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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第一種
令和2年3月5日
令和5年9月29日
水疱性角膜症に対する培養角膜内皮細胞移植に関する臨床試験
水疱性角膜症に対する培養角膜内皮細胞移植に関する臨床試験
京都府立医科大学附属病院
佐和 貞治
水疱性角膜症患者に対する培養ヒト角膜内皮細胞移植に関する臨床試験の目的は、従来、唯一の治療法がアロドナー角膜(他家角膜)を用いた角膜移植である水疱性角膜症の患者を対象に、培養ヒト角膜内皮細胞移植の有効性と安全性を確認する。
2
水疱性角膜症
募集中
京都府立医科大学特定認定再生医療等委員会
NA8150008

変更内容

管理者(多施設共同研究として実施する場合は代表管理者)
氏名:夜久 均
氏名:佐和 貞治
令和5年4月1日
管理者(多施設共同研究として実施する場合は代表管理者)
Name:Yaku Hitoshi
Name:Sawa Teiji
令和5年4月1日

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和5年8月30日
jRCTa050190118
京都府立医科大学附属病院
京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465
佐和 貞治 Sawa Teiji

(1)再生医療等の名称及び分類

水疱性角膜症に対する培養角膜内皮細胞移植に関する臨床試験 Development of Corneal-Endothelial Regenerative Medicine Involving Cultivated Human Corneal Endothelial Cell Injection( CHCEC )
水疱性角膜症に対する培養角膜内皮細胞移植に関する臨床試験 Development of Corneal-Endothelial Regenerative Medicine Involving Cultivated Human Corneal Endothelial Cell Injection( CHCEC )
第一種
本再生医療等技術は、政令で除外される技術ではない。輸入した角膜組織より細胞を取得することにより、第一種と分類される4条件の一つ、「投与を受ける者以外の人の細胞」を用いるため、第一種と判断した。

(2)再生医療等の内容

水疱性角膜症患者に対する培養ヒト角膜内皮細胞移植に関する臨床試験の目的は、従来、唯一の治療法がアロドナー角膜(他家角膜)を用いた角膜移植である水疱性角膜症の患者を対象に、培養ヒト角膜内皮細胞移植の有効性と安全性を確認する。
2
2015年09月01日
2023年05月31日
45
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
本臨床試験の被験者の選択基準の抜粋を示す。
(1) 下記の選択基準をすべて満たす患者を対象とする。水疱性角膜症と診断されており、以下の基準を満たすこと。
 ① 最良矯正視力が0.5未満
 ② 角膜内皮スペキュラーで角膜内皮細胞が観察できないか、もしくは内皮細胞密度が1平方ミリあたり500未満
 ③ 角膜上皮浮腫が存在し、角膜厚が630μm以上
(2) 同意取得時の年齢が、20歳以上90歳未満の患者
(3) 本人から文書同意を得た患者
BSCVA under 0.5
corneal endothelial cell density unmesurable or under 500cells per mm2
Corneal thickness over 630 micro meter with corneal epithelial edema
下記の除外基準に一つでも当てはまる患者は対象としない
(1) 活動性の角膜感染症(細菌・真菌・ウイルスなど)を有する患者
(2) 妊娠またはその可能性のある患者、授乳中の患者
(3) 出血性の疾患を有する患者
(4) 精神障害及び中等度および重度認知症などのため、担当医師により十分な理解と協力が得られないと判断された患者
(5) 眼圧のコントロールが不良な緑内障患者
(6) 血糖コントロール不良な糖尿病患者
(7) ステロイド剤に対する過敏症を有する患者
(8) 全身性の自己免疫疾患を合併する患者(SLE、ベーチェット病等)
(9) 他の原因による視力障害の関与が強く疑われる患者 
(10) 既に本プロトコル治療を実施した患者
(11) 抗がん剤の使用者および使用を予定された者
(12) 心疾患(心筋梗塞、心不全、コントロール不良の不整脈等)、脳血管障害(脳卒中)の既往を有する(及び/又は合併する)患者
(13) その他、合併症等のために本研究を実施するのに不適当と考えられる患者など、研究責任医師または研究分担医師が本研究の参加に支障があると判断した患者
corneal infection
pregnant
bleeding tendency
mental disability
uncontrolable glaucoma
uncontrolable diabetes
autoimmune disease
cancer patient
heart disease
20歳 以上 20age old over
90歳 未満 90age old not
男性・女性 Both
個々の対象者として
•被験者が同意を撤回した場合
•プロトコル治療の継続が困難な有害事象が発生した場合
•適格基準を満たさないことが判明した場合
•培養角膜内皮細胞の品質が製品標準書に示す規格を満たさない場合
•被験者が死亡した場合
•新規のがんの発生があった場合
•その他、医師が治療の中止を判断した場合
•併用禁止薬が投与された場合
•併用禁止療法が実施された場合
•拒絶反応、続発緑内障等により移植眼への再介入が必要になった場合

研究として
・研究責任者がプロトコル治療の安全性に問題があると判断した場合
・独立データモニタリング委員会からの勧告により、プロトコル治療の安全性および試験進捗に問題があると研究責任者が判断した場合
水疱性角膜症 Bullous Keratopathy
角膜内皮障害 Cornea Endothelial dysfunction
培養角膜内皮細胞注入を実施する。 Performing CHCEC injection.
•移植後24 週の角膜内皮密度が500 個/mm^2 以上であること。
Corneal Endothelial Cell Density > 500 cells/mm^2 (24W)
•移植後52 週及び104 週の角膜内皮密度が500 個/mm^2 以上であること。
•移植後24 週、52 週及び104 週の角膜厚が630 μm 未満、かつ角膜上皮浮腫を認めない。
•移植前から移植後24 週、52 週及び104 週の視力改善率(2 段階以上の視力改善)。
•移植前から移植後24 週のVFQ-25 スコアの変化。
Corneal Endothelial Cell Density > 500 cells/mm^2 (52W, 104W)
Corneal Thickness < 630 micro meter and no corneal epithelial edema (24W, 52W, 104W)
Improvement of visual acuity (24W, 52W, 104W)
Improvement of VFQ-25 (24W)
別添の通り

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
木下 茂 Shigeru Kinoshita
京都府立医科大学 Kyoto Prefectural University of Medicine
特任講座 感覚器未来医療学
602-8566
京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465 465 Kajii-cho, Kawaramachi-Hirokoji, Kamigyo-ku, Kyoto
075-251-5772
shigeruk@koto.kpu-m.ac.jp
自施設
年間約20000名の救急診療を提供しており、京都市の2大学附属病院、4救命救急センターの1角として、救急医療専用の3床を有し、緊急手術、緊急カテーテル治療、緊急内視鏡治療などにも対応している。設備の内容は以下の<機器設備一覧>の通り。平成22年から救急医療学教室が創設されており、より一層の救急診療体制の向上を目指している。 <機器設備一覧> ①エックス線装置 一般撮影装置 島津製作所 RADIOT EX Safire 2台 一般撮影装置 島津製作所 DADIOT EX CH-200 1台 CT装置 "東芝メディカルシステムズ"               Aquilion RXL(16マルチ) 1台 ポータブル撮影装置 日立メディコ               シリウス125 1台 透視X線装置 島津製作所            SONIAL vision safire 17 1台 泌尿器撮影装置 島津製作所 ウロビジョンⅡ 1台 心臓カテーテルX線装置 島津製作所 BRANSIST                  safire VB9 1台 腹部アンギオ用X線装置 島津製作所 BRANSIST                safire VC17 1台 頭部アンギオ用X線装置 PHILIPS Allura               Clarity FD20/20 1台 MRI装置 PHILIPS     "GYROSCAN INTRA NOVA(1.5T)" 1台 ②心電計 心電計 フクダ電子株式会社 FCP-4721 1台 心電計 フクダ電子株式会社 FCP-7431 1台 ③輸液及び輸液のための設備 輸液ポンプ JMS OT -888 4台 輸液ポンプ テルモ T E-171 1台 シリンジポンプ T OP T OP-5300 2台 シリンジポンプ T OP T OP-5300E 2台 ④除細動器 AED PHILIPS HEART ST ART FR2+ 1台 除細動器 PHILIPS HEART ST ART MRx 1台 除細動器 日本光電 T EC-5531 1台 ⑤人工呼吸器 人工呼吸器 フィリップスレスピロニクス LT V-1000 1台 ⑥その他 カプノメータ 日本光電 WEC-7301 1台 セントラルモニタ 日本光電 WEP-4202 1台 セントラルモニタ 日本光電 WEP-5208 1台 ベットサイドモニタ 日本光電 BSM-2401 4台 ベットサイドモニタ 日本光電 BSM-4103 1台 ベットサイドモニタ 日本光電 PVM-2703 3台 送信機 日本光電 ZS-630P 2台 送信機 日本光電 ZS-940P 5台 パルスオキシメータ COVIDIEN JAPAN N-65 1台 パルスオキシメータ コニカミノルタ ヘルスケア PALSOX-1 3台 パルスオキシメータ コニカミノルタ ヘルスケア PULSOX-Lite 2台 血圧監視装置 オムロンコーリン BP-203i 1台 酸素流量計 エア·ウォーター防災 FS-300 4台 酸素流量計 小池メディカル G-10L 11台 酸素流量計 小池メディカル G-15L 4台 酸素流量計 小池メディカル P-10L 10台 酸素流量計 小池メディカル P-15L 2台 据置型自動血圧計 オムロンコーリン HBP-9020 1台 自動血圧計 テルモ ES-H55 4台 低圧持続吸引器 泉工医科 MS-008 (B) 1台 電気メス エルマンジャパン サージトロンEMC 1台

(2)その他研究の実施体制に関する事項

久保田 宏 Kubota Hiroshi
京都府立医科大学附属病院 University Hospital, Kyoto Prefectural University of Medicine
事務部病院管理課
602-8566
京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465 465 Kajii-cho, Kawaramachi-Hirokoji, Kamigyo-ku, Kyoto
075-251-5355
075-251-5356
byokanso@koto.kpu-m.ac.jp
医師
木下 茂
京都府立医科大学
特任講座 感覚器未来医療学
医師
外園 千恵
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
稲富 勉
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
上野 盛夫
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
今井 浩二郎
京都府立医科大学大学院医学系研究科
医療フロンティア展開学
医師
田中 寛
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
山本 雄士
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
福岡 秀記
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
沼 幸作
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
駒井 清太郎
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
出口 英人
京都府立医科大学
眼科学教室
医師
粥川 佳菜絵
京都府立医科大学
眼科学教室
京都府立医科大学大学院医学研究科
手良向 聡
京都府立医科大学大学院医学研究科
生物統計学
京都府立医科大学眼科学教室
永田 健児
京都府立医科大学
眼科学教室
京都府立医科大学大学院医学研究科
手良向 聡
京都府立医科大学大学院医学研究科
生物統計学

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

培養ヒト角膜内皮細胞
CorneaGen
FDAの認可を受けた米国シアトルにあるCorneaGenよりヒト適用における安全性が厳格に検査された角膜組織を入手する。
CorneaGenより角膜移植に準拠して採取されたヒト角膜を輸入したものを用いる。以下に示す疾患により死亡したドナー、或いは原因不明のままの死亡したドナーからの組織は使用しない。角膜と共に送られてくるTissue Information Formの確認となる。
①組織提供者全般の除外項目
• 原因不明の死亡
• 敗血症あるいは全身性感染症
• Creutzfeldt−Jacob病(変異型を含む)とその疑い
• 悪性腫瘍(原発性脳腫瘍や固塑癌などで手術後5年を経過
し、完治したと判断される者では組織採取医の判断に委ねる)
•白血病,悪性リンパ腫などの血液腫瘍
• 重篤な代謝・内分泌疾患,血液疾患や膠原病などの自己免疫疾患
• 梅毒検査陽性,T PHA
• B型肝炎(HBV)
• C型肝炎(HCV)
• ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症
• 成人T細胞白血病(HT LV)
• パルボウイルスB19感染症
• ウイルス性敗血症の症状の疑われる患者(西ナイルウイルス、SARS対応を含む)
②変異型Creutzfeldt−Jacob病に関する項目
2001年6月以後,変異型Creutzfeldt−Jacob病(vCJD)の感染可能性を除外するため、新たな事実の発見や規制の変更が行われるまで以下の既往を有するドナーからの組織提供を受けないものとする。  
• CJDの症状である痴呆や原因不明の中枢神経症状を有するもの
• 血縁者にCJDおよび類縁疾患と診断された人がいる
• 人由来成長ホルモンの注射を受けたことがある
• 角膜移植を受けたことがある
• 硬膜移植を伴う脳外科手術を受けたことがある
なおドナー年齢は29歳以下、内皮細胞密度が3,000個/mm2、死後24時間以内に角膜摘出し保存液に入れることを入手の条件としている。特定細胞加工物の製造及び品製造及び品質管理の方法の概要
FDAの認可を受けた米国シアトルにあるCorneaGenよりヒト適用における安全性が厳格に検査された角膜組織を入手し、本組織より京都府立医科大学Cell Processing Centerにて当該細胞を作成入手する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

培養ヒト角膜内皮細胞
<製造の方法の概要>
培養角膜内皮細胞の製造は京都府立医科大学CPCにおいてGMPに準じて実施される。ヒト角膜よりデスメ膜ごと角膜内皮細胞を剥離して、酵素処理した後に、培地に懸濁してプレートに播種し、継代培養する。継代は通常2〜3回繰り返す。出荷時には、細胞を観察し、汚染や異常がないことを確認する。酵素処理により細胞を回収する。細胞懸濁液を調製しプロテオセーブに移植用としてを分注し、氷中にて手術室へ移す。(詳細は添付資料2提供する再生医療等の詳細を記した書類を参照)
<品質管理の方法>
各原材料の受入れ検査を実施し、また工程内品質管理試験としては、各培養工程での培養液のELISA試験、顕微鏡写真からの細胞密度測定等を実施する。出荷前試験においては規格試験として、外観試験、純度試験、機能性試験を、安全性検査として出荷日(手術日)の2週間前に無菌試験等を実施し、適合したものだけが出荷される。更に出荷日までの2週間の培養の安全性担保のために安全性検査を実施する。また同ロットは遡及調査用に-180℃で冷凍保存する。最終製品の安全性試験として本品の製造工程中に、角膜内皮細胞に何らかの有害な変異が生じ、細胞の癌化が起きる可能性を検討するために、幾つかの異なるロット、また継代数の異なる培養ヒト角膜内皮細胞について核型解析を実施する。
手術は原則として局所麻酔により手術室にて行う。角膜内皮剥離用シリコンニードルにて角膜内皮細胞を剥離後、懸濁した培養角膜内皮細胞を、前房内に注入する。手術終了直後より3時間以上のうつむき姿勢をとる。
京都府立医科大学Cell Processing Center
FA5150005
京都府立医科大学Cell Processing Center
該当なし

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

非臨床研究として、臨床においてヒト角膜内皮細胞を眼前房内に投与することを想定して、被験動物(ウサギ或いはサル)と同一種由来の角膜内皮細胞懸濁液を用いて、眼前房内単回投与急性毒性試験、体内動態試験を実施した。前者については検査項目すべてで全く異常を認めず、後者については、30種以上の臓器パネルを摘出し、肉眼的並びに病理学的検査を実施し、全臓器における異常を全く検知しなかった。免疫学的拒絶応答の有無についてはマウス角膜内皮組織由来の内皮細胞の眼前房内投与において、免疫寛容が誘導され、角膜組織の拒絶応答の生じないことを確認するとともに、万が一、静脈内に移入細胞が漏洩したとしても、静脈内に流れる角膜内皮細胞による免疫学的感作が生じないことを確認し、免疫特権部位である眼前房内への角膜内皮細胞の投与の免疫学的安全性を確認している。移植される培養ヒト角膜内皮細胞は核型異常の認められないものとして規格が厳重に設定されている。培養角膜内皮細胞の原料となる角膜組織については、米国アイバンクより角膜移植に準拠して採取されたヒト角膜を輸入して用いる。また角膜内皮細胞の培養の際に用いる培地には、「ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価」について(平成12年2月22日付、医薬審第329号)に適合している培
地を用いる。詳細は添付資料2提供する再生医療等の詳細を記した書類_1P.12〜16を参照のこと。
水疱性角膜症は、加齢、外傷、眼科手術などにより角膜内皮密度が極度に減少し、角膜実質の厚みが増すことで角膜が混濁し、高度の視力障害をきたす。また角膜上皮浮腫に起因する眼痛も来しうる。本再生医療等技術を行う利点としては、角膜内皮細胞を新しく補充して角膜実質の厚みを正常化することにより、視力の改善が期待される。また、角膜上皮の改善により眼痛が解消される。現在本疾患に対して角膜内皮移植が行われるが、ドナー角膜不足、長期予後が不良という課題を抱えており、本再生医療等技術がパラダイムシフトをもたらす。不利益としては、注入した培養角膜内皮細胞が効力を示さない可能性、内眼手術に通常想定される感染のリスクがある。また再生医療等技術に一般的に懸念される感染、アレルギーのリスクがある。提供する再生医療等に使用される培養ヒト角膜内皮細胞については、細胞の表面抗原によるFACSでの細胞組成の管理、産生サイトカインなどの産生物、最終培養時の細胞密度などを用いて、品質規格が厳重に規定され、細胞を安定に提供できる技術が完成されている。前項に示したガイドラインに準拠する11例の臨床研究で上述の安全性上のリスクは現状では確認されず、現行において安全性はほぼ完全に担保され、一方、臨床研究で細胞移入により本再生医療等技術が従来の角膜移植技術を凌ぐ有効性を全例で示すことが確認された。万が一、効果が認められない場合は、すみやかに通常の角膜内皮細胞移植を行う用意があり、内眼手術、再生医療等技術のリスクについては速やかに加療を行う体制が整っている。これらの対処を経ても重篤な後遺障害が生じた場合は、臨床研究に関する賠償責任保険より補償が行われる。
出荷指図書(添付資料17参照)に基づいて、製造管理責任者、品質管理責任者が出荷判定を行い、「適合」した特定細胞加工物のみが出荷され、6時間以内に投与される。具体的には、細胞の感染の有無、発現する細胞表面抗原解析に基づく細胞組成の解析による目的細胞の含有量、非目的細胞の含有量、細胞の産生するタンパク生産物量に基づく規格など特定細胞加工物の品質規格、純度が設定基準を充足することを
品質管理責任者が判断する。同時に、製造管理責任者は本加工物の製造に係る全工程がGMP基準を充足してることを確認する。いずれかが充足されない場合は投与不可、双方ともに充足された時のみ投与可と判定する。また前述した再生医療等を行う医師が、出荷判定記録書を確認後、実際に投与する。
被験者に状況をよく説明し、注意深く経過観察をおこなう。
角膜内皮細胞を採取した残りの角膜組織は-80℃の冷凍庫に又培養加工した細胞の残りは-180℃の液体窒素タンク中に30年間冷凍保存する。将来的に再生医療を受けた患者に何かしらの問題が起こった場合の訴求性調査を可能にするためである。
廃棄する。
研究責任者は重大な事態が発生した場合には、研究機関の長に対し、速やかに、その旨を報告する。また研究責任者は、研究機関の長の指示を受ける前に、必要に応じて当該臨床研究の中止または暫定的な措置を講ずることが出来る。
研究終了後も定期的外来診療により、安全性及び有効性について確認を行い、カルテに記載する。被験者に病原体感染等の有害事象が生じた場合は、適切な医療措置を行うと共に、最終調製物に関する確認を行い、原因究明に努める。なお、臨床試験終了後の定期的外来で得られた追跡調査のデータは、解析には含めない。
本研究では注入後2年間を経過観察する。研究終了後も、引き続き外来診療にて観察を続行する。再生医療等を受けた者に関する連絡先は、変更があった場合は更新していく。
2015年09月01日
2015年09月01日
募集中 Recruiting

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

京都府立医科大学特定認定再生医療等委員会 Specified Accreditation Regenerative Medicine Committee, Kyoto Prefectural University of Medicine
NA8150008
京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465番地 Kajii-cho, Kawaramachi-Hirokoji, Kamigyo-ku, Kyoto, Kyoto
075-251-5373
tokutei@koto.kpu-m.ac.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2021年08月27日

7 その他

細胞提供者:CorneaGen実施の匿名化。
医療を受ける患者:被験者識別コードを使用する。被験者識別コードは、個人情報を含まず一意となる任意のコードをつける。例えば、被験者の生年月日、イニシャル、カルテ番号、電話番号などは使用しない。
No
GLP, GMP, GCPについて本再生医療に係るメンバーに対して年に一度の専門家による講義受講を義務付けている。研修については企業における医薬開発実体験者によるOJTを実施している。医の倫理に関しては主要メンバーのCIT I受講を義務付けており、京都府立医科大学全学での倫理教育も受講を義務付けている。患者の人権については再生医療ハイウエイの課題Dグループより再生医療に従事する国内の他の多くの
機関において、どのような問題点があるかを、具体的に数多く教示いただいている。また、年4回の再生医療に関する倫理研修委員会に参加した。再生医療等安全性確保法については、厚生労働省再生医療等研究推進室の担当官より3回に渡り講義を受けている。特定細胞加工物の投与に際し開催される症例検討会において、プロトコルに則り実施可能となるよう打合せを行う。その際に特定細胞加工物製造に関する進捗、課題についても共有し、安全性・有効性を高めるべく議論する。
京都府立医科大学眼科の外園千恵、上野盛夫が担当する(連絡先:075-251-5578)。
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 410_説明文書および同意文書_変更8_20210720F.pdf

変更履歴

種別 公表日
軽微変更 令和5年9月29日 (当画面) 変更内容
変更 令和3年11月19日 詳細 変更内容
変更 令和2年12月3日 詳細 変更内容
新規登録 令和2年3月5日 詳細