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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第二種
令和6年9月30日
令和6年10月8日
変形性膝関節症に対する解凍後再培養した自家滑膜幹細胞の関節内注射
変形性膝関節症に対する解凍後再培養した自家滑膜幹細胞の関節内注射
東京科学大学病院
藤井 靖久
研究計画書に記載の適応症の診断を受けた研究対象者に、出荷規格外の治験製品を解凍後再培養した特定細胞加工物を投与し、その安全性を評価する。
N/A
変形性膝関節症
募集前
国立大学法人東京科学大学特定認定再生医療等委員会
NA8140003

変更内容

再生医療等提供機関(再生医療等の提供を行う医療機関)
名称:東京医科歯科大学病院
名称:東京科学大学病院
令和6年10月1日
実施責任者の連絡先
所属機関:東京医科歯科大学病院
所属機関:東京科学大学病院
令和6年10月1日
実施責任者の連絡先
Affiliation:Tokyo Medical and Dental University Hospital
Affiliation:Institute of Science Tokyo Hospital
令和6年10月1日
事務担当者の連絡先
所属機関:国立大学法人 東京医科歯科大学
所属機関:国立大学法人 東京科学大学
令和6年10月1日
事務担当者の連絡先
Affiliation:National University Corporation Tokyo Medical and Dental University
Affiliation:Institute of Science Tokyo
令和6年10月1日
再生医療等を行う医師又は歯科医師
所属機関:東京医科歯科大学
所属機関:東京科学大学
令和6年10月1日
再生医療等を行う医師又は歯科医師
所属機関:東京医科歯科大学
所属機関:東京科学大学
令和6年10月1日
統計解析担当機関
東京医科歯科大学
東京科学大学
令和6年10月1日
統計解析担当機関
所属機関:東京医科歯科大学
所属機関:東京科学大学
令和6年10月1日
6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項
当該再生医療等について審査等業務を行う認定再生医療等委員会の名称:国立大学法人東京医科歯科大学特定認定再生医療等委員会
当該再生医療等について審査等業務を行う認定再生医療等委員会の名称:国立大学法人東京科学大学特定認定再生医療等委員会
令和6年10月1日
6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項
Name of Certified Review Board:Tokyo Medical and Dental University Specially Certified Committee for Regenerative Medicine
Name of Certified Review Board:Institute of Science Tokyo Specially Certified Committee for Regenerative Medicine
令和6年10月1日
7 その他
個人情報の取扱いの方法:東京医科歯科大学医学附属病院の「患者さんの個人情報の取扱いについて」に従う。
個人情報の取扱いの方法:東京科学大学病院の「患者さんの個人情報の取扱いについて」に従う。
令和6年10月1日
7 その他
苦情及び問合せへの対応に関する体制の整備状況:臨床試験管理センターが対応する。
連絡先:東京都文京区湯島1-5-45、電話:03-5803-5612
苦情及び問合せへの対応に関する体制の整備状況:ヘルスサイエンスR&Dセンター(旧・臨床試験管理センター)が対応する。
連絡先:東京都文京区湯島1-5-45、電話:03-5803-5612
令和6年10月1日
24 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
(収受印あり)病院(診療所又は助産所)開設許可(届出)事項一部変更届(第10号様式)添付書類あり.pdf
令和6年10月2日

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和6年10月8日
jRCTb030240359
東京科学大学病院
東京都文京区湯島1-5-45
藤井 靖久 Fujii Yasuhisa

(1)再生医療等の名称及び分類

変形性膝関節症に対する解凍後再培養した自家滑膜幹細胞の関節内注射 Intraarticular injections of re-cultured synovial stem cells for osteoarthritis of the knee( Intraarticular injections of re-cultured synovial stem cells for osteoarthritis of the knee )
変形性膝関節症に対する解凍後再培養した自家滑膜幹細胞の関節内注射 Intraarticular injections of re-cultured synovial stem cells for osteoarthritis of the knee( Intraarticular injections of re-cultured synovial stem cells for osteoarthritis of the knee )
第二種
変形性膝関節症に対する解凍後再培養滑膜幹細胞を用いた滑膜幹細胞の関節内注射は、患者自身から採取した滑膜組織を酵素処理後に培養・凍結した後に解凍し、再び培養して得られた細胞群を患者自身の膝関節に注射する医療技術である。その製造工程において、 ・「平成26年8月8日政令第278号で除外した技術」ではない。 ・「人の胚性幹細胞/人工多能性幹細胞/人工多能性幹細胞様細胞」を用いていない。 ・「遺伝子を導入する操作を行った細胞」を用いていない。 ・「動物の細胞」を用いていない。 ・「注射を受ける者以外の人の細胞」を用いていない。 ・「幹細胞」を利用している。 ・培養を行っている。 以上から当該治療は、第二種再生医療等技術であると判断した。

(2)再生医療等の内容

研究計画書に記載の適応症の診断を受けた研究対象者に、出荷規格外の治験製品を解凍後再培養した特定細胞加工物を投与し、その安全性を評価する。
N/A
実施計画の公表日
2026年03月31日
1
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
その他 other
以下の基準をすべて満たす患者を選択する。
(1) 「変形性膝関節症患者に対する自家滑膜幹細胞の膝関節内注射による有効性および安全性を検討する、単施設、二重盲検、プラセボ対照、無作為化、並行群間比較試験(医師主導治験) 」に参加していた患者。
(2) 当該治験の出荷検査・確認検査のいずれも適合であった患者。
・無菌検査
・マイコプラズマ否定試験
・エンドトキシン検査
(3) 当該治験の出荷検査のいずれかが不適合であることにより治験製品の移植が実施できなかった患者。
・生細胞数及び生細胞率測定試験
・滑膜幹細胞純度試験
・軟骨基質産生能試験
1) Patients who participated in "a single-center, double-blind, placebo-controlled, randomized, parallel-group study to evaluate the efficacy and safety of Intraarticular injections of autologous synovial stem cells for knee osteoarthritis (Investigator initiated clinical trial) (Autologous synovial MSC injection into the OA knee)"
2) Patients who were eligible for both shipping inspection and confirmation inspection below
- Sterility test
- Mycoplasma negative test
- Endotoxin test
3) Patients for whom transplantation of autologous synovial stem cell products could not be carried out due to nonconformity for following inspections
- Cell number, viable cell ratio
- Cell purity evaluation
- ECM production ability
以下の基準のいずれかに当てはまる患者を除外とする。
(1)活動性の感染症に罹患している者(感染症検査にて陽性反応を示した者を含む)。
(2)悪性腫瘍の既往が5年未満の者、または悪性腫瘍を有する疑いのある者。
(3)血糖コントロール不良の糖尿病患者。
(4)妊婦、授乳婦及び妊娠している可能性のある患者、または臨床研究期間中に妊娠の希望がある患者。
(5)その他、研究責任医師(実施責任者)または研究分担医師が不適当と認めた患者。
1) Patients with active infection
2) Patients diagnosed or suspected as malignant tumor in these 5 years.
3) Patient with poor controlled diabetes
4) Pregnant women, lactating women and patient who may be pregnant, or patient who desires pregnancy during clinical study
5) Patient for whom doctors decide as not appropriate to participate in the clinical study
20歳 以上 20age old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
【個々の研究対象者の研究を中止する基準】
同意取得後に、以下の条件のいずれかに該当した場合、研究対象者の臨床研究を中止する。
(1) 研究対象者が同意を撤回した場合。
(2) 臨床研究の継続により、研究対象者が不必要な危険にさらされる、又は研究対象者の状態により研究計画書の遵守が困難と研究責任医師(実施責任者)又は研究分担医師が判断した場合。
(3) 研究責任医師(実施責任者)又は研究分担医師が特定細胞加工物の投与を延期せざるを得ない程度の有害事象が発現したと判断した場合。
(4) 特定細胞加工物の問題(製造工程上の問題も含む)により、特定細胞加工物の投与が実施できない場合。
(5) 特定細胞加工物の投与前に研究対象者の妊娠が判明した場合。
(6) (1)~(5)に該当しないが、研究継続しない場合

【臨床研究の一部及び全体の中止規定又は中止基準】
研究責任医師(実施責任者)は、臨床研究全体の続行が困難であると考えられる時には、臨床研究全体の中止又は中断について関係者と協議のうえ、決定する。
変形性膝関節症 osteoarthritis of the knee
D020370
変形性膝関節症 osteoarthritis
滑膜幹細胞の関節内注射 Intraarticular injections of synovial stem cells
関節内注射 Intraarticular injections
同意取得から投与後30週間又は早期中止までの重篤な有害事象(SAE)、及び重要な不具合の発現率 Incidence of serious adverse events (SAEs) and significant failures from obtaining consent to 30 weeks post-dose or early discontinuation
1) KOOS
2) Lysholm score
3) NRS
4) 膝関節単純X線検査:KL分類(KL0, KL1, KL2, KL3, KL4)
5)プロトコル治療の1週前、および30週後に撮影するMRIの3次元画像解析により得られる大腿軟骨の後内側部の厚さを用いて、次の数式によって変化量を算出し、自家滑膜幹細胞群とプラセボ群との変化量を比較する。
  [(注射後30週の厚さ)-(注射前1週の厚さ)](mm)
6) プロトコル治療の1週前、および30週後に撮影するMRIの3次元画像解析により得られる大腿軟骨の後内側部の厚さ閾値0.5 mm、および1.0 mm、ならびに脛骨の内側部の厚さ閾値0mm、0.5 mm、1.0 mmおよび1.5 mmにおける投影軟骨面積率を用いて、次の数式によって変化量を算出する。
 [(注射後30週の面積率)-(注射前1週の面積率)]
7) プロトコル治療の1週前、および30週後に撮影するMRIの3次元画像解析により得られる大腿軟骨の後内側部(9分割)の厚さ閾値0mm、0.5 mm、1.0 mmおよび1.5 mm、ならびに脛骨の内側部(9分割)の厚さ閾値0mm、0.5 mm、1.0 mmおよび1.5 mmにおける投影軟骨面積率を用いて、次の数式によって変化量を算出する。
 [(注射後30週の面積率)-(注射前1週の面積率)]
Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score (KOOS), Lysholm score, numerical rating scale (NRS), X-ray examination, MRI 3D analysis
(1) 細胞の採取: 凍結保存された治験製品(研究対象者の膝関節から採取した滑膜より分離した滑膜由来細胞を培養して得られた自家滑膜間葉系幹細胞)を用いる。
(2) 細胞培養: 細胞加工施設にて、凍結保存された治験製品(細胞)を解凍し、約2週間培養する。増やした細胞を回収後、凍結保存する。
(3) 細胞移植: 1回分の細胞を注射器で関節内に注射する。
*再生医療等の内容をできる限り平易な表現を用いて記載したものについては、別添の通り。

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
関矢 一郎 Sekiya Ichiro
東京科学大学病院 Institute of Science Tokyo Hospital
整形外科
113-8519
東京都文京区湯島1-5-45 1-5-45, Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo
03-5803-4017
saisei01.arm@tmd.ac.jp
自施設
整形外科をはじめとする各科1~2名の当直体制、および第3次救急指定病院として、救命救急センターが整備されている。また、医療事故発生時には安全管理対策室が対応する。

(2)その他研究の実施体制に関する事項

片野 尚子 Katano Hisako
国立大学法人 東京科学大学 Institute of Science Tokyo
再生医療研究センター
113-8510
東京都文京区湯島1-5-45 1-5-45 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo, JAPAN
03-5803-4017
03-5803-0192
saisei01.arm@tmd.ac.jp
医師
関矢 一郎
東京科学大学
再生医療研究センター
医師
大関 信武
東京科学大学
再生医療研究センター
東京医科歯科大学
田中 祥子
東京医科歯科大学
統合イノベーション機構 ヘルスサイエンスR&Dセンター
東京医科歯科大学
石井  真人
東京医科歯科大学
統合イノベーション機構 ヘルスサイエンスR&Dセンター
該当なし
東京科学大学
平川 晃弘
東京科学大学
臨床試験管理センター
東京医科歯科大学
片野 尚子
東京医科歯科大学
再生医療研究センター
東京医科歯科大学
片野 尚子
東京医科歯科大学
再生医療研究センター

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

自家滑膜幹細胞
再生医療等の提供を行う医療機関と同じ。
本臨床研究への参加を希望する者の臨床症状が選択基準に適合しているか、責任(分担)医師が選択基準・除外基準の全てを確認して選定する。
責任(分担)医師が選択基準・除外基準の全てを確認後、文書による同意が得られた者を被験者登録し、全身所見・問診・血液検査・妊娠検査(該当者のみ)・膝X線検査・膝MRI検査・局所症状の診察・自覚症状に関する質問で適格性を確認する。
凍結された治験製品を用いる

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

自家滑膜幹細胞
凍結された治験製品を培養用ディッシュに播種し、自己血清を含む培養液で約2週間培養する。回収した細胞を凍結した後、無菌試験、マイコプラズマ試験、エンドトキシン試験、細胞数算定等の品質管理試験を実施し、すべての規格・判定基準に適合することを確認してから出荷する。
整形外科処置室にて、希釈した特定細胞加工物を注射器で膝関節内に注射する。
国立大学法人東京医科歯科大学学長 田中 雄二郎
FC3150001
東京医科歯科大学病院 輸血・細胞治療センター
委託しない。

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

国立大学法人東京医科歯科大学学長 

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

富士フイルム株式会社
2015年08月14日
共同開発している膝MRI3次元解析ソフトウェアを動作させるために必要な基盤である「3次元画像解析システムボリュームアナライザー」の無償貸与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

国立研究開発法人日本医療研究開発機構 Japan Agency for Medical Research and Development (AMED)
非該当

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

「変形性膝関節症患者に対する自家滑膜幹細胞の膝関節内注射による有効性および安全性を検討する、単施設、二重盲検、プラセボ対照、無作為化、並行群間比較試験(医師主導治験)」において、患者本人の滑膜組織から製造され、出荷に至らなかった細胞を凍結保存したものについては、無菌試験、マイコプラズマ否定試験、エンドトキシン試験および細胞数算定に適合であったことから本臨床研究の原材料として適切であると判断した。
【自施設で実施した臨床研究】同種の再生医療等としては、本研究責任者による臨床研究「半月板形成的修復術後に治験製品の移植が実施できなかった半月板損傷患者を対象とした滑膜幹細胞移植」があり、1症例ではあるが、一定の安全性が確認できている。

【国内外の状況】これまで自家滑膜幹細胞を用いた臨床研究を3件報告した。いずれも本治療で用いる特定細胞加工物と同様の製造方法で製造したものである。対象疾患は膝軟骨欠損、半月板損傷、および変形性膝関節症である。 膝軟骨欠損に対しては、10名に対して、自家滑膜幹細胞を軟骨欠損部に局所投与した。37ヶ月までのフォローアップで、1名で修復軟骨のfibrillation(毛羽立ち)を観察したが、他には有害事象を認めていない(Sekiya et al., Clinical Orthopaedics and Related Research 473: 2316-2326, 20 15)。 半月板損傷に対しては、患者5名に対して、半月板縫合部に自家滑膜幹細胞を局所投与した。2年のフォローアップで重篤な有害事象を認めていない。ただし、自家滑膜幹細胞と関連する可能性のある有害事象として1名で「CRP高値」、別の1名で「関節水腫」及び「関節熱感」を投与14日後に認めたが、いずれも追加処置を要さず、重症度に関して軽度と判断した(Sekiya et al., Cell Transplantation 28: 14451454, 2019)。 変形性膝関節症に対しては、8名に対して、自家滑膜幹細胞を関節内注射した。注射後30週までのフォローアップで、1名に一過性の膝痛、1名に両手の痒みを注射1週後に認めたが、治療を中止する重篤な有害事象はなかった(Sekiya e t al., Scientific Reports 11: 13382, 2021)。 以上から、これらの報告と同様の方法で製造された特定細胞加工物(自家滑膜幹細胞)を、変形性膝関節症患者に関節注射で行う本治療は、重篤な有害事象を発生するリスクは低く、安全性に問題は無いと判断する。

1) 「半月板形成的修復術後に治験製品の移植が実施できなかった半月板損傷患者を対象とした滑膜幹細胞移植」の総括報告書(2018年12月27日)
 今回の自家滑膜幹細胞の培養は自己血清を用いるため300 ~375 mLの採血を必要とする。これは一般的な輸血用の採血である400mLよりも少なく、健康状態への影響はほとんどない。 自家滑膜幹細胞を変形性膝関節症患者に関節注射した臨床研究(Sekiya et al., Scientific Reports 11: 13382, 2021)では、ヒアルロン酸注射及び3か月以上の運動療法を行っても改善が見られず、注射前30週間に軟骨厚みが減少した変形性膝関節症患者8名に、2回に分けてそれぞれ2×107個の自家滑膜幹細胞を関節注射すると、注射後の30週間で軟骨厚みの減少が抑えられた。Lysholmスコアは注射5週目に有意に改善し、注射10週目にはさらに改善した。KOOSスコアは、症状、痛み、日常生活動作(ADL)については注射5週目に、スポーツ・レクリエーション動作、生活の質(QOL)については注射15週目に有意に上改善し、注射30週①_02 提供計画第2版 2023/01/05 7の時点でもKOOSの全ての項目で維持された。NRSスコアは、注射5週目に不安定性、注射15週目に歩行、安静、初動、注射20週目に階段で有意に改善した。NRSスコアは5つのカテゴリーすべてにおいて、注射30週目には注射前より有意に改善した。 本治療は、自身の組織を用いた再生医療等であるため個人差は想定されるものの、既存の治療法にはないメリットがある。基礎研究では、関節内注射した滑膜幹細胞は滑膜に生着し、幹細胞の特徴を維持し、潤滑、抗炎症、軟骨基質産生に関与する栄養因子を産生し、軟骨の摩耗を抑制した(Ozeki et al., Osteoarthritis Cartilage 24: 1061-107 0, 2016)。 
一方、本研究の対象となる患者は、細胞移植を受けられない機会損失等の不利益が発生することになったことから、本研究により実施される治療法の提供は、社会的意義があり、科学的に妥当であると判断した。
以上より、再生医療等の提供による利益は不利益を上回ると十分に予測されるため、当該再生医療等の提供には妥当性がある。
特定細胞加工物の製造所の品質管理部門が実施した、すべての工程内管理試験に適合した細胞であることを、引き渡し承認書にて確認できた場合に投与可とする。
細胞の安全性に疑義が生じた場合、研究責任医師に速やかに報告の上、研究責任者の指示の下で以下の対応を行う。
(1) 細胞投与前に疑義が生じた場合
研究責任医師は疑義の内容及び関連する製造・品質等に関する情報を収集・確認し、投与の可否を決定する。投与否と決定された場合、当該研究対象者の研究を中止とする。研究を中止する際には必要に応じて研究責任者または研究分担医師から研究対象者へ説明する。中止後の研究対象者の治療については、研究対象者の不利益とならないように対応する。

(2) 細胞投与後に疑義が生じた場合
研究責任医師または研究分担医師は外来や電話連絡による問診により患者の健康状態を把握する。特に特定細胞加工物の汚染が疑われる場合、体温測定、血液学的検査等を実施し、必要に応じ抗菌薬による治療等を実施する。その他、疑義の内容により必要な検査・処置を実施する。
研究実施に際し採取した組織・培養細胞並びに付随する臨床情報等は、保存設備が維持される限り10年間保管する。
廃棄する。
重篤な有害事象が発現した場合には、病院長、東京医科歯科大学特定認定再生医療等委員会、地方厚生局長に報告する。死亡あるいは死亡につながるおそれのある症例については7日以内に、それ以外の重篤な有害事象は15日以内に報告する。研究責任医師は、東京医科歯科大学特定認定再生医療等委員会から必要な措置等の意見を聴いて対応するが、必要に応じ暫定的な措置を講ずる。
研究責任(分担)医師は、重篤な有害事象の予後が明らかになるまで可能な限り追跡調査するが、追跡調査終了時期は研究責任(分担)医師の医学的判断による。
本再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾患等が発生した場合に、当該疾病等の情報を把握するため、一定の経過観察期間などを設ける。また、経過観察後であっても、本再生医療等を受けた者の連絡先情報を附属病院の電子カルテ・システム等に記録等よって把握する。記録は各提供が終了後10年間保存する。
実施計画の公表日
募集前 Pending

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

国立大学法人東京科学大学特定認定再生医療等委員会 Institute of Science Tokyo Specially Certified Committee for Regenerative Medicine
NA8140003
東京都文京区湯島1-5-45 1-5-45 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo, Tokyo
03-5803-5777
saisei.adm@tmd.ac.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2024年09月21日

7 その他

東京科学大学病院の「患者さんの個人情報の取扱いについて」に従う。
No
整形外科学会認定教育研修会、日本再生医療学会資格認定講習会、学内研究倫理講習会、CIT I Japan e-learningによる倫理教育、日本医師会e-learningによる臨床試験の省令・指針の教育等を活用して行う。
ヘルスサイエンスR&Dセンター(旧・臨床試験管理センター)が対応する。
連絡先:東京都文京区湯島1-5-45、電話:03-5803-5612
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 【OA細胞再培養】説明文書と同意文書_MCCT-B2-OA-RC_v1.0版_240921(受理日、jRCT番号未定)_墨消し済み.pdf

変更履歴

種別 公表日
軽微変更 令和6年10月8日 (当画面) 変更内容
新規登録 令和6年9月30日 詳細