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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第二種
令和2年2月17日
令和2年3月31日
重症下肢虚血患者に対する自家脱分化脂肪(DFAT)細胞移植に関する臨床試験
脱分化脂肪(DFAT)細胞を用いた血管再生細胞治療
日本大学医学部附属板橋病院
森山 光彦
閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans: ASO)に起因し、既存の治療に抵抗性の重症下肢虚血(critical limb ischemia: CLI)患者を対象として、自家脱分化脂肪細胞(dedifferentiated fat cell: DFAT cell、以下「DFAT細胞」と称する)移植治療の安全性と有効性を評価する。
1-2
重症下肢虚血
募集中
湘南鎌倉総合病院認定再生医療等委員会
NB3140001

変更内容

第1症例登録日
2020年3月17日
令和2年3月17日

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和2年3月24日
jRCTb030190212
日本大学医学部附属板橋病院
東京都板橋区大谷口上町30-1
森山 光彦

(1)再生医療等の名称及び分類

重症下肢虚血患者に対する自家脱分化脂肪(DFAT)細胞移植に関する臨床試験
Clinical trial of cell-based therapy for critical limb ischemia using autologous dedifferentiated fat (DFAT) cells.( DFAT cell therapy for CLI )
脱分化脂肪(DFAT)細胞を用いた血管再生細胞治療 Therapeutic angiogenesis by cell transplantation using dedifferentiated fat (DFAT) cells.( Therapeutic angiogenesis by DFAT cell transplantation )
第二種
血管再生を目的として患者の体細胞(成熟脂肪細胞)を培養して得られる細胞を自家移植するため

(2)再生医療等の内容

閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans: ASO)に起因し、既存の治療に抵抗性の重症下肢虚血(critical limb ischemia: CLI)患者を対象として、自家脱分化脂肪細胞(dedifferentiated fat cell: DFAT cell、以下「DFAT細胞」と称する)移植治療の安全性と有効性を評価する。
1-2
実施計画の公表日
2020年03月17日
実施計画の公表日
2024年03月31日
6
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
なし none
(1) 下肢血管造影、磁気共鳴血管造影(MRA)又はコンピュータ断層血管造影(CTA)にて閉塞又は狭窄が確認された、ASOに起因するCLI患者
(2) 移植予定肢において、いずれかの基準を満たしている患者。
・足関節収縮期血圧 <60 mmHg
・足趾収縮期血圧<40 mmHg
・経皮酸素分圧(tcPO2)<50 mmHg
・皮膚組織灌流圧(SPP)<50 mmHg
(3) 移植予定肢がRutherford 重症度分類の4又は5 群に分類される患者
(4) 同意取得時において上記(3)の症状が2週間以上持続する患者
(5) 移植予定肢で血管形成術やバイパス手術の適応がない患者(狭窄部位がびまん性、又は末梢の細小動脈に存在しバイパス術や形成術が困難な患者)、又はこれらの既存治療を受けたにもかかわらず選択基準(3)に該当する患者
(6) 本人又は立会人から文書により同意が得られている患者
(1) Critical limb ischemia (CLI) patients caused by atherosclerosis obliterans (ASO) with luminal obstruction or stenosis determined by leg angiography, MRA, or CTA
(2) Patients fulfilling any one of the following criteria in the target limb
Ankle systolic blood pressure < 60 mmHg
Toe systolic blood pressure < 40 mmHg
tcPO2 <50 mmHg
SPP <50 mmHg
(3) Patients who are categorized to Rutherford Category 4 or 5 in the target limb
(4) Sustained symptoms of CLI (Rutherford Category 4 or 5) for more than 2 weeks at the time of obtaining consent
(5) Patients whom angioplasty and bypass surgery are not indicated in the target limb or patients who are still categorized to Rutherford Category 4 or 5 following the conventional revascularization
(6) Patients who can give informed consent themselves or witnesses in writing
(1) 登録前1ヵ月以内に移植予定肢のRutherford 分類で重症度が増悪している病態進行性であると実施責任者等が判断した患者
(2) 移植予定の下肢が、米国血管外科学会によるSVS WIfI分類のStage3以上である患者
(3) 同意取得時又は同意取得から登録時までに、移植予定肢が大切断の適応である(TASCⅡに準拠)と実施責任者等が判断した患者
(4) 同意取得前1ヵ月以内に移植予定肢の血管形成術又はバイパス手術、他の外科的治療、もしくはLDLアフェレシスを受けた患者
(5) 移植予定肢が膝窩への流入動脈(例えば、腸骨動脈、総大腿動脈又は浅大腿・深部大腿動脈の両方)の閉塞を有する患者。
(6) 移植予定肢がASO以外の要因による跛行症状、安静時疼痛、皮膚潰瘍及び壊疽を有する患者
(7) 移植予定肢の下肢に重症の神経障害を有しており、本試験における評価が困難である患者
(8) 同意取得前6ヵ月以内に心筋梗塞、脳梗塞、脳出血又は一過性脳虚血発作を発症した患者
(9) コントロール不良な虚血性心疾患、心不全、不整脈を合併する患者
(10) 新福田分類による悪性網膜症(B1からB5)に該当する糖尿病網膜症を合併する患者
(11) 悪性腫瘍を合併する、又は同意取得前5年以内の既往がある患者
(12) HBs抗原、HBc抗体、HCV抗体、HIV抗体、HTLV-1抗体、梅毒血清反応が陽性の患者
(13) ウシ由来蛋白質等に対する重篤な過敏症、副作用を有する患者
(14) その他、実施責任者等が本試験の対象として不適当と判断した患者
(1) Acute worsening of Rutherford Category in the target limb within 1 month prior to registration
(2) SVS WIfI Stage > 3 in the target limb
(3) Patients requiring major amputation of the target limb at the time of obtaining consent or prior to registration
(4) Patients who are received angioplasty, bypass surgery, other surgical procedure, or LDL apheresis in the target limb within 1 month prior to obtaining consent
(5) Patients with inadequate inflow to the popiliteal artery of the target limb due to obstruction of iliac artery, common femoral artery, or both superficial and deep femoral arteries
(6) Patients with gait disturbance, rest pain, skin ulcer/necrosis for reasons other than ASO
(7) Patients with severe neural disorder in the target limb
(8) Myocardial infarction, brain infarction, brain hemorrhage, or TIA within 6 months prior to obtaining consent
(9) Presence of poorly controlled ischemic heart disease, heart failure, and arrythmia
(10) Patients with diabetic proliferating retinopathy (new Fukuda classification B1 to B5)
(11) Patients who have evidence or history of malignant tumor within 5 years prior to obtaining consent
(12) Patients tested positive for HBs antigen, HBc antibody, HCV antibody, HTLV-1 antibody, and syphilis serum reaction
(13) Patients with a history of severe allergic reactions or side effects to bovine-derived proteins
(14) Any other reason that the Clinical Supervisors may have for considering a case unstable for the study
20歳 以上 20age old over
75歳 以下 75age old under
男性・女性 Both
〔被験者毎の基準〕
以下のいずれかに該当する場合は、本試験を中止する。
(1) 同意取得後、被験者より中止の申し入れ(同意撤回等)があった場合
(2) 本試験の途中で転院・転居等のため、本試験の継続が不可能となった場合
(3) 有害事象等発現のため、本試験の継続が困難であると判断された場合
(4) 移植細胞の品質不良の問題等により、移植が完遂できない場合
(5) 被験者の妊娠が判明した場合
(6) 登録後に適格基準を満たさないことが判明した場合
(7) その他、実施責任者等が本試験の中止を判断した場合

〔試験全体の基準〕
以下の事項に該当する場合には、試験継続の可否を検討する。なお再生医療等提供機関の管理者が本試験の早期中止又は中断を決定した場合、実施責任者等は、理由のいかんを問わず、本試験に参加した被験者に速やかにその旨を通知し、適切な措置を講じ被験者の安全を確保するための検査等を実施する。
(1) 特定細胞加工物の品質・安全性・有効性に関する重大な情報が得られた場合
(2) 実施責任者が、プロトコル治療の安全性・有効性に問題があると判断した場合
(3) 実施責任者が、論文や学会発表など本試験以外から得られた関連情報を評価した結果、プロトコル治療の安全性・有効性に問題があると判断した場合、又は試験継続の意義がなくなったと判断した場合
(4) 独立データモニタリング委員会による中止勧告又は指示を受けた場合
(5) 独立データモニタリング委員会による試験計画の変更の指示があり、これを受け入れることが困難とされた場合
(6) 再生医療等提供機関の管理者もしくは地方厚生局長から中止の指示を受けた場合
(7) 実施責任者含め、再生医療等提供機関の不適合により、適正な臨床試験実施に支障を及ぼしたと認める場合
重症下肢虚血 critical limb ischemia
自家脱分化脂肪細胞を下肢筋肉内注射する Intramuscularly injection of autologous dedifferentiated fat (DFAT) cells into ischemic limb
安全性
・有害事象の発現例数及び割合
Safety of intramuscular injection of DFAT cells
Number and ratio of participants with adverse events
有効性
・移植後4週、12週、24週、36週及び52週の各評価時点における
(1)Fontaine分類及びRutherford分類の改善割合
(2)CLI離脱の割合
(3)下肢潰瘍及び壊疽所見(全病変部位の最長径の総和)の変化量
(4)下肢虚血性疼痛のvisual analogue scale(VAS)の変化量
(5)下肢生理機能検査;足関節上腕血圧比(ABI)、足趾上腕血圧比(TBI、測定可能な場合)、皮膚組織灌流圧(SPP)、経皮的酸素分圧(tcPO2) の変化量
(6)SVS WIfI分類の改善割合
(7)6分間歩行;最大歩行距離(ACD)、跛行出現距離(ICD)の変化量
(8)生存期間
(9)大切断回避生存期間及び切断回避生存期間
Efficacy of intramuscular injection of DFAT cells
Time frame: 4, 12, 24, 36, and 52 weeks
(1) Changes in Fontaine and Rutherford classification
(2) Ratio of recovery from CLI
(3) Changes in ulcer/necrosis healing
(4) Changes in ischemic leg pain assessment by visual analogue scale (VAS)
(5) Changes in ABI, TBI, SPP, and tcPO2
(6) Changes in clinical stages by SVS WIfI classification system
(7) Changes in ACD and ICD as measured by 6-minute walk test
(8) Survival time
(9) Major amputation-free survival and amputation-free survival
1.目的
ASOに起因し、既存の治療に抵抗性のCLI患者を対象として、自家脱分化脂肪細胞(DFAT細胞)移植治療の安全性と有効性を評価する。

2. 対象患者
ASOに起因し既存の治療に抵抗性のCLI患者(Rutherford重症度分類4又は5群、年齢20歳以上75歳以下)

3. 試験デザイン
CLIに対する治療として、自家DFAT細胞の虚血筋肉内移植による安全性および血流改善効果の有効性を確認するため、単一群、単施設、非盲検、用量漸増試験として実施する。

4.試験期間および目標症例数
予定試験期間:4年間 (症例登録期間2年)
症例毎の参加期間:同意取得〜移植後52週
目標移植症例数:6例
第1症例〜第3症例 低用量群(体重1 kgあたりの細胞数1 x 10^5個)
第4症例〜第6症例 高用量群(体重1 kgあたりの細胞数3 x 10^5個)

5.治療計画
・本試験への参加について同意を患者本人又は立会人から文書として得る。
・脂肪組織の採取: 局所麻酔下に被験者の腹部(または大腿部)の脂肪組織内にチュメセント液を注入後、カニューラ付き脂肪吸引用シリンジを用いて脂肪5〜7mLを採取する。
・DFAT 細胞の製造: 採取した脂肪組織を日本大学医学部リサーチセンターCPFに運搬し、成熟脂肪細胞を単離後、約5週間の培養を行い、DFAT細胞を製造する。低用量群では5 mL生理食塩水中に1 x 10^5個/kg、高用量群では5 mL生理食塩水中に3 x 10^5個/kgとなるように細胞濃度を調整し、最終加工物として10 mLシリンジに充填する。最終加工物は室温を保持して日本大学医学部附属板橋病院に輸送し、調整後24時間以内に被験者に投与する。
・細胞移植:細胞移植する下肢は、脂肪採取後4週において最も重症と判定した側とする。手術室で麻酔下に下肢虚血筋肉内20箇所に細胞懸濁液を0.25 mLずつ筋肉内投与する。
・症例移行の可否については、各被験者の移植後4週までに収集されたデータから、独立データモニタリング委員会が判定する。また低用量群から高用量群への移行の可否についても、低用量群3症例のデータを元に独立データモニタリング委員会が判定する。

6.評価項目
主要評価項目:安全性 脂肪採取日から移植後52週までの有害事象の発現例数及び割合
副次評価項目:有効性 移植後4週、12週、24週、36週及び52週の各評価時点におけるFontaine分類及びRutherford分類の改善割合、CLI離脱の割合、下肢潰瘍及び壊疽所見の変化量、下肢虚血性疼痛(VAS)の変化量、下肢生理機能検査として足関節上腕血圧比(ABI)・足趾上腕血圧比(TBI)・皮膚組織灌流圧(SPP)・経皮酸素分圧(tcPO2) の変化量、SVS WIfI分類の改善割合、6分間歩行における最大歩行距離(ACD)、跛行出現距離(ICD)の変化量、生存期間、大切断回避生存期間及び切断回避生存期間

再生医療等をできる限り平易な表現を用いて記載したのものは、別添の通り

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
田中 正史 Tanaka Masashi
日本大学 Nihon University
医学部外科学系心臓血管外科学分野
173-8610
東京都板橋区大谷口上町30-1 30-1, Ohyaguchikami-cho, Itabashi-ku, Tokyo
03-3972-8111
tanaka.masashi@nihon-u.ac.jp
教授
自施設
日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター(救急医療のために30床を確保) 同センターでは、エックス線透視装置、X線CT装置、MRI装置、経皮的心肺補助装置、人工呼吸器などが整備されている。

(2)その他研究の実施体制に関する事項

坂 利江 Ban Rie
日本大学 Nihon University
医学部機能形態学系細胞再生・移植医学分野
173-8610
東京都板橋区大谷口上町30-1 30-1, Ohyaguchikami-cho, Itabashi-ku, Tokyo
03-3972-8111
03-3972-8666
ban.rie@nihon-u.ac.jp
医師
田中 正史
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
教授
医師
前田 英明
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
准教授
医師
瀬在 明
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
准教授
医師
田岡 誠
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
助教
医師
大幸 俊司
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
助教
医師
北住 善樹
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
助手
医師
鈴木 馨斗
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
特任専修医
医師
鎌田 恵太
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:心臓外科)
専修医
医師
飯田 絢子
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
助手
医師
石井 雄介
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
助手
医師
河野 通成
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
助手
医師
原田 篤
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
研究医員
医師
林 佑樹
日本大学
医学部外科学系心臓血管外科学分野(診療科:血管外科)
研究医員
医師
副島 一孝
日本大学
医学部形成外科学系形成外科学分野(診療科:形成外科)
准教授
医師
樫村 勉
日本大学
医学部形成外科学系形成外科学分野(診療科:形成外科)
准教授
医師
吉田 光徳
日本大学
医学部形成外科学系形成外科学分野(診療科:形成外科)
助手
株式会社アクセライズ
赤間 朗子
株式会社アクセライズ
CRO 事業部
株式会社アクセライズ
相嶋 香
株式会社アクセライズ
CRO 事業部
モニター
株式会社アクセライズ
森 音二
株式会社アクセライズ
信頼性保証本部
日本大学医学部
谷口 哲也
日本大学
医学部一般教育学系数学分野
准教授
株式会社CTD
小林 史明
株式会社CTD
代表取締役社長
日本大学
坂 利江
日本大学
医学部 機能形態学系細胞再生・移植医学分野
研究員
松本 太郎 Matsumoto Taro
日本大学 Nihon University
医学部機能形態学系細胞再生・移植医学分野
教授
非該当

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

自家成熟脂肪細胞
再生医療等の提供を行う医療機関と同じ。
再生医療を受ける患者を細胞提供者として選定する(① 細胞提供者の健康状態、及び② 細胞提供者の年齢、は選択基準に準ずる)。
再生医療等を受ける者の細胞を用いるため、再生医療等を受ける者の選択基準・除外基準と同じ。
原料として用いる脂肪組織の採取は、日本大学医学部附属板橋病院において脂肪吸引術に熟練した形成外科医が行う。被験者を仰臥位とし、臍窩を中心とした腹部(又は大腿部)にポビドンヨード等で消毒を行う。穿刺予定部位に局所麻酔を施した後、カテラン針を刺し、吸引する脂肪組織内にチュメセント液(エピレナミン加2%キシロカイン溶液)を注入する。カテラン針を抜いた後、注入した部位を軽くマッサージをして脂肪組織内にチュメセント液を十分に浸潤させる。穿刺予定部位に尖刃で3~4 mm程度の皮膚切開を行い、カニューラ付き脂肪吸引用シリンジを用いて脂肪とチュメセント液の混合物を吸引する。脂肪5〜7 mL(脂肪とチュメセント液の混合物として10〜15 mL)が採取されたらカニューラを抜き、ルアーキャップを装着する。脂肪組織入りシリンジをクリーンチャック袋の中に入れ密封後、温度ロガーの入った輸送容器に入れる。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

自家脱分化脂肪細胞(DFAT細胞)
1) 細胞培養加工施設への検体搬入
採取した検体が入った輸送容器をすみやかに常温でCPFの品質管理・細胞保存室へ運搬し、培養開始まで常温で保存する。採取終了からDFAT細胞製造開始までの時間は6時間以内とする。

2) 脂肪組織からの脂肪細胞の分離及びDFAT細胞の製造
①品質管理・細胞保存室にて受入試験(外観試験)を行う。基準適合を確認後、検体をアイソレーター室に入庫する。
②脂肪組織にコラゲナーゼ を加え37˚C、30分間処理する。セルストレーナーを用いて未消化組織を取り除いた後、遠心分離を行い、浮遊脂肪細胞層を採取する。これに培地(20%ウシ胎仔血清 (FBS) 含有CSTI MSC 303)を加え、細胞浮遊液とした後、この細胞浮遊液をT12.5フラスコに満たし、エアーが入らないようにベントキャップを閉める。CO2インキュベータ内で37℃、5% CO2の条件下でフラスコ底面を上側とし天井培養する。
③培養1週間後にフラスコを反転させて培養脂肪細胞の工程内管理試験(顕微鏡検査)を行う。基準適合を確認後、培地交換を行い、付着培養に移行する。
④付着培養1週間後に「DFAT 細胞P0」の工程内管理試験(顕微鏡検査)を行う。基準適合を確認後、トリプシン処理により細胞を剥離し、継代培養(P0→P1)を行う。CO2インキュベータ内で37℃、5%CO2条件下で7日間付着培養する。
⑤継代培養(P0→P1)7日後に「DFAT 細胞P1」の工程内管理試験(顕微鏡検査、生細胞数測定)を行う。基準適合を確認後、継代培養(P1→P2)を行う。CO2インキュベータ内で37℃、5%CO2条件下で付着培養する。
⑥継代培養(P1→P2)7日後に「DFAT 細胞P2」の工程内管理試験(顕微鏡検査、生細胞数測定)及び規格試験(表面抗原確認試験)を行う。基準適合を確認後、継代培養(P2→P3)を行う。また継代培養時の培養上清の一部を用いて規格試験(エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、無菌試験)を行う。CO2インキュベータ内で37℃、5%CO2条件下で付着培養する。

3) 最終加工物の調製
①継代培養(P2→P3)7日後に「DFAT 細胞P3」の規格試験(顕微鏡検査)を行う。基準適合を確認後、PBSでプレ洗浄を行い、トリプシン処理により細胞を剥離し、細胞懸濁液を回収する。
②細胞浮遊液を1,500 rpm 3分間遠心を行ない、洗浄液を除去後、生理食塩水を加え、ピペッティング後、50 mLチューブに集める。この洗浄作業を規程回数行う。洗浄液の一部を用いて規格試験(エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、無菌試験)およびウシ血清アルブミン濃度測定を行う。また細胞懸濁液の一部を用いて生細胞数の測定を行う。
③生理食塩水にて希釈し、細胞濃度を調整後。10mL三方活栓付シリンジに充填し包装する(細胞加工物)。この最終加工物は潜熱蓄熱剤と温度ロガーの入った運搬専用容器に入れ常温で保存する。
手術室にて、最終加工物を均一に攪拌した上で、1mLシリンジで細胞懸濁液0.25 mL x 20本を無菌的に採取する。注射用針を装着後、移植予定部位(下肢虚血筋肉)に20カ所、筋肉内注射する。
学校法人日本大学
FA3160005
日本大学医学部リサーチセンターCPF
特定細胞加工物の製造・検査・保管・輸送

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

学校法人日本大学

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

日本医療研究開発機構(AMED) Japan Agency for Medical Research and Development (AMED)
非該当

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

本研究にて提供する特定細胞加工物(DFAT細胞)について、各種の非臨床安全性試験(単回投与毒性試験、軟寒天コロニー形成試験、核型解析試験、CGHアレイ解析試験、テロメラーゼ活性解析試験)を実施した。いずれの試験も、本製品の非臨床安全性について問題となる結果を示さなかった。また免疫不全(NOG)マウスモデルを用いた造腫瘍試験及びブタ下肢虚血モデルを用いたDFAT細胞移植実験を実施した。いずれの試験においても、製品の移植に起因すると考えられる腫瘍形成や毒性を示す所見は認められなかった。生物由来原料に該当する原材料について、ヒト細胞組織原料基準(ヒト脂肪細胞)、反芻動物由来原料基準(FBS)及び動物由来原料基準(FBS)への適合性を確認した。その結果、FBSは、いずれも適切な動物から適切な部位を使用し、適切な処理を行って製造されていることを確認した。また、必要な情報も原材料の製造元において記録・保管されていることを確認した。製造工程由来不純物試験として、特定細胞加工物の洗浄工程におけるウシ胎仔血清由来アルブミンの残留量を評価した。その結果、適切な量及び回数の生理食塩水による洗浄により、ウシ胎仔血清由来タンパク質を十分に除去できることを確認した。以上のDFAT細胞の品質及び安全性については、PMDA・RS戦略相談 対面助言を実施し、PMDAとの合意を得るに至っている。また他施設での報告として、Poloni らは、ヒトDFAT細胞の悪性形質転換や造腫瘍性について検討している。その結果、ヒトDFAT細胞はhTERT転写やテロメラーゼ活性亢進、非足場性増殖、脱分化過程における染色体の構造異常等は認められず、またヌードマウス皮下にヒトDFAT細胞(2 x 10^6 cells)を移植した実験では、2ヶ月後の評価にて腫瘍形成等の異常所見は認められなかったと報告している[Poloni A, et al. J Cell Physiol 230: 1525-1533, 2015]。本特定細胞加工物を用いた臨床試験は、国内外で実施されておらず、その安全性は確認されていない。
本研究で用いる特定細胞加工物(DFAT細胞)は、成熟脂肪細胞を天井培養という方法で付着培養することにより得られる細胞群であり、間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)に類似した高い増殖能と多分化能を有する細胞である[Matsumoto T, Kano K, et al, J Cell Physiol 215: 210-222, 2008]。DFAT細胞は骨髄MSCや脂肪由来幹細胞(adipose-derived stem cell: ASC)と共通の細胞表面抗原発現プロファイルを示し、クローンレベルで脂肪、骨、軟骨、平滑筋への多分化能を示す。DNAマイクロアレイ法による網羅的遺伝子解析の結果、DFATの遺伝子発現プロファイルはASCと99.5%以上一致し、両者の形質は非常に類似していることが明らかになった。また、種々の疾患モデル動物に移植することによりMSCに類似した治療効果を示すことが報告されている[Kikuta S, et al. Tissue Eng Part A 19: 1792-1802, 2013; 松村昌治, 他. 日大医学雑誌 72:86-92, 2013; Matsumine H, et al. Plast Reconstr Surg 134: 686-697, 2014]。DFAT細胞は治療用細胞として以下のような利点があることが明らかになっている。
(1) ドナー年齢や基礎疾患に影響されず調製できる。:70サンプル以上のヒト脂肪組織を用いて検討した結果、ドナー年齢(8ヶ月〜81歳)や基礎疾患(糖尿病、骨粗鬆症、慢性関節リウマチなど)に関係なく、多分化能を有するDFAT細胞が調製可能であった。この特性は、高齢者や種々の基礎疾患を有する患者に対して自家DFAT細胞治療が有効であることを示唆している。
(2) 少量のサンプルから高効率に大量調製できる。: 脂肪組織に微量に存在するASCに比べ、脂肪組織の約30%を占める成熟脂肪細胞を原料としているため、少量の脂肪組織(約1gの切除脂肪あるいは5-10 mLの吸引脂肪)から調製が可能で、その効率はASCの約25倍と高い。したがって従来の細胞治療に比べ、組織採取に伴う患者の苦痛軽減や培養期間短縮によるコストダウンが期待できる。
(3) 初代培養から均質な細胞が得られる。:雑多な間質細胞集団を付着培養する骨髄MSCやASCに比べ、成熟脂肪細胞を単離してから調製するDFAT細胞は、培養早期から純度の高い細胞集団を得ることができる。フローサイトメーターによる細胞純度解析を行った結果、DFAT細胞の異種細胞混入率は初代培養から0.1%未満であった。この高い均質性はMSCの標準化技術として有望であり、細胞医薬品としての開発が期待できる。
このようにDFAT細胞は、少量の脂肪組織から均質なMSC様細胞を大量調製できる技術であることから実用性の高い治療用細胞ソースとして有望であると考えられる。

DFAT細胞は、幹細胞増殖因子(hepatocyte growth factor: HGF)など種々の血管新生因子を分泌するとともにペリサイトや血管内皮細胞といった血管構成細胞への分化能を有し、高い血管新生作用を示すことが自施設[Jumabay M, et al. J Mol Cell Cardiol 47: 565-575, 2009]および他施設[Planat-Benard V, et al. Circulation 109: 656-663, 2004]から報告されている。これらの結果からCLI患者に対してDFAT細胞を用いた細胞治療は既存の治療法に比べても、安定した高い血流改善効果が得られると期待できる。
再生医療等を行う医師は、出庫時に特定細胞加工物(DFAT細胞)が特定細胞加工物概要書に従って製造されたものか確認することにより、当該特定細胞加工物の投与の可否について決定する。
細胞の安全性に関する疑義が生じた場合、再生医療等提供機関の管理者が試験継続の可否について決定する。なお、再生医療等提供機関の管理者が本試験の早期中止又は中断を決定した場合、実施責任者等は、理由のいかんを問わず、本試験に参加した被験者に速やかにその旨を通知し、適切な措置を講じ被験者の安全を確保するための検査等を実施する。すでに当該再生医療等が提供された後に細胞の安全性に関する疑義が生じた場合、被験者に対して適切な診察、検査及び処置を行う。
10年間
保存期間が過ぎた細胞は個人データを復元不可能な形にして医療廃棄物として廃棄する。
再生医療等を行う医師は、疾病等の発生を知った場合、すみやかに実施責任者に報告を行う。実施責任者は、再生医療等提供機関の管理者に報告する。報告の方法に関しては、日本大学医学部附属板橋病院が定める危機管理マニュアルに準拠する。
再生医療等を行う医師は、再生医療等の提供終了後、安全性及び科学的妥当性の確保の観点から、再生医療等(DFAT細胞)の提供による疾病等の発生、効果等について、被験者毎に試験期間終了後は通常診療にて3年間の追跡調査に努める。また、疾病等の発生を知ったときは、必要に応じて、各種法令に従い報告を行う。
研究における細胞治療後の観察期間は52週であるが、その期間終了後においても、患者の連絡先を把握しておくことで継続的に安全性の確認を行う。
募集中 Recruiting

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

湘南鎌倉総合病院認定再生医療等委員会 Shonan Kamakura General Hosptal Certified Committee for Regenerative Medicine
NB3140001
神奈川県鎌倉市岡本1370番地1 1370-1 Okamoto, Kamakura, Kanagawa
0467-46-1717
rm_committee@shonankamakura.or.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2020年01月27日
SKRM-2-015

7 その他

本試験に関与する者は、被験者の本試験参加の如何にかかわらず、個人情報、同意書、症例報告書、原資料等の取扱い及び試験成績の公表に関して、被験者の身元の秘密を保全する。実施責任者等は、被験者識別のため、被験者識別コードを用いる。症例報告書にカルテ番号及び被験者イニシャル等は記載せず、被験者識別コードのみを記入する。詳細は日本大学医学部附属板橋病院個人情報保護に関する運用管理内規に従う。
学内で義務付けられている倫理審査講習を受講する。また、実施責任者は、各医師に対し、指定する教育又は研修(プロジェクト外で実施される講習等(e-learningを含む))を少なくとも年度内1回受講させなければならない。
診療科及び試験事務局に対応窓口を設置する。同窓口の担当医師または担当者において聞き取りを行い、その内容を実施責任者及び研究総括者へ報告し、必要に応じて再生医療提供機関管理者である病院長へ報告する。
非該当
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 【DFAT】同意説明文書_Ver 1.2墨塗.pdf

変更履歴

種別 公表日
軽微変更 令和2年3月31日 (当画面)
新規登録 令和2年2月17日 詳細