第二種 | ||
令和6年10月31日 | ||
令和6年12月3日 | ||
自己脂肪組織幹細胞と多血小板血漿の混合物を用いた歯槽骨再生に関する安全性試験 | ||
自己脂肪組織幹細胞と多血小板血漿の混合物を用いた歯槽骨再生に関する安全性試験 | ||
順天堂大学医学部附属順天堂医院 | ||
桑鶴 良平 | ||
本研究の目的は、極少量の自己脂肪組織から製造した脂肪組織幹細胞(ASCs;Adipose-derived Stem Cells)と多血小板血漿(PRP;Platelet-Rich Plasma)を混合した細胞加工物(以下「ASCs-PRP」)を用いた再生医療技術を歯槽骨再生治療へ応用することを目指し、当該技術の安全性を検討することである。 | ||
1 | ||
・中等度以上の垂直性骨欠損を有する慢性歯周炎 ・歯科インプラント処置予定の歯槽骨委縮を伴う歯牙欠損 ・抜歯後の抜歯窩に対するソケットプリザベーション | ||
募集中 | ||
蒲郡市民病院特定認定再生医療等委員会 | ||
NA8150012 |
研究の進捗状況 | ||
第1症例登録日: | ||
第1症例登録日:2024年11月15日 | ||
令和6年11月15日 |
令和6年12月3日 | |||
jRCTb030240452 | |||
順天堂大学医学部附属順天堂医院 | |||
東京都文京区本郷3-1-3 | |||
桑鶴 良平 | Kuwatsuru Ryohei |
自己脂肪組織幹細胞と多血小板血漿の混合物を用いた歯槽骨再生に関する安全性試験 | Safety study of periodontal tissue regeneration using the combination of adipose-derived stem cells, platelet-rich plasma and autologous bone transplantation( Safety study of periodontal tissue regeneration using the combination of adipose-derived stem cells, platelet-rich plasma and autologous bone transplantation ) | ||
自己脂肪組織幹細胞と多血小板血漿の混合物を用いた歯槽骨再生に関する安全性試験 | Safety study of periodontal tissue regeneration using the combination of adipose-derived stem cells, platelet-rich plasma and autologous bone transplantation( Safety study of periodontal tissue regeneration using the combination of adipose-derived stem cells, platelet-rich plasma and autologous bone transplantation ) | ||
第二種 | |||
本再生医療等計画は、 ・人の身体の構造又は機能の再建、修復または、形成を目的としている。 ・政令の除外技術にあたらない。 本再生医療等提供計画で利用する自己脂肪組織幹細胞及び自己多血小板血漿は、 ・ES/iPS/iPS様の細胞にあたらない ・遺伝子を導入する操作を行った細胞にあたらない。 ・動物の細胞にあたらない。 ・投与を受ける者以外の人の細胞にあたらない。 ・脂肪組織由来幹細胞を利用する。 ・脂肪組織から幹細胞を単離・培養する。 本再生医療等提供計画では、自己脂肪幹細胞及び自己多血小板血漿の混合物を歯周組織欠損部に移植するため、 ・相同利用にあたらない。 上記の理由により第二種であると判断した。 |
本研究の目的は、極少量の自己脂肪組織から製造した脂肪組織幹細胞(ASCs;Adipose-derived Stem Cells)と多血小板血漿(PRP;Platelet-Rich Plasma)を混合した細胞加工物(以下「ASCs-PRP」)を用いた再生医療技術を歯槽骨再生治療へ応用することを目指し、当該技術の安全性を検討することである。 | |||
1 | |||
実施計画の公表日 | |||
2025年07月31日 | |||
4 | |||
介入研究 | Interventional | ||
単一群 | single arm study | ||
非盲検 | open(masking not used) | ||
非対照 | uncontrolled control | ||
単群比較 | single assignment | ||
治療 | treatment purpose | ||
(1) 移植時までに、歯周基本治療が終了している者 (2) 正常かつ安全に脂肪組織の採取が可能と判断した者 (3) 同意取得時に18歳以上の者 (4) 本臨床研究の参加について文書により同意が得られている者 (5) 慢性歯周炎による垂直性骨欠損に対する歯槽骨再生を検討する場合、歯周基本治療後にプロ-ビングデプス5 mm以上の歯周ポケットが1歯又は複数連続歯に認められる者 (6) 慢性歯周炎による垂直性骨欠損に対する歯槽骨再生を検討する場合、X線検査により、深さ5 mm以上かつ幅2 mm以上の垂直性骨欠損が歯間部に認められる者 (7) 慢性歯周炎による垂直性骨欠損に対する歯槽骨再生を検討する場合、被験歯の動揺度が2度以下で、かつフラップ手術が適当であると判断される角化歯肉が存在する者 (8) 歯槽骨委縮を伴う歯牙欠損に対し、歯科インプラント治療時に歯槽骨再生またはソケットプリザベーションを検討する場合、歯科インプラント体埋入のための歯槽骨量が不足しており、歯槽骨再生が必要と判断された患者 |
(1) Those who have completed basic periodontal treatment by the time of transplantation (2) Persons who have determined that it is possible to collect adipose tissue normally and safely. (3) Persons who are 18 years of age or older at the time of obtaining consent (4) Persons who have given written consent to participate in this clinical research (5) When considering alveolar bone regeneration for vertical bone defects due to chronic periodontitis, those who have a periodontal pocket with a probing depth of 5 mm or more on one or more consecutive teeth after basic periodontal treatment. (6) When considering alveolar bone regeneration for vertical bone defects due to chronic periodontitis, those whose vertical bone defects with a depth of 5 mm or more and a width of 2 mm or more are found in the interdental region by X-ray examination. (7) When considering alveolar bone regeneration for vertical bone defects due to chronic periodontitis, subjects with a degree of tooth mobility of 2 degrees or less and keratinized gingiva for which flap surgery is considered appropriate. (8) When considering alveolar bone regeneration or socket preservation during dental implant treatment for tooth loss accompanied by alveolar bone atrophy, there is insufficient alveolar bone volume for dental implant insertion, and alveolar bone regeneration is insufficient. Patients deemed necessary |
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(1) 悪性腫瘍を合併している、またはその既往が登録前5年未満の者 (2) 登録前口腔内診断において、悪性腫瘍、前癌病変またはそれらが疑われる所見のある者 (3) ビスホスホネート系薬剤を使用したことのある患者、使用する必要のある者 (4) 妊娠中、妊娠の可能性がある、妊娠を希望している者 (5) 腎障害、肝障害、心疾患、血液障害の重篤な合併症を有する者 (6) 糖尿病と診断されており、医学的に血糖コントロールができないと医師が判断した者 (7) 高血圧症と診断されており、医学的に血圧コントロールができないと医師が判断した患者 (8) 不安定狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血又は一過性脳虚血発作発症後3ヶ月未満の者 (9) 精神疾患を合併している者 (10) 現在喫煙している者 (11) その他、実施責任者の判断により、当研究への参加が不適当と考えられる者 |
(1) Persons with malignant tumor or a history of malignant tumor less than 5 years prior to registration (2) Persons who have malignant tumor, precancerous lesion, or findings suspected of these in pre-registration oral diagnosis (3) Patients who have used or need to use bisphosphonate drugs (4) Persons who are pregnant, may become pregnant, or wish to become pregnant (5) Persons with serious complications such as kidney disorder, liver disorder, heart disease, or blood disorder. (6) Persons who have been diagnosed with diabetes and whose doctor has determined that they cannot medically control their blood sugar. (7) Patients who have been diagnosed with hypertension and whose blood pressure has been determined by a doctor to be medically uncontrollable. (8) Persons with unstable angina, myocardial infarction, cerebral infarction, cerebral hemorrhage, or transient ischemic attack less than 3 months after onset (9) Persons with comorbid mental illness (10) Persons who currently smoke (11) Any other person whose participation in this research is considered inappropriate according to the judgment of the implementation director. |
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18歳 以上 | 18age old over | ||
上限なし | No limit | ||
男性・女性 | Both | ||
同意取得後に、以下の条件のいずれかに該当した場合、研究対象者に対する臨床研究を中止する。 1) 研究対象者が同意を撤回した場合 2) 副作用の出限により研究責任医師または特定認定臨床研究審査委員会が中止の判断を行った場合 (3) 細胞培養時における細胞の発育不良の場合、培養時に微生物が混入していることが確認された場合など、培養された細胞の状態がこの臨床研究を行うのに適当でないとされたとき (4) その他、研究責任医師または研究分担医師が投与の継続を不適当と認めた場合 |
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・中等度以上の垂直性骨欠損を有する慢性歯周炎 ・歯科インプラント処置予定の歯槽骨委縮を伴う歯牙欠損 ・抜歯後の抜歯窩に対するソケットプリザベーション | Chronic periodontitis with moderate or more severe vertical bone defects .Tooth loss with alveolar | ||
有 | |||
皮下脂肪組織及び血液の採取、特定細胞加工物の投与 | Collection of subcutaneous adipose tissue and blood, implantation of adipose-derived stem cells | ||
安全性(有害事象及び不具合) | Safety | ||
・デンタルX線規格写真撮影像による移植部の歯槽骨の高さの変化量(評価時期:移植後3か月、及び後観察期間(移植6か月、9カ月後)) ・歯科用CBCT撮影増による移植部の歯槽骨の高さの変化量(評価時期:移植3か月後、及び後観察期間(移植9カ月後)) ・歯周組織検査(移植3か月後、後観察期間(移植6及び9カ月後)) |
Amount of change in the height of the alveolar bone in the transplanted area based on dental X-ray standard photographic images (evaluation period: 3 months after transplantation and post-observation period (6 months and 9 months after transplantation)). Amount of change in alveolar bone height in the transplanted area due to increased dental CBCT imaging (evaluation period: 3 months after transplantation and post-observation period (9 months after transplantation)). Periodontal tissue examination (3 months after transplantation, follow-up period (6 and 9 months after transplantation)). |
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【対象疾患】 ・中等度以上の垂直性骨欠損を有する慢性歯周炎 ・歯科インプラント処置予定の歯槽骨委縮を伴う歯牙欠損 ・抜歯後の抜歯窩に対するソケットプリザベーション 【適格性基準】 再生医療提供機関を受診した患者のうち、適格性基準を満たした患者(選択基準を全満たし、かつ除外基準にひとつも該当しない患者)を本研究に登録する。 適格性基準の詳細は、再生医療等を受ける者の適格性基準を参照。 【用いる細胞】 特定細胞加工物製造事業者のCPCにて製造したASCsとPRPを混合し用いる ASCsは一般細菌培養同定試験、マイコプラズマ否定試験、生細胞数確認試験、エンドトキシン検査等を実施する。 【原料となる細胞の採取方法】 ASCsは、順天堂大学医学部附属順天堂医院形成外科もしくは医療法人社団春英会日本橋HALスキンケアにて皮下脂肪組織(腹部)を微小切開し採取する。PRPは、シリンジに抗凝固剤(acid citrate dextrose A)が10%となるように予め採取したのち、患者抹消血管より静脈血を約50mL採取する。 【細胞の加工方法 】 ASCsは、患者から採取した皮下脂肪を酵素処理して培養し目的細胞数まで増殖させる。PRPは、患者自己抹消血を遠心分離法にて作製する。ASCs及びPRPを混合する。 【細胞加工物の投与方法】 ASCs・PRP混合物にに2%CaCl2を約250μL添加し、使用する。 ※ASCsおよびPRPの最終工程での規格を満たない場合は、研究代表医師による判断において投与の可否を決定する。 【研究方法の概要】 (評価項目) 1.主要評価項目 ・有害事象及び不具合 2.副次評価項目 ・デンタルX線規格写真撮影像による移植部の歯槽骨の高さの変化量(評価時期:移植後3か月、及び後観察期間(移植6か月、9カ月後)) ・歯科用CBCT撮影増による移植部の歯槽骨の高さの変化量(評価時期:移植3か月後、及び後観察期間(移植9カ月後)) ・歯周組織検査(移植3か月後、後観察期間(移植6及び9カ月後)) 【症例数】 4例 |
歯科医師 | |||||
飛田 護邦 | Tobita Morikuni | ||||
10599038 | |||||
順天堂大学 | Juntendo University | ||||
革新的医療技術開発研究センター | |||||
113-8421 | |||||
東京都文京区本郷2-1-1 | 2-1-1Hongo,Bunkyou-ku,Tokyo,Japan | ||||
03-3813-3111 | |||||
mtobita@juntendo.ac.jp | |||||
自施設 | |||||
許可病床数は1032床を有する。順天堂大学医学部附属順天堂医院B棟1階に救急プライマリケアセンターを配置し、救急医療に必要な設備を有している(処置ベッド数17個)。また、B棟2階の放射線科にはX線装置等が備わっている。 |
長井 慈 | Nagai Shigeru | ||||
順天堂大学 | Juntendo University | ||||
革新的医療技術開発研究センター | |||||
113-8421 | |||||
東京都文京区本郷2-1-1 | 2-1-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo, Japan | ||||
03-3813-3111 | |||||
03-3813-5018 | |||||
s.nagai.ul@juntendo.ac.jp |
歯科医師 | ||
飛田 護邦 | ||
10599038 | ||
順天堂大学 | ||
革新的医療技術開発研究センター |
歯科医師 | ||
春田 英政 | ||
医療法人社団春英会 | ||
人形町ハルタ歯科 |
順天堂大学 | ||
長井 慈 | ||
40938768 | ||
順天堂大学 | ||
革新的医療技術開発研究センター |
順天堂大学 | ||
井口 美香 | ||
順天堂大学 | ||
革新的医療技術開発研究センター |
一般社団法人日本再生医療学会 | ||
宮澤 直美 | ||
一般社団法人日本再生医療学会 | ||
臨床開発支援ユニット |
順天堂大学 | ||
長井 慈 | ||
40938768 | ||
順天堂大学 | ||
革新的医療技術開発研究センター |
有 |
医療法人社団春英会 人形町ハルタ歯科 | ||||||
東京都中央区日本橋堀留町1-8-10三ッ美ビル1F・2F | ||||||
03-6905-8811 | ||||||
春田 英政 | ||||||
春田 英政 | Haruta Hidemasa | |||||
医療法人社団春英会 | Haruta Dental | |||||
人形町ハルタ歯科 | ||||||
113-0012 | ||||||
東京都中央区日本橋堀留町1-8-10三ッ美ビル1F・2F | ||||||
03-6905-8811 | ||||||
harutaruha888@icloud.com | ||||||
春田 英政 | ||||||
医療法人社団春英会 | ||||||
人形町ハルタ歯科 | ||||||
113-0012 | ||||||
東京都中央区日本橋堀留町1-8-10三ッ美ビル1F・2F | ||||||
03-6905-8811 | ||||||
harutaruha888@icloud.com | ||||||
春田 英政 | ||||||
医療法人社団春英会 | ||||||
人形町ハルタ歯科 | ||||||
他の医療機関 | ||||||
順天堂大学医学部附属順天堂医院 |
自己脂肪組織幹細胞・自己多血小板血漿 | |
順天堂大学医学部附属順天堂医院、医療法人社団春英会日本橋HALスキンケア | |
・中等度以上の垂直性骨欠損を有する慢性歯周炎 ・歯科インプラント処置予定の歯槽骨委縮を伴う歯牙欠損 ・抜歯後の抜歯窩に対するソケットプリザベーション |
|
再生医療を行う医師又は歯科医師が、当該再生医療を実施するために必要な検査(問診、血液検査、ウイルス検査、X線撮影、CBCT、歯周組織検査等)を実施し、対象患者が選択基準を全て満たし、除外基準の何れにも該当しないことを確認する。なお、偽陽性の場合は、再検査を行う場合がある。 | |
ASCsの原料となる皮下脂肪組織は、順天堂大学医学部附属順天堂医院形成外科もしくは、医療法人社団春英会日本橋HALスキンケアにおいて、局所麻酔下で患者本人から腹部から微小切開し、脂肪を0.5g程度採取する。 PRPの原料となる静脈血は、順天堂大学医学部附属順天堂医院、医療法人社団春英会日本橋HALスキンケアにおいて、患者本人から最大で約40mL採血する。(1セット投与する場合、20ml の血液から2mLのPRPを作成する。2セット投与する場合、40mLの血液から4mLのPRPを作成する。) |
自己脂肪組織幹細胞・自己多血小板血漿混合物 | ||
【特定細胞加工物の製造方法】 細胞の加工は、厚生労働省に届出された細胞培養加工施設において実施する。当該施設に定めた製造及び品質管理基準を遵守する。 PRPは、患者から得た末梢血を比重遠心法により分離精製する。その後、-80℃のディープフリーザーで保管する。保管前に外観試験及び無菌試験を実施する。 ASCsは、患者から得た脂肪組織から拡大培養する。 PRPをASCsと混合し、出荷時特定細胞加工物とする。 ASCsは、細胞培養加工施設内の液体窒素タンク内にて凍結保管し、投与日の前を目安に小型CPF内の超低温フリーザーに移動させ、凍結保管する。 PRPは、小型CPF内の超低温フリーザー内で凍結保管する。 治療当日に細胞培養加工施設内で、ASCs及びPRPを融解し、混合後に搬送する。 ASCs及びPRP製造後の凍結保管期間は本研究においては1年を上限とする。 ASCs-PRP出荷後の保管は常温保管とし、出荷後10時間以内に投与するものとする。 |
||
移植当日に細胞培養加工施設から搬送されたASCs-PRPは、実施医療機関の処置室内で実施担当医師がCaCL2を添加しゲル化させ、歯槽骨欠損部に移植する。 | ||
有 | ||
株式会社Gaudi Clinical | ||
FA3230002 | ||
Gaudi Clinical 細胞培養加工施設 日本橋 | ||
ASCs+PRPの製造 |
株式会社Gaudi Clinical | ||
有 | ||
株式会社Gaudi Clinical | Gauci Clinical Inc. | |
非該当 | ||
有 | ||
2024年10月24日 | ||
無 | ||
無 |
無 | ||
無 | ||
無 | ||
無 |
自己脂肪組織幹細胞(ASCs)は体外で拡大培養した正常細胞であることから腫瘍形成やがん化の可能性は非常に低いと考えられる。また、ASCsは、国内において、先行する臨床実績が数多く(平成30年3月時点で、51件のASCsが医療として提供されている)、これまでのところ、提供された再生医療等が起因する腫瘍化の報告はない。 自己多血小板血漿(PRP)については、培養操作を伴わない製造であり、本法下で最も多く提供されている再生医療等技術である。これまでの定期報告から、PRPにおける腫瘍形成やがん化の可能性は極めて低いと考える。 これまでの基礎研究結果から、投与された ASCs 及びPRPは、体内に長期間生着する可能性は低く、以上より、本臨床研究で用いる最終特定細胞加工物における、腫瘍形成やがん化などの投与した細胞が長期間生着することに起因するリスクは非常に低いと考えられる。 |
||||||
実施責任者らは、これまでに、ASCsを用いた歯周組織再生治療技術の開発研究に取り組み、ASCsを移植する際に、足場材料としてPRPを用いることで、基礎研究において極めて効率的に歯周組織が再生されることを報告してきた。これまでの基礎研究において、ASCsをコラーゲンゲルを足場材料とした細胞加工物又はPRP単体の細胞加工物を実験動物に移植した場合、標準的な歯周病治療(歯周外科手術;不良肉芽組織を掻爬する処置)と比較し、歯周組織再生を有意に促進する結果は得られなかったが、ASCsとPRPを混合した細胞加工物(最終特定細胞加工物)を実験動物に移植した場合、標準治療と比較して、骨再生に有意差が認められた。この作用機序は現在も検証中であるが、In vitroの実験において、ASCsをPRPとともに培養すると、ASCsからの成長因子産生量が有意に増加し、かつASCsの生存率も延長されることで、ASCsのパラクライン効果が効果的に歯周組織再生に寄与していると考えている。さらに活性化したPRP中のフィブリン網が、歯根や歯周組織欠損部表面と接着することで、PRP中のASCsを歯周組織欠損部から漏出させづらくしている点が、当該医療技術の特徴的な点であり、我々は、PRPの移植細胞を保持停滞させる物理的効果も重要と考えている。 | ||||||
投与の可否は、ASCs及びPRPの各最終工程で規格を満たすことを確認した上で、ASCsとPRPを混合し最終特定細胞加工物として、異物等を認めないことを確認した後に決定する。 ASCs及びPRP混合物が最終工程での規格を満たさない場合は、研究代表医師または実施責任者の判断において投与の可否を最終判断する |
||||||
本臨床研究において、特定細胞加工物の安全性に関するトラブルが発生した場合、及び外部情報として本臨床研究で使用している血清等について安全性に対する問題の報告を入手した場合、実施責任者は、再生医療等安全性確保法を遵守し、適切に対応する。また、将来、患者が感染症等を発症した場合や、ASCsの安全性に関する疑義が生じた場合の原因究明のため、細胞、血液検体等の患者から採取した試料及び治療用細胞の一部を保管する。 | ||||||
本研究終了後10年間適切に保存する。 | ||||||
廃棄の方法として、本研究で得た試料は原則として、オートクレーブ処理の上、適切な方法で廃棄する。 | ||||||
【有害事象の報告と対応】 有害事象を認めたときは、実施責任者は直ちに適切な処置を行うとともに、内容、発現・消失時期、程度、処置、当該細胞加工物との関連性などをカルテおよび症例報告書等に記載する。また、中止した場合や、有害事象に対する治療が必要となった場合には、当該患者にその旨を伝える。 【「再生医療等安全性確保法」に関わる報告】 実施責任者は、再生医療等提供計画に記載された再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病等の発生を知ったときは、再生医療等安全性確保法に従い、再生医療等提供機関の管理者を通じて規定の期間内に適切に厚生労働大臣及び特定認定再生医療等委員会へ報告を行う。また、研究代表医師を通じて各再生医療等提供機関の実施責任者等に共有する。報告は第一報(緊急報告)および第二報(詳細報告)とする。また、再生医療等の提供に起因するものと疑われる7日以内または15日以内報告事項の有害事象以外の有害事象が発生した場合には、研究代表医師および研究事務局に報告する。再生医療等提供機関の管理者は「再生医療等安全性確保法」に準じ、適切に認定再生医療等委員会へ報告する。 |
||||||
本研究終了後も適切な期間、フォローアップし、本再生医療の安全性を評価する。 | ||||||
再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病等の発生の場合に当該疾病等の情報を把握できるよう、及び細胞加工物に問題が生じた場合に再生医療等を受けた者の健康状態等を把握できるよう、最終特定細胞加工物投与後9か月まで来院にて観察を行う。また、その後も、可能な範囲で、再生医療等を受けた者の連絡先を把握しておくようにする。 | ||||||
有 | ||||||
実施計画の公表日 | ||||||
2024年11月15日 | ||||||
募集中 | Recruiting | |||||
有 |
有 |
蒲郡市民病院特定認定再生医療等委員会 | Gamagori City Hospital Deliberation Committee for Specific Regenerative Medicine | |
NA8150012 | ||
愛知県蒲郡市平田町向田1-1 | 1-1,Mukouda,Hirata-cho,Gamagori-shi,Aichi, Aichi | |
0533-66-2226 | ||
saisei@city.gamagori.lg.jp | ||
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成 | ||
適 | ||
2024年07月05日 |
研究対象者のプライバシー保護のため、個々の研究対象者の識別には個人情報の要素が含まれない症例番号及び識別コードを用い、個人情報を保護する。また、モニター、監査担当者、特定認定再生医療等委員会、再生医療等提供機関は、原資料等を直接閲覧することにより知り得る個人情報を第三者に漏らしてはならない。研究結果を公表する場合においても、研究対象者の個人が特定されることがないようプライバシー保護に配慮する。個人情報の取扱いやその利用及び開示等については、省令を遵守し、実施する。実施医療機関の管理者は、当該再生医療等を行う他の実施医療機関の管理者に対し試料等を提供する場合にあっては、匿名化をするための措置を講ずるよう努める。 | ||
無 | No | |
(1) 実施医療機関の管理者及び実施責任医師は、再生医療等を適正に行うために定期的に教育又は研修の機会を確保する。再生医療等を行う医師又は歯科医師その他の再生医療等に従事する者は、再生医療等を適正に行うために定期的に医療機関が定める教育プログラムやeラーニング(APRIN eラーニングプログラム(eAPRIN)、臨床研究教育サイトICRweb等)を受講したり、日本再生医療学会等の当該分野の学術集会へ定期的に参加することで適切な教育又は研修を受け、情報収集に努める。 (2) 術者の特定細胞加工物の取り扱いについての均てん化は、事前及び定期的な教育研修を実施する。 (3) 研究代表医師または研究代表医師の補佐が移植当日に立ち会い、細胞加工物の取り扱い技術を指導することで均てん化を図る。 |
||
被験者からの問い合わせの窓口 順天堂大学革新的医療技術開発研究センター レギュラトリーサイエンス・研究倫理研究室 〒113-8431 東京都文京区本郷2-11-3 サテライト3 地下1階 電話:03-3818-7815 平日(月-金):9:00 – 17:00/土曜日:9:00 – 12:00(ただし、外来休診日は除く。) 被験者からの苦情の窓口、個人情報開示請求窓口 順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床研究・治験センター 臨床試験患者相談窓口 〒113-8431 東京都文京区本郷3-1-3 電話:03-5689-2792 平日(月-金):9:00 – 17:00/土曜日:9:00 – 12:00(ただし、外来休診日は除く。) |
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非該当 | ||
なし | none | |
無 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 | 04_同意説明文書同意書_v1_241022修正.pdf |
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