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再生医療等提供計画情報の詳細情報です。

第一種
令和4年6月27日
令和5年6月8日
特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の安全性を検討する探索的試験
非感染性角膜潰瘍に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の安全性を検討する探索的試験
慶應義塾大学病院
松本 守雄
現行の保存療法が無効な特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍を対象に、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞を結膜下注射した時の安全性を確認することを目的とする。あわせて探索的に有効性を確認する。対象とする二疾患はいずれも穿孔し角膜移植になる可能性が非常に高い疾患である。当該再生医療等による治療法が従来の治療法と比べて優れている点として、低侵襲であることが挙げられる。既存治療としては角膜穿孔に対する角膜移植術が施行されているが、角膜移植は拒絶反応と移植片機能不全に陥ることが半数であり、本治療が対象患者に奏功すれば侵襲の少ない治療を患者に提供できる可能性がある。
1
特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍
募集中
慶應義塾特定認定再生医療等委員会
NA8150014

変更内容

再生医療を受ける者の適格基準
主たる除外基準:1)リウマチ性(膠原病性)角膜周辺部潰瘍患者
2)ブドウ球菌性周辺部潰瘍患者
3)兎目や眼球突出による角膜潰瘍患者
4)テリエン周辺角膜変性患者
5)強膜炎患者
6)重篤な心・腎・肝・呼吸器疾患の合併する患者
7)妊婦及び妊娠の可能性のある、又は本臨床研究期間に妊娠を計画している女性、又はパートナーの妊娠を希望する男性
8)悪性新生物を合併する患者
9)静脈血栓症や肺塞栓を合併する患者
10)同意日前3ヵ月以内に、他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加した患者、又は本臨床研究施行中に他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加する予定のある患

11)両眼性の角膜潰瘍患者
12)コントロール不良の糖尿病患者
13)本臨床研究施行中に外科的療法を予定している患者
14)ペニシリン系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物質にアレルギーがある又はアレルギーの既往がある患者
15)その他研究責任医師又は研究分担医師が研究対象として不適当と判断した患者
主たる除外基準:1)リウマチ性(膠原病性)角膜周辺部潰瘍患者
2)ブドウ球菌性周辺部潰瘍患者
3)兎目や眼球突出による角膜潰瘍患者
4)テリエン周辺角膜変性患者
5)強膜炎患者
6)重篤な心・腎・肝・呼吸器疾患の合併する患者
7)妊婦及び妊娠の可能性のある、又は本臨床研究期間に妊娠を計画している女性、又はパートナーの妊娠を希望する男性
8)悪性新生物を合併する患者
9)静脈血栓症や肺塞栓を合併する患者
10)同意日前3ヵ月以内に、他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加した患者、又は本臨床研究施行中に他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加する予定のある患

11)両眼性の角膜潰瘍患者
12)コントロール不良の糖尿病患者
13)本臨床研究施行中に外科的療法を予定している患者
14)ペニシリン系抗菌薬、アミノグリコシド系抗菌薬にアレルギーがある又はアレルギーの既往がある患者
15)その他研究責任医師又は研究分担医師が研究対象として不適当と判断した患者
実施責任者の連絡先
氏名:稲垣 絵海
氏名:平山 雅敏
実施責任者の連絡先
Name:Inagaki Emi
Name:Hirayama Masatoshi
実施責任者の連絡先
電子メールアドレス:eminagaki@keio.jp
電子メールアドレス:mar_hirayama@keio.jp
再生医療等を行う医師又は歯科医師
氏名:平山 雅敏
氏名:稲垣 絵海
再生医療等を行う医師又は歯科医師
氏名:山崎 梨沙
氏名:外間 梨沙
(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置
再生医療等を受ける者又は代諾者に対する説明及び同意文書の様式(別紙):04-2_再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式_第1.1版_20220615_修正0621.pdf
再生医療等を受ける者又は代諾者に対する説明及び同意文書の様式(別紙):04-2_再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式_第2.0版_20230401.pdf
1 認定再生医療等委員会意見書
01_認定再生医療等委員会意見書.pdf
【R2021002】意見書_20230316_20230413.pdf
2 提供する再生医療等の詳細を記した書類(研究として再生医療等を行う場合は、研究計画書)
02_提供する再生医療の詳細を記した書類(研究として再生医療等を行う場合は、研究計画書)_第1.1版_20220615.pdf
02_提供する再生医療の詳細を記した書類(研究として再生医療等を行う場合は、研究計画書)_第2.0版_20230401.pdf
3 実施責任者及び再生医療等を行う医師又は歯科医師の氏名、所属、役職及び略歴(研究に関する実績がある場合には、当該実績を含む。)を記載した書類
03_実施責任者及び再生医療等を行う医師又は歯科医師の氏名、所属、役職及び略歴(研究に関する実績がある場合には、当該実績を含む。)を記載した書類.pdf
03_実施責任者及び再生医療等を行う医師又は歯科医師の氏名、所属、役職及び略歴(研究に関する実績がある場合には、当該実績を含む。)を記載した書類_20230401.pdf
4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式
04-2_再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式_第1.1版_20220615_修正0621_墨消し済み.pdf
04-2_再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式_第2.0版_20230401_墨消し済み.pdf
7 特定細胞加工物概要書(特定細胞加工物を用いる場合)
07_特定細胞加工物概要書_第1版.pdf
07_特定細胞加工物概要書_第2版.pdf
8 特定細胞加工物標準書(特定細胞加工物を用いる場合)
08_特定細胞加工物標準書_第1版 .pdf
08_特定細胞加工物標準書_第2版.pdf
15 モニタリングに関する手順書
15_モニタリングの実施に関する手順書_第1.0版.pdf
15_モニタリングの実施に関する手順書_第3.0版.pdf
16 監査に関する手順書
16_監査手順書_第1.0版.pdf
16-1_監査手順書_第2.0版.pdf
18 利益相反管理計画
18_利益相反管理計画(様式E)_20200404.pdf
18_利益相反管理計画(様式E)_20230401.pdf
21 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
20-1_認定再生医療等委員会議事概要_提出用.pdf
第12回再生委員会議事録_概要_厚労省提出用.pdf
22 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
変更サマリー_20230105_20230302修正.pdf
23 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
第1回再生委員会議事録_概要_厚労省提出用_差替え.pdf
24 その他(本文中に掲載しきれない説明書類等)
変更サマリー_20230401.pdf

1 提供しようとする再生医療等及びその内容

申請者情報

令和5年5月30日
jRCTa030220167
慶應義塾大学病院
東京都新宿区信濃町35
松本 守雄 Matsumoto Morio

(1)再生医療等の名称及び分類

特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の安全性を検討する探索的試験 The exploratory safety study of adipose-derived mesenchymal stem cells for idiopathic periperal corneal ulcer and cGVHD related corneal ulcer
非感染性角膜潰瘍に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の安全性を検討する探索的試験 The exploratory safety study of adipose-derived mesenchymal stem cells for non-infectious corneal ulcers
第一種
本再生医療等で用いる特定細胞加工物は、政令で除外される技術に該当せず、ES/iPS細胞ではなく、細胞内蛋白導入及び遺伝子治療・導入に該当せず、異種動物細胞ではないが、投与を受ける者以外の人から採取した脂肪を原料として培養したヒト(同種)脂肪由来間葉系幹細胞であるため第一種と判断した。

(2)再生医療等の内容

現行の保存療法が無効な特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍を対象に、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞を結膜下注射した時の安全性を確認することを目的とする。あわせて探索的に有効性を確認する。対象とする二疾患はいずれも穿孔し角膜移植になる可能性が非常に高い疾患である。当該再生医療等による治療法が従来の治療法と比べて優れている点として、低侵襲であることが挙げられる。既存治療としては角膜穿孔に対する角膜移植術が施行されているが、角膜移植は拒絶反応と移植片機能不全に陥ることが半数であり、本治療が対象患者に奏功すれば侵襲の少ない治療を患者に提供できる可能性がある。
1
実施計画の公表日
2024年03月31日
3
介入研究 Interventional
単一群 single arm study
非盲検 open(masking not used)
非対照 uncontrolled control
単群比較 single assignment
治療 treatment purpose
1)本研究への参加について、本人からの自由意思により文書同意が取得されている患者
2)同意取得時の年齢が満20歳以上の男女
3)眼痛を伴った充血、流涙、羞明感を有する患者
4)局所及び全身の内科的抗炎症療法(ステロイド及び免疫抑制剤)が奏効せず潰瘍の進行を認めた特発性周辺部角膜潰瘍患者又は慢性移植片対宿主病に伴う角膜潰瘍患者(いずれも片眼性)
慢性移植片対宿主病患(chronic graft versus hostdisease;cGVHD)とは臓器移植に伴う合併症のひと
つ。
特発性周辺部角膜潰瘍の場合において潰瘍範囲は1象限以上2象限以下とする。
1) Informed consent of this study
2) Over 20 years old
3) Red eye with pain or photophobia
4) Unilateral non-infectious corneal ulcer (idiopathic peripheral ulcer or cGVHD relatedcorneal ulcer) refractive to anti-inflammatory drugs (steroids and immunosuppressants)
Idiopathic peripheral corneal ulcer area should be over one quadrant and less than two qu
adrants.
1)リウマチ性(膠原病性)角膜周辺部潰瘍患者
2)ブドウ球菌性周辺部潰瘍患者
3)兎目や眼球突出による角膜潰瘍患者
4)テリエン周辺角膜変性患者
5)強膜炎患者
6)重篤な心・腎・肝・呼吸器疾患の合併する患者
7)妊婦及び妊娠の可能性のある、又は本臨床研究期間に妊娠を計画している女性、又はパートナーの妊娠を希望する男性
8)悪性新生物を合併する患者
9)静脈血栓症や肺塞栓を合併する患者
10)同意日前3ヵ月以内に、他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加した患者、又は本臨床研究施行中に他の治験、臨床研究及び製造販売後臨床試験等の臨床試験に参加する予定のある患

11)両眼性の角膜潰瘍患者
12)コントロール不良の糖尿病患者
13)本臨床研究施行中に外科的療法を予定している患者
14)ペニシリン系抗菌薬、アミノグリコシド系抗菌薬にアレルギーがある又はアレルギーの既往がある患者
15)その他研究責任医師又は研究分担医師が研究対象として不適当と判断した患者
1) Rheumatic ulcerative keratitis
2) Staphylococcal ulcerative keratitis
3) Ulcerative keratitis due to rabbit eye and bulging eye
4) Terrien corneal degeneration
5) Scleral inflammation
6) Significant systemic complications of heart, kidney or respiratory tract
7) Female patients who are or plan to become pregnant during the course of the study, and male patients who wish to have their partners become pregnant during the course of the study
8) Malignant neoplasm
9) History of venous thrombosis or pulmonary embolism
10) Participants who were enrolled in another clinical study or clinical trial within 3
months prior to the study, or plan to enroll during the course of this study
11) Bilateral corneal ulcers
12) Patients with uncontrolled diabetes
13) Patients who are scheduled for ocular surgical treatment during this clinical study
14) Patients with a history of drug allergy for penicillin or aminoglycoside
15) Other potential participants deemed to be inappropriate by physicians
20歳 以上 20age old over
上限なし No limit
男性・女性 Both
・個々の患者の中止基準
1)研究対象者から研究参加の辞退の申し出や同意の撤回があった場合
2)登録後に適格性に関する基準を満たさないことが判明した場合
3)疾病等により研究の継続が困難な場合
4)研究全体が中止された場合
5)その他の理由により、医師が当該研究対象者の研究参加を中止することが適当と判断した場合
・研究全体の中止基準
実施責任者は、使用するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の品質、安全性、有効性に関する重大な情報が得られた等の理由により、再生医療等提供機関での臨床研究を中止すると判断した場合には、特定認定再生医療等委員会に通知するとともに、厚生労働大臣に届け出る。
特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍 Idiopathic peripheral ulcer and cGVHD related corneal ulcer
043
特発性周辺部角膜潰瘍、cGVHD角膜潰瘍 Idiopathic peripheral ulcer, cGVHD related corneal ulcer
ヒト脂肪由来間葉系幹細胞約2×10^7個を含む細胞懸濁液0.5 mLを結膜下に単回投与する。 Subconjunctival injection of 2 x 10^7 human adipose-derived mesenchymal stem cells in 0.5 mL Ringer's solution
結膜下投与 Subconjunctival injection
安全性:ヒト脂肪由来間葉系幹細胞の結膜下注射による副作用(全身症状、注入局所の変化(疼痛、腫脹)、バイタルサイン(体温・脈拍・血圧変動)、臨床検査値(肝腎心肺機能障害) Safety: Side effects of sub-conjunctival injection of human adipose-derived mesenchymal stem cells (systemic side-effects, pain, edema), vital sign and clinical examination
有効性:ヒト脂肪由来間葉系幹細胞の結膜下注射による病態の経時的変化、角膜潰瘍面積、前眼部3 次元光干渉断層計による角膜形状解析、視力検査・眼圧検査 Efficacy: Clinical signs following subconjunctival injection of human adiposederived mesenchymal stem cells, ulcer area, improvement in corneal thickness by OCT. Visual acuity and intra ocular pressure
別添の通り

2 人員及び構造設備その他の施設等

(1)人員及び構造設備その他の施設に関する事項

医師
平山 雅敏 Hirayama Masatoshi
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 Keio University
眼科
160-8582
東京都新宿区信濃町35 Shinanomachi 35, Shinjuku-ku, Tokyo
03-3353-1211
mar_hirayama@keio.jp
自施設
救急医療を優先している病室8室、病床数32床、救急時使用可能設備(エックス線装置2台、CT装置2台、 MRI装置3台、心電計2台、輸血及び輸液のための装置6台、除細動装置3台、人工呼吸器1台、超音波装置1台、透析装置7台、血液検査装置15台)

(2)その他研究の実施体制に関する事項

齋木 美恵子 Saiki Mieko
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 Keio University
眼科
160-8582
東京都新宿区信濃町35 Shinanomachi 35, Shinjuku-ku, Tokyo
03-3353-1211
03-3359-8302
msaiki@keio.jp
医師
榛村 重人
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
医師
稲垣 絵海
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
医師
外間 梨沙
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
医師
平山 オサマ モハメド アリ イブラヒム
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
医師
清水 映輔
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
医師
佐藤 真理
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学
医学部 眼科学教室
慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
長井 祐志
慶応義塾大学病院
臨床研究推進センター 臨床研究支援部門
慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
萩村 一人
慶應義塾大学病院
臨床研究推進センター 臨床研究支援部門
慶應義塾大学病院 臨床研究監理センター
工藤 由夏
慶應義塾大学病院
臨床研究監理センター 研究基盤部門
慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
佐藤 泰憲
慶應義塾大学病院
臨床研究推進センター 生物統計部門
慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
河合 加奈
慶應義塾大学病院
臨床研究推進センター 再生医療等支援部門

(3)多施設共同研究に関する事項

3 再生医療等に用いる細胞の入手の方法並びに特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法等

(1)再生医療等に用いる細胞の入手の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

ヒト(同種)脂肪由来間葉系幹細胞
THE CLINIC/ロート製薬株式会社
下記の選択基準及び除外基準に基づき、細胞提供者を選定する。
【選択基準】
以下のすべてを満たす者
1) 手術により皮下脂肪組織を採取する者
2) 手術日より82日以上の間隔を空けた日に感染症検査を受けることが可能な者
3) 同意取得時に20歳以上で本人からの文書同意が可能な者
4) 身分証明書による本人確認が可能な者
【除外基準】
1)問診等で、予め定めた疾患の既往歴又は現病歴が確認された者
2)問診等で、予め定めた感染症(B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV)、パルボウイルスB19、その他)に罹患していることが確認された者
以下の感染症が陰性であることを血液検査により確認する。
B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV)、パルボウイルスB19(B19V)、その他。
血液検査は、原則同意取得後、脂肪組織吸引手術日前に1回、脂肪組織吸引手術日の82日以上(約3カ月)後に1回の合計2回実施される。
脂肪組織の採取等は、以下の通り実施する。但し、採取等にあたっては、ドナーの安全を最優先することとする。

手術室の清潔環境下、皮下脂肪組織(大腿部)よりシリンジを用いた手動吸引により脂肪を採取する。吸引口の大きさは2㎜以上4㎜以下とし、清潔度に最大限配慮する。キシロカイン注射液「1%」エピネフリン含有を生理食塩水で希釈して、摘出部位の局所麻酔を行う。
脂肪組織の滅菌容器への充填と滅菌袋への封入も手術室内で行い、細胞培養加工施設に搬送する。

(2)特定細胞加工物の製造及び品質管理の方法(特定細胞加工物を用いる場合のみ記載)

ヒト(同種)脂肪由来間葉系幹細胞
【製造の概要】
脂肪組織から得られた間質血管細胞群を無血清培地で拡大培養し間葉系幹細胞を得る。
得られた細胞は凍結保存液に懸濁して保存する。
本特定細胞加工物の再生医療等提供機関への輸送は低温を維持した状態で速やかに行う。

【品質管理の概要】
(1)原料の試験及び判定基準:細胞培養加工施設に搬送されてきた脂肪組織の包装状態に異常がないかを確認する外観試験を実施する。
(2)特定細胞加工物の品質試験及び判定基準:特定細胞加工物は、トリパンブルー染色法により細胞生存率の測定を行い、日本薬局方に準じ、無菌試験、エンドトキシン試験及びマイコプラズマ否定試験を実施する。また、ICH-Q5Aに準じ広範囲のウイルスリスクを否定する。さらに、国際細胞治療学会の基準に基づき間葉系幹細胞の確認試験を実施する。
凍結状態の特定細胞加工物を融解し遠心操作等を行った後、輸液(リンゲル液)を用いて適切な容量の細胞懸濁液を調製する。手術室にて調製した細胞懸濁液をシリンジに充填し0.5 mLを結膜下に単回投与する。
ロート製薬株式会社
FA3190001
ロート幹細胞加工センター東京(Rohto Stem Cell Processing Center Tokyo)
採取した脂肪組織から幹細胞を分離・精製・培養する工程
内容:
・脂肪組織の受入
・殺菌及び静菌処理、組織分散、間葉系細胞血管群(Stromal Vascular Fraction:以下「SVF」)作製及び細胞培養
・特定細胞加工物、参考品の保管
・特定細胞加工物の出荷
・原料受入試験(外観試験)
・特定細胞加工物試験(無菌試験、エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験、細胞生存率、ウイルス否定試験、間葉系幹細胞(MSC)に係る確認試験)

(3)再生医療等製品に関する事項(再生医療等製品を用いる場合のみ記載)

(4)再生医療等に用いる未承認又は適応外の医薬品又は医療機器に関する事項(未承認又は適応外の医薬品又は医療機器を用いる場合のみ記載)

4 再生医療等技術の安全性の確保等に関す措置

(1)利益相反管理に関する事項

① 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者からの研究資金等の提供その他の関与

ロート製薬株式会社
ロート製薬株式会社 Rohto Pharmaceutical Co., Ltd
非該当
2021年04月21日
特定細胞加工物
特定細胞加工物にかかる書類作成補助

② 再生医療等に対する医療薬品等製造販売業者等からの研究資金等の提供その他の関与

③ 再生医療等に対する特定細胞加工物製造事業者又は医療品等製造販売業者等以外からの研究資金

(2)その他再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

【体内動態】雄性マウスに眼結膜下投与したヒト脂肪由来間葉系幹細胞は、全身に分布することなく投与部位に限局して存在し、長期間生着することなく 7日以内に検出限界以下となることが示された。ヒト(同種)脂肪由来間葉系幹細胞を特発性周辺部角膜潰瘍とcGVHDに伴う角膜潰瘍の患者に眼結膜下投与した場合においても、投与細胞は全身に分布することなく徐々に排除されると考えられる。
【非臨床安全性】6週齢の雌雄マウスを用いた単回静脈内投与毒性試験において、本再生医療に用いるヒト脂肪由来間葉系幹細胞を静脈内投与した際の毒性を評価した。検査項目としては、一般状態観察、体重及び摂餌量測定、眼科的検査、尿検査、血液学的検査、血液生化学的検査、剖検、器官重量測定並びに病理組織学的検査を実施した(添付資料「06_再生医療に用いる細胞に関する研究を記載した書類」参照)。
その結果、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞の最大耐量は雌雄ともに5 x 10^7 cells/kgと考えられた。本再生医療では、2 x 10^7 cellsのヒト脂肪由来間葉系幹細胞を眼結膜下投与する予定である。マウスにヒト脂肪由来間葉系幹細胞を2 x 10^5 cells/bodyの用量で単回結膜下投与した際、投与細胞の全身への分布は確認されておらず、結膜下投与されたヒト脂肪由来間葉系幹細胞の全身曝露量は、静脈内投与された場合を大きく下回ると考えられた。従って、本再生医療において、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞の全身曝露に起因する安全性の懸念は極めて低いと考えられる。重症免疫不全マウスを用いた造腫瘍性試験及びin vitro試験の結果より、本再生医療に用いるヒト脂肪由来間葉系幹細胞の腫瘍形成のリスクは極めて低いと考えられる。日本白色種雌性ウサギ(Tla:JW)を用いた眼球結膜投与刺激性試験では、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞を眼球結膜に投与した際の眼刺激性をDraize法に従って観察した。その結果、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞を眼球結膜に投与した際の眼刺激性は、1 x 10^7 cells/mLは「刺激性なし」、4 x 10^7 cells/mLは「極く軽度の刺激性あり」、10 x 10^7 cells/mLは「軽度の刺激性あり」と評価された。本再生医療では、4 x 10^7 cells/mLのヒト脂肪由来間葉系幹細胞を2 x 10^7 cells投与する予定である。
なお、同様の再生医療等技術の国内外の実施状況については、添付資料「05_再生医療等提供計画に記載された再生医療等と同種または類似の再生医療等に関する国外の実施状況を記載した書類」参照。
本再生医療に用いるヒト脂肪由来間葉系幹細胞は、活性化T細胞に対する増殖抑制活性、活性化マクロファージに対する炎症性サイトカインのmRNA発現抑制活性を有することがin vitro試験により示された。これら免疫細胞に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の免疫調節機能は、液性因子の産生や細胞間相互作用によるものと考えられた。また、マウス慢性GVHDモデルを用いた検討では、同モデルにおいて認められる角膜上皮障害が、本再生医療に用いるヒト脂肪由来間葉系幹細胞の眼結膜下投与により改善することが明らかとなった。角膜上皮障害の改善についても、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞の免疫調節機能によるものと考えられた。以上の検討から、脂肪組織由来の間葉系幹細胞には抗炎症作用や免疫抑制作用があると考えられ、予想される利益としては、当該再生医療等を結膜下に投与することにより、特発性周辺部角膜潰瘍およびcGVHDに伴う角膜潰瘍の病状が改善される可能性が挙げられる。予想される不利益としては、本臨床研究で初めて特発性周辺部角膜潰瘍およびcGVHDに伴う角膜潰瘍を有する患者への結膜下投与を行うため、本研究製品によるものと疑われる疾病、傷害若しくは死亡または感染症が発生するかどうかは現時点で不明であることが挙げられる。また、一時的に移植部位局所の変化(疼痛、腫脹など)が生じる可能性があるが、これは入院期間中に軽快するものと推察される。特発性周辺部角膜潰瘍は、何らかの免疫異常による慢性的な炎症を伴うが、ステロイド薬や免疫抑制薬の局所ならびに全身投与による抗炎症療法が行われており、免疫調節機能を有するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の眼結膜下投与は新たな治療法として有望であると考えられる。
再生医療等提供機関の実施責任者又は患者の担当医師は、細胞培養加工施設の担当者が提出した製造及び品質管理報告書を確認し、特定細胞加工物使用の可否の判断を行う。
再生医療等提供機関の実施責任者又は患者の担当医師は、特定細胞加工物を受領した際に表示ラベルと出荷判定書/品質保証書の記載に齟齬がないこと、容器や包装に漏れ、破損、異物の付着等の異常がないかを点検する。さらに、特定細胞加工物の輸送温度及び時間が適切であったことを確認する。
以上の全ての基準を満たした場合、再生医療等提供機関の実施責任者又は患者の担当医師は、特定細胞加工物の投与が可能であると判断する。
患者への投与前の細胞について安全性に関する疑義が生じた場合、医師は速やかに実施責任者を通じて再生医療等提供機関の管理者に報告する。再生医療等提供機関の管理者は特定細胞加工施設に報告し、細胞の安全性に関する調査を依頼する。再生医療等提供機関の管理者および実施責任者は、上述の調査結果に基づき、細胞の取扱いを決定する。
また、細胞の加工法等の製造工程に起因するヒト脂肪由来間葉系幹細胞の安全性に疑義が生じた場合、医療機関、細胞加工委託先双方で製造記録、試験記録等の工程を確認し、安全性について検討する。再生医療等提供機関の管理者および実施責任者は、上述の検討結果に基づき、細胞の取扱いを決定する。

すでに患者への投与が終了していた細胞において安全性に関する疑義が生じ、再生医療等提供機関の管理者および実施責任者が診察の必要があると判断したときは、患者に再来院してもらい、診察を行って、必要な治療を提供する。医師はその結果を実施責任者および再生医療等提供機関の管理者に報告する。
再生医療等提供機関の管理者は、再生医療等を受ける者が感染症を発症した場合等の原因の究明のため、当該再生医療等に用いた細胞加工物の一部について、特定細胞加工物の製造を行った日から10年間保管することを特定細胞加工物提供者に委託する。
再生医療等提供機関の管理者は、当該再生医療等に用いた細胞加工物の一部を保管する特定細胞加工物提供者との間において保管期間終了後の取り扱いを定めて、これらの定めにより保管期間終了後に細胞加工物は手順書に従い医療廃棄物として廃棄する。
担当医師は、疾病等の発生を知ったときは、それぞれに定める期間内に再生医療等提供機関の管理者に報告した上で、再生医療等提供計画に記載された特定認定再生医療等委員会に報告する。再生医療等提供機関の管理者は、疾病等の発生を知ったときは、それぞれに定める期間内に厚生労働大臣に報告する。

次に掲げる疾病等の発生のうち、当該再生医療等の提供によるものと疑われるもの又は当該再生医療等の提供によるものと疑われる感染症によるものは、疾病の発生後7日以内に報告する。
(1)死亡
(2)死亡につながるおそれのある症例
次に掲げる疾病等の発生のうち、当該再生医療等の提供によるものと疑われるもの又は当該再生医療等の提供によるものと疑われる感染症によるものは、疾病の発生後15日以内に報告する。
(1)治療のために医療機関への入院又は入院期間の延長が必要とされる症例
(2)障害
(3)障害につながるおそれのある症例
(4)重篤である症例
(5)後世代における先天性の疾病又は異常
上記以外の再生医療等の提供によるものと疑われる又は当該再生医療等の提供によるものと疑われる感染症によるもの 再生医療等提供計画を厚生労働大臣に提出した日から起算して60日ごとに当該期間満了後10日以内に報告する。
臨床研究の経過観察期間終了後は、通常診療として症状が固定されるまで、3か月に1度の定期外来診療を少なくとも1年間は継続する。
被験者への同意取得時に、被験者と確実に連絡をとれる連絡先及び被験者の家族等の連絡先を確認し、再生医療等提供機関の管理の下、診療録に記録する。
実施計画の公表日
募集中 Recruiting

5 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法

細胞提供者について

再生医療等を受ける者について

6 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項

慶應義塾特定認定再生医療等委員会 Keio University Certified Committee for Regenerative Medicine
NA8150014
東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学信濃町キャンパス Shinanomachi 35, Shinjuku-ku, Tokyo, Tokyo
03-5363-3503
med-saisei-jimu@adst.keio.ac.jp
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成
2022年01月13日

7 その他

本研究実施に係るデータ類及び同意文書等を取扱う際は、研究対象者の個人情報保護に十分配慮する。
CRFへのデータ入力の際には、識別コード等を用い、氏名、イニシャル、再生医療等提供機関における患者ID等は個人情報として取り扱われ、いかなる場合も再生医療等提供機関外に出すことは認めない。研究責任医師は、必要時に研究対象者の特定を可能にするため、本研究において発番された識別コードと研究対象者との対応表を作成し、再生医療等提供機関の規則に則り、厳重に保管する。また、本研究の結果を公表する際にも、研究対象者を特定できる情報を含まないようにする。
No
研究に関わる関係者は講習等を受け、常に最新情報の収集に努める。また、院内においても、定期的に院内スタッフ向けに研修を行い、実施した教育研修の記録は、外部団体の研修の記録とともに保管する。
学校法人慶應義塾 慶應義塾大学病院
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
慶應義塾大学医学部・眼科学教室内
電話番号:03-3353-1211(眼科外来:66474)
火曜日13:00〜17:00(角膜専門外来)
月・木・金曜日9:00〜11:30

実施責任者:稲垣 絵海
再生医療等を行う医師:榛村 重人、平山 雅敏、山崎梨沙、平山 オサマ モハメド アリ イブラヒム、清水 映輔、佐藤 真理

患者総合相談部総合相談窓口
電話番号:03-5363-3638
月曜日〜土曜日(休診日を除く)
午前8:40〜午後4:30

上記時間外・夜間・休日等の連絡先
電話番号:03-3353-1211(代表)
非該当
なし none
非該当
非該当
非該当

添付資料

4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 04-2_再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式_第2.0版_20230401_墨消し済み.pdf

変更履歴

種別 公表日
変更 令和5年6月8日 (当画面) 変更内容
軽微変更 令和4年10月4日 詳細 変更内容
新規登録 令和4年6月27日 詳細