the study, to attend all study visits and to complete all procedures required by this protocol.

4. Subjects with willingness to forego the use quasi drug or medical products for hair growth throughout the course of the study.
1.毛周期に影響を及ぼすことが知られている薬剤を使用する者。
2.同意取得前6ヵ月以内に毛髪成長に影響を及ぼすと思われる医薬品及び医薬部外品育毛剤を使用した者、あるいは頭部にLED及び低出力レーザー照射による脱毛治療を受けた者。
3.毛周期に影響を及ぼす疾患を有する者。
4.スクリーニング時に実施するウイルス学的検査/梅毒検査で、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV)、パルボウイルス及び梅毒への感染が確認された者。
1. Use of any product (medication or otherwise) which interferes with the hair growth cycle.

2. Any systemic medical treatment or quasi drug for hair growth within six months prior to obtaining the Informed Consent. Or those who underwent hair loss therapies by LED and/or low power output of raiser radiation within six months prior to obtaining the Informed Consent.

3. Presence of any medical condition that influences the hair growth cycle.

4. Infection with viruses such as HBV, HCV, HIV, adult T-cell leukemia, parvovirus or VDS has been confirmed by virological examination and syphilis testing carried out at the time of the screening.
20歳 以上 20age old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
実施責任者または分担研究者は、本研究に組み入れられた被験者が以下のいずれかに該当する場合には、当該被験者の研究を中止する。
1. 被験者から研究中止の申し出があった場合
2. 選択基準に合致しないまたは除外基準に抵触することが判明し、実施責任者または分担研究者の個別の判断によって研究継続を不適当と判断した場合
3. 有害事象が発現し、研究継続を不適当と判断した場合
4. 1回目に投与する特定細胞加工物が、DSC細胞が増殖しない等の理由により準備できなかった場合
5. その他、実施責任者または分担研究者が臨床研究の継続を不適当と判断した場合

本臨床研究中に、特定細胞加工物の注入に起因するものと疑われる有害事象の発現等、臨床研究全体を中止せざるを得ない理由が生じた場合、代表管理者は他の管理者と協議の上、中止を決定する。代表管理者は速やかに全ての管理者に臨床研究全体を中止した旨及びその理由を文書で報告する。代表管理者は、中止の日から10日以内に特定認定再生医療等委員会への通知及び地方厚生局長への届出を行う。
男女の壮年性脱毛症 male and female pattern hair loss
1. 採血
2. 後頭部頭皮からの皮膚組織採取、採取時麻酔、採取部位の縫合並びに抜糸
3. 特定細胞加工物(S-DSC)の注入
1. blood sampling from the subjects.

2. In study subjects, skin sampling from the occipital scalp after local anesthesia and sutures & removals of stiches at the site of sampling will be performed.

3. Injections of S-DSC to subjects.
本試験の主要評価項目は12か月後の外観写真評価(グローバルフォトアセスメント)とする。取得された各被験者の外観写真について、投与後の外観変化を分類し、評価する。 Based on the global photo assessment, photos will have to be taken at 12 months medications, and will be employed as a primary endpoint. These photos taken following injections of S-DSC will have to be analyzed.
フォトトリコグラム法による毛髪密度等の定量。 Quantitative analysis by Phototrichogram (hair density etc.)
男女の壮年性脱毛症に対する、毛球部毛根鞘細胞(DSC細胞)の広範囲及び反復注入による有効性及び安全性を検討する(多施設共同臨床研究)。
被験者の後頭部頭皮から皮膚組織を採取し、細胞加工培養施設へ輸送する。採取した組織由来の毛包からDSC細胞を単離し、十分な細胞数に達するまで培養し、規格に適合した細胞懸濁液(S-DSC)を医療機関へ搬送する。注入面積に応じて必要な本数のS-DSCを準備し、注入操作を行う。

別添の通り。

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
原田 和俊 Harada Kazutoshi
東京医科大学病院 Tokyo Medical University Hospital
皮膚科
160-0023
東京都新宿区西新宿6-7-1 6-7-1 Nishishinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo
03-3342-6111
kharada@tokyo-med.ac.jp
自施設
第三次救急医療機関 設備:心電呼吸モニター、不整脈連続自動解析装置、脳圧監視モニター、体温管理装置、多項目体温モニター、体外循環用血液ポンプ、長期人工肺、体温管理装置、高速液体クロマトグラフィー、連続多波長検出器、専用解析コンピュータ、血液ガス分析、電解質・酸塩基平衡、血液生化学検査、移動式透視装置

(2)その他研究の実施体制に関する事項

原田 和俊 Harada Kazutoshi
東京医科大学病院 Tokyo Medical University Hospital
皮膚科
160-0023
東京都東京都新宿区西新宿6-7-1 6-7-1 Nishishinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo
03-3342-6111
03-3345-1437
kharada@tokyo-med.ac.jp
医師
原田 和俊
東京医科大学病院
皮膚科
医師
入澤 亮吉
東京医科大学病院
皮膚科
医師
前 賢一郎
東京医科大学病院
皮膚科
医師
森 美穂
東京医科大学病院
皮膚科
医師
脇本 紘子
東京医科大学病院
皮膚科
医師
削除 削除
0000
削除
削除
医師
削除 削除
0000
削除
削除
株式会社エスアールディ
角田 雅昭
株式会社エスアールディ
データサイエンス部
株式会社エスアールディ
小林 俊光
株式会社エスアールディ
臨床研究部
株式会社エスアールディ
庄子 裕喜
株式会社エスアールディ
信頼性保証室
株式会社エスアールディ
高平 学
株式会社エスアールディ
データサイエンス部
株式会社エスアールディ
小林 俊光
株式会社エスアールディ
臨床研究部
坪井 良治 Tsuboi Ryoji
西新宿サテライトクリニック皮膚科/ 東京医科大学 Todachuo General Hospital / Tokyo Medical University
皮膚科
該当

(3)多施設共同研究に関する事項

東邦大学医療センター大橋病院
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
岩渕 聡
新山 史朗 Niiyama Shiro
東邦大学医療センター大橋病院 Toho University Ohashi Medical Center
皮膚科
153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
sniiyama@aol.com
新山 史朗
東邦大学医療センター大橋病院
皮膚科
153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
sniiyama@aol.com
新山 史朗
東邦大学医療センター大橋病院
皮膚科
自施設
第二次救急医療機関
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
03-5543-0296
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
大山 学
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
木下 美咲
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急
センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
倉田 麻衣子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急
センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
福山 雅大
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急
センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
佐藤 洋平
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急
センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
杏林大学医学部付属病院
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
近藤 晴彦
大山 学 Ohyama Manabu
杏林大学医学部付属病院 Kyorin University Hospital
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
manabuohy@ks.kyorin-u.ac.jp
及川 淳子
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
0422-47-5511
oijun@ks.kyorin-u.ac.jp
下田 由莉江
杏林大学医学部付属病院
皮膚科
自施設
第三次救急医療機関(高度救命救急
センター)
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置等
東邦大学医療センター大橋病院
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
岩渕 聡
新山 史朗 Niiyama Shiro
東邦大学医療センター大橋病院 Toho University Ohashi Medical Center
皮膚科
153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
sniiyama@aol.com
新山 史朗
東邦大学医療センター大橋病院
皮膚科
153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
03-3468-1251
sniiyama@aol.com
原田 侑弥
東邦大学医療センター大橋病院
皮膚 科
自施設
第二次救急医療機関
設備:心電図、X線装置、輸血装置、輸液装置

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

毛球部毛根鞘細胞
再生医療等提供機関と同じ。
壮年性脱毛症と診断された、健康状態良好な20歳以上の男女。
問診及びスクリーニング時に実施する臨床検査、ウイルス学的検査/梅毒検査にて、計画書に記載の選択基準に合致し、除外基準に抵触しない被験者を選択する。
「皮膚組織採取手順マニュアル」に従い、後頭部の非脱毛部位の頭皮組織を採取する。採取部位を決め、必要最低限の範囲(2平方cm程度)を刈毛し、同領域を消毒し、1%キシロカイン等(エピネフリン含有)で麻酔する。麻酔が効いていることを確認した後に、パンチを挿入して皮膚組織を採取し、皮膚組織輸送用容器に封入する。採取部位は縫合し、約2週間後に抜糸する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

資生堂-毛球部毛根鞘細胞特定細胞加工物(S-DSC)
提供機関で採取した組織は、資生堂細胞加工培養センターにて培養する。細胞は所定の期間をかけて培養され、S-DSCが製造される。本品は直ちに凍結され、液体窒素保管庫で保管される。なおS-DSCは、細胞濃度や無菌試験などの品質確認を実施し、品質適合を確認後に出荷可能となる。
本研究で用いるS-DSCの製造加工及び保管と、採取した頭皮組織及び特定細胞加工物の輸送は、資生堂細胞加工培養センターが担う。
被験者の頭部の脱毛範囲全体を注入部位とする。注入面積に応じて必要な本数の特定細胞加工物を準備し、各医療機関の診察室等にて、注入操作を行う。
資生堂細胞加工培養センター(SPEC)
FA5150004
資生堂細胞加工培養センター
再生医療等提供機関で採取した皮膚組織のSPECへの輸送、特定細胞加工物の製造管理及び品質管理、特定細胞加工物の保管及び再生医療等提供機関への輸送、採取した検体の一部及び参考品の保存(2022/6/23以降は株式会社資生堂 再生医療開発室へ移管)

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

医療機器
未承認
注射針及び穿刺針
単回使用注射用針
無し
株式会社タスク
栃木県栃木県栃木市惣社町1510-1 惣社東産業団地
医療機器
未承認
注射筒
汎用注射筒
無し
Vlow Medical
Zwaanstraat 31e 5651 CA Eindhoven The Netherlands
医療機器
未承認
医薬品注入
単回使用色素注入器
無し
Biotouch, Inc.,
17807 MacLaren St., City of Industry, CA 91744

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

株式会社資生堂
株式会社資生堂 SHISEIDO CO., LTD.
該当
2020年08月21日
移植用注射器及び注射針の提供、有効性測定施設の無償貸与。
有効性評価データの採取等(画像撮影等の測定)

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

【前臨床試験】
DSC細胞の細胞治療における安全性については、体内動態及び造腫瘍性試験が行われている。培養ヒトDSC細胞をマウス皮下に注入した結果、注入3か月後まで各臓器の病理組織学的な異常所見や造腫瘍性は認められなかった。また、マウス皮内に培養DSC細胞を注入した結果、投与2週間後に一部の個体で投与部近傍皮膚にのみヒト由来DNAが検出されたが、投与3か月後には全ての部位において検出されず、外観上、腫瘍形成を示す異常な変化は全ての個体で認められなかった。
【海外における臨床研究】
培養DSC細胞の臨床研究については、RepliCel社による無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(第Ⅰ相/前期第Ⅱ相試験)が欧州にて実施されている。壮年性脱毛症患者19名(男性10名、女性9名)の脱毛部頭皮の小範囲の被験部位に培養自家DSC細胞を注入した結果、頭皮被験部位に8例の軽度有害事象が発生したが、いずれも速やかに消失が確認され、注入から5年間のフォローアップ期間中も安全性上の問題は見られなかった[1]。
【国内における臨床研究】
日本国内では、壮年性脱毛症に対する効果的な治療法の開発を目的に、無作為化二重盲検用量検索試験(探索的臨床研究)が、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に則り実施されている[2]。壮年性脱毛症の被験者67名の後頭部から頭皮組織が採取され、資生堂細胞加工培養センター(SPEC)にてDSC細胞が単離培養された。品質基準を満たした被験者65名(男性50名、女性15名)のDSC細胞が特定細胞加工物S-DSCとして両医療機関に出荷され、被験者の脱毛部位に設定された小範囲の被験部位4ヵ所に、高用量、中用量、低用量のS-DSCまたはプラセボ懸濁液の4種類の製剤がランダムな配列で1回注射された。注入前及び注入から12か月間、医師による有効性及び安全性の評価が行われた。
安全性評価においては、注入に起因する軽度の有害事象が14例観察された。注入部位局所では、紅斑、点状出血、腫脹等が見られたが、DSC細胞とプラセボ注入部位の有害事象発現件数に有意な差は無かった。いずれも一時的な症状であり、その後消失が確認された。
【反復投与による知見】
皮膚組織内に注入されたDSC細胞の残存性を反復投与により向上させることが可能か確認するために、マウスにDSC細胞を複数回注入し皮内残存量を経時的に観察した。その結果、皮内のDSC細胞は注入直後から経時的に漸減するが完全には消失せず、一定時間経過後は定常状態となることがわかった。また一度に注入する細胞数を増やしても皮内に保持される細胞数は一定であるが、反復注入した場合は、保持される細胞数が増加することが確認できた。以上の結果から、実臨床においても、DSC細胞を反復投与することにより、注入部におけるDSC細胞の残存数が増加することが期待できる。
毛包再生分野においては、DSC細胞等の培養細胞の注入回数の安全性や有効性に関する知見は存在していない。一方で、DSC細胞と同系統の細胞である皮膚線維芽細胞の注入によるほうれい線等の治療方法はFDAにおける認証を2008年に受けており、この方法のプロトコールは4~5週間おきに計3回の注入を行うことが一般的である[3][4]。北條らの臨床報告[5]によれば、初回の注入による効果を長期にわたって維持するためには、冷凍保存した自家培養線維芽細胞を再度注入する「維持治療」が有効である。またこれらの報告のいずれにおいても、注入による重篤な有害事象は認められていない。したがって、自家培養細胞の注入を繰り返し行うことによる安全性上の懸念は少なく、有効性を維持・増強させる効果がある可能性が十分に予測できる。

(引用文献は添付の「論文リスト」参照)

【前臨床試験】
本臨床研究に用いられるDSC細胞の毛包誘導及び活性化について複数の研究結果が報告されている。McElweeらは、マウス頬ヒゲ由来のDP細胞、DS細胞及びDSC細胞の3種の細胞をマウスの耳介や足蹠に移植した結果、DP細胞やDSC細胞の移植部位では毛包組織が発達し発毛が認められ、さらにDSC細胞を移植した部位は発毛の分布や向きがDP細胞を移植した部位よりもより自然に近いことが示されたとしている。また、蛍光標識したDSC細胞を移植した耳介では、DP内に蛍光標識細胞が観察されたことから、DSC細胞がDP細胞の前駆体となり得る可能性が示唆されている[6]。その他にも、DSC細胞の毛包形成・再生能がDP細胞よりも優れていることを示唆する複数の研究結果が報告されている[7] [8]。
皮膚に移植されたDSC細胞の毛包組織における挙動についても、複数の研究が行われている。出田らは、免疫不全マウスの背部にヒト女性毛包含有皮膚組織を移植したモデル系に、ヒト男性由来培養DSC細胞を注入したところ、DSC細胞が毛包組織に遊走し、DSC及びDP内に取り込まれることを明らかにしている[9]。
また、Yoshidaらは、毛包を含むヒト皮膚組織を再構成させたモデル系で、再構成ヒト皮膚組織内にヒトDSC細胞を注入した結果、注入DSC細胞が遊走してDSC及びDP内に取り込まれている様子が観察され、DSC細胞注入部位の毛髪径が非注入部位に比べて有意に増加するなど、DSC細胞の注入が毛成長に寄与する可能性が示されている[10]。
【海外における臨床研究】
培養DSC細胞の臨床研究については、RepliCel社による無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(第Ⅰ相/前期第Ⅱ相試験)が欧州にて実施されており、投与6か月後の観察では、毛髪密度増加等の有効性を示唆する結果が得られている[1]。
【国内における臨床研究】
日本国内では、壮年性脱毛症に対する効果的な治療法の開発を目的に、無作為化二重盲検用量検索試験(探索的臨床研究)が、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に則り実施されている。壮年性脱毛症の被験者67名の後頭部から頭皮組織が採取され、資生堂細胞加工培養センター(SPEC@)にてDSC細胞が単離培養された。品質基準を満たした被験者65名(男性50名、女性15名)のDSC細胞が特定細胞加工物S-DSCとして両医療機関に出荷され、被験者の脱毛部位に設定された小範囲の被験部位4ヵ所に、高用量、中用量、低用量のS-DSCまたはプラセボ懸濁液の4種類の製剤がランダムな配列で1mLずつ1回注射された。注入前及び注入から12か月間、医師による有効性及び安全性の評価が行われた。有効性評価は、注入部位局所のフォトトリコグラムにより、総毛髪密度、積算毛髪径及び平均毛髪径を計測した。キーコード開鍵後の解析では、低用量のS-DSC注入後6及び9か月後の総毛髪毛密度及び積算毛髪径がプラセボと比較して有意に増加した[2]。
【反復投与による治療効果増大を示唆する知見】
皮膚組織内に注入されたDSC細胞の残存性を反復投与により向上させることが可能か確認するために、マウスにDSC細胞を複数回注入し皮内残存量を経時的に観察した。その結果、皮内のDSC細胞は注入直後から経時的に漸減するが完全には消失せず、一定時間経過後は定常状態となることがわかった。また一度に注入する細胞数を増やしても皮内に保持される細胞数は一定であるが、反復注入した場合は、保持される細胞数が増加することが確認できた。以上の結果から、DSC細胞を反復投与することにより、患部におけるDSC細胞の残存数が増加することが期待できる。
DSC細胞と同系統の細胞である皮膚線維芽細胞の注入によるほうれい線等の治療方法はFDAにおける認証を2008年に受けており、この方法のプロトコールは4~5週間おきに計3回の注入を行うことが一般的である[3][4]。北條らの臨床報告[5]によれば、初回の注入による効果を長期にわたって維持するためには、冷凍保存した自家培養線維芽細胞を再度注入する「維持治療」が有効である。またこれらの報告のいずれにおいても、注入による重篤な有害事象は認められていない。したがって、自家培養細胞の注入を繰り返し行うことによる安全性上の懸念は少なく、有効性を維持・増強させる効果がある可能性が十分に予測できる。
DSC細胞の反復注入による治療効果増大を検証する目的で、毛包を含むヒト皮膚組織を再構成させたモデル系にDSC細胞を反復注入し、毛成長促進効果の有無を評価した。結果、毛髪径の平均値が有意に増加する結果が得られた。注入されたDSC細胞の動態を確認した結果、1回目の注入よりも2回目に注入したDSC細胞の方がより効率的に毛包周囲に集まっていることがわかった[10]。

以上の知見及び検討結果を受け、S-DSCを脱毛部位全体に反復注入し、脱毛症の持続的な外観改善効果を目指す治療を目的とした臨床研究デザインを構築し、提供計画として提案するに至った。本臨床研究に用いられる治療法は、自毛移植術における課題(外科手術による侵襲の大きさ、ドナー毛髪数の限界等)や薬剤治療における課題(使用の継続が必要、一部薬剤において女性は適応外等)を解決する可能性があり、壮年性脱毛症のあらたな治療法となりうると考えられる。

(引用文献は添付の「論文リスト」参照)
実施責任者は、SPEC品質部門より提供された試験成績書の写し等を参照し、出荷前までに提供の可否を判定する。
代表管理者、管理者、実施責任者及び分担研究者は、本臨床研究で使用した細胞製剤(S-DSC)に関する安全性情報を入手した際には、代表管理者に速やかに連絡する。その後の対応については、別途定める「疾病等が発生した場合の対応に関する手順書」に従う。
採取した皮膚組織の一部、S-DSC及び参考品の保存期間は投与終了後4年間とし、保存場所はSPECもしくは加工事業者の保管場所とする。
保管期間終了後、皮膚組織の一部、S-DSC及び参考品はオートクレーブ処理の後、適切に廃棄し、その記録をSPECもしくは加工事業者にて保管する。
実施責任者または分担研究者は、特定細胞加工物の注入に起因するものと疑われる有害事象が発生したときは、管理者に対し速やかにその旨を報告し、報告を受けた管理者は速やかに代表管理者に報告する。
代表管理者はその旨を共同研究先の全ての管理者へ報告するとともに、細胞培養加工施設の責任者に対して、発生した事態及び講じた措置について通知する。また、特定認定再生医療等委員会及び厚生労働大臣へ以下の通り期限内に報告しなければならない。特定認定再生医療等委員会が意見を述べたときは、代表管理者は当該意見を尊重して本臨床研究の中止その他の必要な措置を講ずるよう各管理者に指示する。

定期報告に関して、代表管理者は、厚生労働大臣に再生医療等提供計画を提出した日から起算して60日ごとに当該期間満了後10日以内に、死亡・死亡につながるおそれのある症例(特定細胞加工物の注入によるものと疑われる感染症によるものも含む)及び特定細胞加工物の注入によるものと疑われる「治療のために病院等への入院または入院期間の延長が必要とされる症例」、「障害」、「障害につながるおそれのある症例」、「その他重篤である症例」、「後世代における先天性の疾病または異常」(特定細胞加工物の注入によるものと疑われる感染症によるものも含む)に該当する以外の症例であって、特定細胞加工物の注入によるものと疑われるまたは特定細胞加工物の注入によるものと疑われる感染症による疾病等の発生について、特定認定再生医療等委員会へ報告する。
また、代表管理者は、本臨床研究の進捗状況について、厚生労働大臣に再生医療等提供計画を提出した日から起算して1年ごと90日以内に、特定認定再生医療等委員会及び厚生労働大臣へ報告する。
投与後18ヵ月間、有効性及び安全性の評価を行う。その後6ヵ月間安全性のフォローアップを行う。有害事象が発生した場合、正常状態(臨床検査値の場合、基準範囲内)に回復するまで、あるいは臨床上必要なしと判断されるまで追跡調査・検査を行う。
特定細胞加工物の注入に起因するものと疑われる有害事象の発生を把握するため、注入後24ヵ月間安全性のフォローアップを行う。
実施計画の公表日
2020年12月04日
募集終了 Not Recruiting
注入12ヵ月後の主要評価では、外観写真評価により被験者の30%が改善を示した。15ヵ月後の副次評価での改善率は37.1%に達し、被験者自身の評価では約63%が効果を実感していた。これらの結果は、S-DSCによる新たな治療方法が、安全性と患者の満足度を確保しながら、治療法の限られた壮年性脱毛症治療の選択肢として有望であることを示している。 In the primary end point, 30% of the participants showed improvement. In The improvement rate of the secondary evaluation increased to 37.1%, and approximately 63% of the participants felt the effects. These findings suggested that this novel approach with S-DSC is a promising option for the treatment of pattern hair loss for which there are limited treatment.

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

東京医科大学特定認定再生医療等委員会 Tokyo Medical University Certified Special Committee for Regenerative Medicine
NA8150033
東京都新宿区新宿6-1-1 6-1-1 Shinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo
03-5323-2027
regn_irb@tokyo-med.ac.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2020年07月03日

7 その他

被験者に固有の識別記号を付与し(連結可能匿名可)、研究期間を通じて管理する。結果の公表においては、個人情報が特定できない形で発表する。被験者氏名と識別記号の対応表は医療機関において、施錠可能な場所で厳格に管理される。
No
外部機関(日本再生医療学会等)が実施する教育研修等への参加の機会を設ける。
医局の勉強会等を通じて定期的に研修を行う。
連絡先及び相談窓口を設置し、その旨を説明文書に記載する。
・東京医科大学病院 皮膚科
電話番号 03-3342-6111(代表)
・東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科
電話番号 03-3468-1251(代表)
・杏林大学医学部付属病院
電話番号 0422-47-5511(代表)
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 20231117_同意説明文書_第2.3版_マスキング.pdf

変更履歴

種別 公表日
変更 令和6年4月8日 (当画面) 変更内容
中止 令和5年3月1日 詳細 変更内容
変更 令和4年11月7日 詳細 変更内容
変更 令和4年4月5日 詳細 変更内容
軽微変更 令和3年11月22日 詳細 変更内容
軽微変更 令和3年4月27日 詳細 変更内容
新規登録 令和2年10月13日 詳細