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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第二種
令和3年8月12日
令和6年4月11日
令和6年4月11日
慢性腎臓病に対する自家末梢血CD34陽性細胞移植治療
慢性腎臓病に対するCD34陽性細胞治療
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院
小林 修三
慢性腎臓病(CKD stage G3b〜G4)を有し、従来の薬物治療や食事管理などによっても改善しない進行性の腎機能悪化が認められる患者を対象に、自己末梢血CD34陽性細胞移植治療を行い、安全性および有効性を検証する。
1-2
慢性腎臓病
募集終了
湘南鎌倉総合病院特定認定再生医療等委員会
NA8150013

中止内容

令和6年4月11日

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和6年4月11日
jRCTb030210237
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院
神奈川県鎌倉市岡本1370番1
小林 修三 Kobayashi Shuzo

(1)再生医療等の名称及び分類

慢性腎臓病に対する自家末梢血CD34陽性細胞移植治療 G-CSF-mobilized peripheral blood-derived autologous CD34+ cell transplantation for patients with chronic kidney disease
慢性腎臓病に対するCD34陽性細胞治療 CD34+ cell transplantation for patients with chronic kidney disease
第二種
本研究で用いる特定細胞加工物は、本人から採血し血管内皮前駆細胞(CD34陽性細胞)を分離して、腎動脈を経由して腎臓に移植し、腎組織の修復・腎機能の改善を試みるものである。相同利用ではないため、第二種再生医療等技術に該当する。

(2)再生医療等の内容

慢性腎臓病(CKD stage G3b〜G4)を有し、従来の薬物治療や食事管理などによっても改善しない進行性の腎機能悪化が認められる患者を対象に、自己末梢血CD34陽性細胞移植治療を行い、安全性および有効性を検証する。
1-2
実施計画の公表日
2026年05月31日
4
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
1)臨床経過や血液尿検査、画像検査などにより慢性腎臓病を有することが確認されている患者
2)慢性腎臓病に対する降圧薬など薬物療法や食事指導が行われている患者
3)慢性腎臓病(CKD stage G3b〜G4)を有し、従来の薬物治療や食事管理などによっても進行性の腎機能悪化が認められる患者
4)同意取得時年齢が20歳以上80歳以下の患者
5)本人から文書同意が得られた患者
1) Patients with chronic kidney disease.
2) Patients who are undergoing medical and diet treatment for chronic kidney disease.
3) Patients with CKD stage G3b~G4 and progressive kidney dysfunction under standard medical and diet treatment.
4) Patients aged 20~80 years old.
5) Patients with written informed consent.
1) 過去12か月以内の腎機能が確認されていない患者
2) 他疾患による入院中でその疾患の加療中である患者
3) 透析患者
4) 腎移植患者(レシピエント・ドナーを含む)
5) 片腎の患者あるいは片腎しか機能していないと考えられる患者
6) 過去1か月以内に造影剤を使用された患者あるいはカテーテル検査・治療を受けた患者
7) 手術から1か月経過していない患者
8) 心エコー図で駆出率が25%未満の高度心機能低下を認める患者
9) G-CSF製剤、アフェレシスに対する重篤な過敏症、副作用の既往を有する患者
10) 磁気細胞分離機器に付随する試薬(鉄デキストランコロイド含有マウス抗ヒトCD34抗体)の成分であるマウス由来タンパクに対する過敏症、副作用の既往を有する患者
11) 悪性腫瘍を合併する患者または過去5年以内に悪性腫瘍の既往を有する患者
12) 糖尿病性増殖性網膜症(新福田分類BIIからBV)を合併する患者
13) 不安定狭心症、心筋梗塞、脳梗塞発症後3か月未満の患者
14) 白血病、骨髄増殖性疾患、骨髄異形成症候群、鎌状赤血球症を合併する患者
15) 肝硬変の患者
16) 間質性肺炎の合併または既往のある患者
17) 脳外科専門医が治療を要すると判断した脳動脈瘤を合併する患者
18) 白血球3,000 /µL未満または10,000 /µLを超える患者
19) 血小板5万/µL未満の患者
20) ヘモグロビン8 g/dL未満の患者
21) AST(GOT)またはALT(GPT)が100 IU/L以上の患者
22) アルブミン2 g/dL未満の患者
23) 腹部CT検査で巨脾(長径15 cm以上)を指摘された患者
24) 妊婦、授乳婦、妊娠している可能性のある患者、治療期終了時までに妊娠を計画している女性患者
25) HBV、HCV、HIV、HTLV-1のいずれかの保有者あるいはすでに発病している患者
26) 他の治験または臨床試験に参加している患者
27) その他、研究責任者または研究分担者が本臨床研究の対象例として医学的根拠に基づき不適当と判断した患者
1) Patients without data of kidney function within preceding 12 months.
2) Patients who are admitting in hospital.
3) Dialysis patients.
4) Past history of renal transplantation (both recipient and donor).
5) Single kidney or single functioning kidney.
6) Patients who underwent contrast media-enhanced imaging test or catheter angiography/intervention within recent 1 month.
7) Patients who underwent surgical treatment within recent 1 month.
8) Severely damaged cardiac function (EF<25%).
9) Allergic reaction to G-CSF, apheresis.
10) Allergic reaction to mouse anti CD34 antibody in reagents.
11) Malignancy or past history within past 5 years.
12) Diabetic proliferating retinopathy.
13) Within 3 months from angina pectoris, myocardial infarction, or stroke.
14) Leukemia, myeloproliferative disorder, myelodysplastic syndrome, sickle cell anemia.
15) Liver cirrhosis.
16) Interstitial pneumonia.
17) Cerebral arterial aneurysm which need treatment.
18) White blood cell count under 3,000/micro L or over 10,000/micro L.
19) Platelet count under 50,000/micro L.
20) Hemoglobin under 8g/dL.
21) AST (GOT) or ALT (GPT) 100 IU/L or over.
22) Albumin under 2g/dL.
23) Splenomegaly 15 cm or Larger in its longest diameter on CT imaging.
24) Pregnant.
25) Patient of HBV, HCV, HIV or HTLV1.
26) Participant of other clinical study.
27) Patients who are judged not to be appropriate to participate in this study.
20歳 以上 20age old over
80歳 以下 80age old under
男性・女性 Both
【研究対象者毎の臨床研究中止規定】
1) 臨床研究開始後、研究対象者より中止の申し入れ(同意撤回等)があった場合
2) 疾病等のため、臨床研究の継続が困難であると判断された場合
3) 医療機器の不具合等のため、臨床研究の継続が困難であると判断された場合
4) 症状増悪のため、臨床研究の継続が妥当でないと判断された場合
5) 移植細胞の品質不良の問題等により、移植が完遂できない場合
6) 研究対象者が死亡した場合
7) 登録後1週以内にG-CSF製剤投与を開始できなかった場合
8) その他、研究担当者が臨床研究の中止を判断した場合
但し、7)に限り本研究への再登録を可とする。

【研究全体の中止基準】
1) 研究責任者が、細胞治療の安全性・有効性に問題があると判断した場合
2) 研究責任者が、論文や学会発表など本臨床研究以外から得られた関連情報を評価した結果、細胞治療の安全性・有効性に問題があると判断した場合、又は研究継続の意義がなくなったと判断した場合
3) 実施医療機関の管理者、厚生労働大臣から中止の指示を受けた場合
慢性腎臓病 chronic kidney disease
細胞治療に際しては、5日間G-CSF製剤(フィルグラスチム:グラン)を投与することにより、末梢血中への造血幹細胞(hematopoietic stem cell: HSC)の動員を行い、アフェレシスにより末梢血単核細胞を採取する。
採取した細胞を磁気細胞分離装置にてCD34陽性細胞を分離した後、細胞数を調整し下記のように細胞投与を行う。
腎動脈内投与:1x10^6個/kgを生理食塩水100 mLに浮遊させ、片側腎動脈あたり50 mLを時速150 mL/時間で持続注入。
After G-CSF s.c. (400 micro g/kg) for 5 days, peripheral blood mononuclear cells will be separated. At day 6, CD34+ cells will be separated using CliniMACS system. Purified CD34+ cells will be injected via bilateral renal arteries at 0 and 3 months. 1x10^6/kg of CD34+ cells are used in each patient.
初回細胞移植後24週までの安全性 Safety for 24 weeks after the first cell transplantation
1) 細胞移植後の血清Cr値、eGFR、尿データ、腹部エコー所見の初回細胞移植後24週までの経時的変化(全症例 投与群別)
2) 細胞治療 初回細胞移植後24週までの腎イベント(血清Crの倍加、透析導入、腎移植、eGFRの30%以上の低下)
3) 1/血清Crの変化量(変化率)、eGFRの変化量(変化率)の治療前後での比較
4) 初回細胞移植後24週までの生存率、死亡の場合はその原因(全症例 投与群別)
5) 機器性能(全治療;純度、生存率からなるCD34陽性細胞の分離性能)
6) Quality and Quantity culture (QQc)前後のCD34陽性細胞数、細胞population、血管内皮前駆細胞コロニー形成能、細胞外小胞の分析
1) Changes of serum creatinine, eGFR, urinary data, abdominal ultrasonography after first cell transplantation.
2) Renal events (doubling of serum creatinine, dialysis initiation, renal transplantation, eGFR decline more than 30% from baseline value).
3) Changing rate of reciprocal creatinine and eGFR before and after cell transplantation.
4) Survival rate, and death and cause of death during 24 weeks after first cell transplantation.
5) Cell purity and viability.
6) Number of CD34+ cells, cell population, EPC-CFU and extracellular vesicle before and after Quality and Quantity culture.
慢性腎臓病(CKD stage G3b〜G4)を有し、従来の薬物治療や食事管理などによっても改善しない進行性の腎機能悪化が認められる患者を対象に、自身の血液から採りだした血管内皮前駆細胞(CD34陽性細胞)を移植し、安全性および有効性を検討する 。
細胞治療は、予めG-CSF製剤400μg/m^2を、5日間投与後(または白血球数>75,000個/μL到達後)にアフェレシスを行い、CD34陽性細胞を分離後、細胞数を調整し、腎動脈内投与により、登録後0か月と3か月の2回同じ方法で行う。投与細胞数は、体重1 kgあたり1×10^6個(片側腎に対し体重1 kgあたり5×10^5個)とする。
症例数は、本研究が第1/2相試験の位置づけで安全性の確認を主たる目的とするため評価症例数を4例と設定した。
本研究の試験期間及び症例登録期間は、再生医療等提供計画届出・施設院長承認後からそれぞれ5年間、3年間とした。
再生医療等の内容をできる限り平易な表現を用いて記載したものは、添付資料「20 その他」として添付する。

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
大竹 剛靖 Ohtake Takayasu
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 Shonan Kamakura General Hospital
再生医療科
247-8533
神奈川県鎌倉市岡本1370番1 1370-1 Okamoto, Kamakura-shi, Kanagawa, Japan
0467-46-1717
ohtake@shonankamakura.or.jp
自施設
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 所在地:〒247-8533 神奈川県鎌倉市岡本1370番1 TEL:0467-46-1717、FAX:0467-45-0190 設立:昭和63年11月 理事長:東上 震一、院長:小林 修三 〔認定施設/指定施設〕日本医療機能評価機構認定〔GB0335〕、ホスピレート認定第13号、臨床研修指定病院、外国医師臨床修練指定病院、JCI(Joint Commission International)認証取得、外国人患者受入れ医療機関認証制度認証取得病院、Japan Medical Service Accreditation for International Patients (JMIP)、救命救急センター指定病院、神奈川県災害協力病院、神奈川県DMAT-L指定病院、神奈川県がん診療連携指定病院 〔標榜診療科〕救命救急センター 〔面積〕救命救急センター(診療室・処置室、入院病棟を除く):873.9m ² (264.36坪) 〔構造·規模〕鉄筋コンクリート造/免震構造、救急総合診療科階数:1階、他、屋上ヘリポート 〔許可病床数〕20床、他、ICU8床、LDR3床、無菌個室5床、HCU44床(病院総病床数648床、稼動病床数619床) 〔職員数〕救命救急センター 医師21名、看護師23名、他、救命救急病棟付看護師19名、(病院総職員数1,554名(平成30年1月1日現在)、医師346名(常勤233名・非常勤113名)、看護師556名) 〔当直体制〕救命救急センター医師2名、他、以下の診療科医師各1名(循環器内科、外科、内科、産婦人科、心臓血管外科、整形外科、麻酔科)、看護師8名、薬剤師2名、放射線技師2名、臨床検査技師2名、医療事務2名、救命士1名 〔入院基本料〕一般病棟7対1入院基本料 〔救命救急で稼働可能な主な医療設備〕320列CT、3.0テスラMRI、X線撮影装置・X線テレビ、心電図、血管造影撮影装置、輸血及び輸液のための装置、除細動器、人工呼吸器、小児用人工呼吸器、血液ガスシステム、体温管理装置、呼吸循環監視装置、全自動血球計数機、各種超音波診断装置、各種ファイバースコープ、脳波計、経皮的心肺補助装置、大動脈内バルーンポンプ駆動装置、救急蘇生装置、PO2・SPO2モニター、心電図モニター装置、電解質定量検査装置、他

(2)その他研究の実施体制に関する事項

水島 優子 Mizushima Yuko
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 Shonan Kamakura General Hospital
臨床研究センター
247-8533
神奈川県鎌倉市岡本1370番1 137-01 Okamoto, Kamakurashi, Kanagawa, Japan
0467-46-1717
0467-45-0190
y_mizushima@shonankamakura.or.jp
医師
日髙 寿美
湘南鎌倉総合病院
腎臓病総合医療センター
医師
石岡 邦啓
湘南鎌倉総合病院
腎臓病総合医療センター
医師
持田 泰寛
湘南鎌倉総合病院
腎臓病総合医療センター
医師
築山 俊毅
湘南鎌倉総合病院
放射線診断科・IVRセンター
医師
岡 真知子
湘南鎌倉総合病院
腎臓病総合医療センター
医師
御供 彩夏
湘南鎌倉総合病院
腎臓病総合医療センター
東京西徳洲会病院
真栄里 恭子
東京西徳洲会病院
腎臓内科
株式会社未来医療研究センター
長 久美子
株式会社未来医療研究センター
研究支援本部 研究モニタリング部
株式会社未来医療研究センター
杉本 伸二
株式会社未来医療研究センター
研究監査部
湘南鎌倉総合病院
浅原 孝之
湘南鎌倉総合病院
予防医学センター 未病治療診断科

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

末梢血単核球
再生医療等提供機関と同じ
細胞提供者は、以下の基準をすべて満たす患者を対象とする。
1)臨床経過や血液尿検査、画像検査などにより慢性腎臓病を有することが確認されている患者
2)慢性腎臓病に対する降圧薬など薬物療法や食事指導が行われている患者
3)慢性腎臓病(CKD stage G3b〜G4)を有し、従来の薬物治療や食事管理などによっても進行性の腎機能悪化が認められる患者
4)同意取得時年齢が20歳以上80歳以下の患者
5)本人から文書同意が得られた患者

また、以下(除外基準)のいずれかに抵触する患者は本研究に組み入れないこととする。
1) 過去12か月以内の腎機能が確認されていない患者
2) 他疾患による入院中でその疾患の加療中である患者
3) 透析患者
4) 腎移植患者(レシピエント・ドナーを含む)
5) 片腎の患者あるいは片腎しか機能していないと考えられる患者
6) 過去1か月以内に造影剤を使用された患者あるいはカテーテル検査・治療を受けた患者
7) 手術から1か月経過していない患者
8) 心エコー図で駆出率が25%未満の高度心機能低下を認める患者
9) G-CSF製剤、アフェレシスに対する重篤な過敏症、副作用の既往を有する患者
10) 磁気細胞分離機器に付随する試薬(鉄デキストランコロイド含有マウス抗ヒトCD34抗体)の成分であるマウス由来タンパクに対する過敏症、副作用の既往を有する患者
11) 悪性腫瘍を合併する患者または過去5年以内に悪性腫瘍の既往を有する患者
12) 糖尿病性増殖性網膜症(新福田分類BIIからBV)を合併する患者
13) 不安定狭心症、心筋梗塞、脳梗塞発症後3か月未満の患者
14) 白血病、骨髄増殖性疾患、骨髄異形成症候群、鎌状赤血球症を合併する患者
15) 肝硬変の患者
16) 間質性肺炎の合併または既往のある患者
17) 脳外科専門医が治療を要すると判断した脳動脈瘤を合併する患者
18) 白血球3,000 /µL未満または10,000 /µLを超える患者
19) 血小板5万/µL未満の患者
20) ヘモグロビン8 g/dL未満の患者
21) AST(GOT)またはALT(GPT)が100 IU/L以上の患者
22) アルブミン2 g/dL未満の患者
23) 腹部CT検査で巨脾(長径15 cm以上)を指摘された患者
24) 妊婦、授乳婦、妊娠している可能性のある患者、治療期終了時までに妊娠を計画している女性患者
25) HBV、HCV、HIV、HTLV-1のいずれかの保有者あるいはすでに発病している患者
26) 他の治験または臨床試験に参加している患者
27) その他、研究責任者または研究分担者が本臨床研究の対象例として医学的根拠に基づき不適当と判断した患者
文書同意が得られた患者に対する適格性確認事項は、現在及び過去12か月以内の腎機能の程度、全身状態、原疾患の治療歴、合併症、既往歴、年齢、本研究で使用する薬剤等に対する過敏症、悪性腫瘍、血液学的検査、血液生化学検査、肝機能や脾腫、感染症、妊娠などである。スクリーニング結果に基づいた適格性判定の情報は「症例登録票」に記載する。
各同意取得患者のスクリーニング結果、症例登録票(適格性判定情報)をもとに、研究責任者、研究分担者が適格判定を行う。登録事務局にて症例登録票を再確認し、適格性に問題なければ症例登録票を受領し、当該患者に試験対象者識別コードを付与し、細胞提供者を登録する。
なお感染症の検索に関して、細胞提供者と再生医療を受けるものは同一であること、医療従事者の安全確保の目的が主であることから、時期をおいての再検査は実施しない。
1) G-CSF製剤400μg/m^2、1日1回、最長5日間皮下注射。
2) G-CSF製剤投与開始後、白血球が75,000/μLを超えた場合はG-CSF製剤の投与を中止し、当日血液成分分離装置(フレゼニウスカービジャパン株式会社製)にてアフェレシスを行う。また、白血球が75,000/μLを超えない場合は、5日目にアフェレシスを行い、末梢血単核球を採取する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

血管内皮前駆細胞(CD34陽性細胞)
1.アフェレシス
1) アフェレシス開始:5サイクル目に有核細胞数測定
2) アフェレシス終了:得られた末梢血単核球 (細胞数が2×10^10個以上の場合、自己血漿で2×10^8個/mL未満に濃度調整)→フローサイトメーターによるCD34陽性細胞数測定→冷蔵保存(2〜8℃)

2.CD34陽性細胞の分離・調整( A→D)
〔A〕CD34陽性細胞調整(アフェレシス翌日・午前)
1)CD34陽性細胞分離、2)PBS/EDTAバッファー調整、3)末梢血単核球洗浄(遠心条件 200G、15分、20-25℃)、4)CD34試薬添加 (20〜25℃ 30分)、5)過剰なCD34試薬の洗浄(遠心条件 200G、15分、2
0-25℃)×2回
〔B〕CD34試薬が標識された末梢血単核球
1)チューブセットの取り付け、2)CliniMACS装置の設定、3)分離開始〜分離終了
〔C〕CD34陽性細胞(40mLに回収)
1)フローサイトメーターによるCD34陽性細胞数測定、2)細胞数および生存率測定、3)無菌試験:マイコプラズマ否定試験 エンドトキシン試験の実施、4)細胞保存(1×10^3個以上)
〔D〕細胞の洗浄濃縮:CD34陽性細胞 移植細胞液は最終1×10^6個/kgの移植細胞を100mLに調整

3.CD34陽性細胞移植(アフェレシス翌日・午後)
移植条件:純度≧25%、生存率≧70%

4.分離されたCD34 陽性細胞を用いて、移植細胞の特性(CD45、CD133、CD184)に関するデータをFlow Cytometry 検査で取得し、品質特定の検討を行う。
 (委託等業者名:株式会社LSIメディエンス)当該検討は省略可能とし、検討結果は本研究の遂行上の目的外での使用は行わない。
分離CD34陽性細胞を含有する浮遊液100mL を、IVRセンターにて疼痛管理・全身管理下、鼠径部よりカテーテル挿入し左右腎動脈に注入する。
医療法人徳洲会
FC3200196
医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 細胞調整室
該当なし

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

医療法人徳洲会

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

末梢血単核球移植は骨髄単核球移植に比べて低侵襲に施行可能で、G-CSF動員による末梢血単核球移植の治療有用性および安全性について、特に下肢虚血患者に対する検討が数多く報告されているが、現在までに重症下肢虚血患者等でのアフェレシスに伴う重篤な有害事象の報告はない。本研究で使用する血液成分分離装置(プレゼニウスカービジャパン(株):COM.TEC)は高度医療機器(承認番号:21700BZY00382000)として承認され、本機器によるアフェレシスは滅菌された閉鎖回路を用いて行われるため感染に対する安全性が確保されている。細胞分離工程では、自己血清中あるいはヒトアルブミン加リン酸緩衝液中で、細胞濃度2×10^8個/mLではアフェレシス採取細胞を室温または冷蔵で一晩保存しても高品質のCD34陽性細胞分離が可能である。
本研究ではアフェレシスで採取後に自己血清中で濃度が2×10^8個/mLに調整された単核球を2-8℃で18時間以内保存した後に、CD34陽性細胞を分離し、細胞数や生存率測定を実施する他、無菌試験 マイコプラズマ否定試験 エンドトキシン試験、グラム染色の実施により品質確認を行う。
磁気細胞分離装置(Miltenyi Biotec GmbH:CliniMACS)は、白血病患者に対する造血幹細胞移植のための細胞を分離することを目的として開発され、アメリカ合衆国、ヨーロッパ諸国、韓国、シンガポールなどにおいては安全性が認められ医療機器として使用されているが、日本では未承認である。国内臨床試験における本機器でのCD34陽性細胞の分離性能(平均)は、純度92.7%、回収率72.2%である。また、これまで同機を使用した細胞分離・移植研究において重篤な有害事象の報告はない。
アフェレシス同様、CD34陽性細胞分離は滅菌された閉鎖回路を用いて行われるため、感染に対する安全性は確保されている。
以上のことから、本研究に用いる移植細胞採取時の安全性は高いものと考えられる。
再生医療等の安全性に関して、自家末梢血由来CD34陽性細胞の動脈内投与については、既に急性腎不全または肝硬変患者を対象とした成績があり、それぞれ腎動注移植法または肝動注移植法では安全性面での問題は指摘されていない。
本研究が第1/2相試験の位置づけであることから、主要評価項目は初回細胞移植後24週までの安全性評価とする。
近年、CD34陽性造血幹細胞(hematopoietic stem cell: HSC)や間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)を含む体性幹細胞を用いた再生治療による疾患治療の試みがなされている。CKD動物モデルに対する細胞治療の効果を検討したsystematic review及びメタ解析の論文では、細胞移植治療はCKD動物モデルのCKD発症ならびにCKD進展を抑制したことが報告されている。
我々の施設では、急性腎不全動物モデルにおいてCD34陽性細胞を含む培養末梢血単核球が著明な腎機能改善効果をもたらすことを発表し、現在はこの成果に基づき「急性腎不全に対する自家末梢血CD34陽性細胞移植治療」(jRCT登録ID番号: jRCTb030190231)として実際の患者治療を進めている。急性腎不全への再生治療1例目は論文としてacceptされ、現在in pressである。
また、我々はTORAY研究機関である鎌倉テクノサイエンスと共同し、免疫不全(non-obese diabetic/severe combined immunodeficiency: NOD/SCID)マウスでのアデニン投与によるCKDモデルを確立し、本モデルを用いてヒト臍帯血由来CD34陽性細胞を使った腎機能改善効果を確認した。
ヒトCKDに対する再生治療応用では、現在までに3編の論文が報告されており、有用性に関しては一致した見解は得られていないが、いずれも再生医療に関連した重篤な有害事象は報告されていない。
本臨床研究では、既報にのっとり腎動脈投与の安全性の確認を主要評価項目として行うものであり、研究実施は妥当なものと判断する。
アフェレシス終了後18時間以内に、磁気細胞分離システム(CliniMACS)を用いて末梢血単核球中のCD34陽性細胞を分離する。CD34陽性細胞は、PBS/EDTAバッファー(0.5%ヒト血清アルブミン、0.073% EDTAを含む)に溶解した状態でCD34陽性細胞分離用バック中に分離・採取される。内容物を撹拌した後に滅菌チューブへ移し、遠心分離の後に上清(PBS/EDT Aバッファー)を除去した後、生理食塩水を添加し、自家末梢血CD34陽性細胞が1×10^6個/mLになるように浮遊させる。生理食塩水に浮遊させた後は、可能な限り早く移植する。
分離されたCD34陽性細胞のうち、一部を純度、生存率および回収率等の検査用に用いる。CD34陽性細胞・陰性細胞および末梢血単核球(それぞれ少なくとも1×10^6個)の品質検査(純度・生存率・回収率)を実施し、分離直後のフローサイトメトリー検査で純度25%以上かつ生存率70% 以上であることが確認された場合にのみ移植に用いる。品質検査用のCD34陽性細胞は移植に用いない。なお、品質検査においては、研究対象者の遺伝子解析を行わない。移植不可と判断した場合は、研究中止とし品質検査や保存は不要とする。
実施責任者は、特定細胞加工物製造事業者からの移植細胞受領時に、純度及び生存率、細胞数の情報を確認し、移植の可否を決定する。
細胞の安全性に関する疑義が生じた場合には、研究担当者は研究責任者に、研究責任者は医療機関の管理者に報告する。研究責任者は必要に応じて効果安全性評価委員長と速やかに連絡を取り合い、登録中断を含む緊急対策の必要性を判断し、その方針を決定する。すでに細胞移植を受けた研究対象者については、状態を把握し、臨床症状に応じて適切な処置を行う。
採取されたCD34陽性細胞のうち少なくとも1×10^3個を、移植後5年間凍結保存する。保存方法は通常の造血幹細胞の凍結保存法に従い、細胞培養加工施設の施設管理者の管理のもと、細胞調整室(cell processing center:CPC)内にて保存する。
患者名またはカルテ番号が記載されていないことを確認し、医療廃棄物として廃棄する。
担当医師は、本研究の細胞治療中および細胞治療後に本研究による有害事象および疾病等が認められた場合は適切な処置を行う。当該事象が実施計画書中の定義に示す重篤な有害事象および再生医療等の提供による疾病等の発生の場合は、速やかに研究責任者および再生医療等提供機関の管理者(医療機関の長)に連絡する。手順の詳細については、「重篤な有害事象または疾病等発生時の報告・対応マニュアル」を参照とする。
医療機関の長は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に従って、当該再生医療等の提供に起因するものと疑われる、或いは当該再生医療等の提供によるものと疑われる重篤な有害事象および疾病等について、再生医療等提供計画に記載された特定認定再生医療等委員会、及び関東信越厚生局に報告する。また、当該特定認定再生医療等委員会が意見を述べたときは、医療機関の長は当該意見を尊重して必要な措置をとる。
再生医療等の提供後、各症例については登録から初回細胞移植後24週まで観察・評価が行われる。本試験終了後3年間は可能な限り定期的に診察を行い、細胞治療の安全性に係る情報を収集する。ただし感染が疑われる場合は3か月毎に再検査を行い、陰性になるまで追跡調査を実施する。
試験終了時に有害事象、疾病等の罹患があれば、終了後も可能な限り、定期的に診察を行い、細胞治療の安全性に係る情報を収集する。
実施計画の公表日
2022年04月08日
募集終了 Not Recruiting

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

湘南鎌倉総合病院特定認定再生医療等委員会 Shonan Kamakura General Hospital Certified Committee for Regenerative Medicine
NA8150013
神奈川県鎌倉市岡本1370番地1 1370-1 Okamoto, Kamakura-shi, Kanagawa, Japan, Kanagawa
03-3265-4804
rm_committee2@shonankamakura.or.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2021年06月23日

7 その他

「個人情報の保護に関する当院の基本方針」、「患者さまの個人情報の利用目的」(いずれも病院ホームページに掲載)、「湘南鎌倉総合病院 個人情報の保護に関する規定」に従い取り扱う。
研究担当医師等は、研究実施に係る試料・情報を取り扱う際は、あらかじめ研究対象者の個人情報とは無関係の番号(研究対象者識別コード)を付して管理し、研究対象者の秘密保護に十分配慮する。研究対象者識別コードを特定する対応表は、個人情報管理者が湘南鎌倉総合病院内の施錠付き保管棚に厳重に保管する。研究責任医師等が本研究で得られた情報を公表する際には、研究対象者が特定できないよう十分に配慮して行う。
再生医療等の理解を深め、患者に良質で安全な医療を提供するため、定期的な研修を各対象者に対して実施する。
対象者:再生医療等に係る病院スタッフ
タイトル:再生医療等について
内容:再生医療等全般・更新される情報の伝達等
回数:1回/年  適時
提供機関管理者は本臨床研究の苦情及び問合せに対応するために必要な体制として、相談窓口を以下のように設置する。
苦情問い合わせに対しては、電話または直接相談によって相談票を元に行い、研究責任者、担当医師に報告する。
臨床研究センター
住所:神奈川県鎌倉市岡本1370番1
電話:0467-46-1717(代表)
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 【1-5】同意説明文書_慢性腎臓病_v2.1_20231031+r変更対比表.pdf

変更履歴

種別 公表日
中止 令和6年4月11日 (当画面) 変更内容
届出外変更 令和6年4月8日 詳細 変更内容
変更 令和5年12月28日 詳細 変更内容
変更 令和5年11月21日 詳細 変更内容
変更 令和5年8月29日 詳細 変更内容
変更 令和5年5月19日 詳細 変更内容
変更 令和4年9月12日 詳細 変更内容
変更 令和4年8月31日 詳細 変更内容
届出外変更 令和4年7月25日 詳細 変更内容
変更 令和4年6月16日 詳細 変更内容
軽微変更 令和4年4月25日 詳細 変更内容
軽微変更 令和3年10月28日 詳細 変更内容
変更 令和3年9月21日 詳細 変更内容
新規登録 令和3年8月12日 詳細